スクープの威力
コアなメディアでは大騒ぎになっている「週刊新潮」のスクープ。
朝日新聞阪神支局襲撃事件の実行犯の告白がそれだが、
20年以上前のことで、当時子供だった僕にとっては、
「そんなことがあったなぁ」程度の認識。
確かに読めば朝日新聞の致命的な不手際や公的機関の関わりなど、
下手な推理小説を読むより興奮で、
早く来週にならないかなとドキドキワクワク。
ただ、僕の好きなコラムニストが
「近くのコンビニやキオスクから新潮が消える可能性があるから
買っておいたほうがいいよ」と言うのには、
ホンマかいなと思っていた。
しかし、今日、近くのセブンイレブンに行ってびっくり。
まだ13冊以上ある週刊文春に対して、週刊新潮は残り2冊!
週刊誌っ子の僕は、週刊誌の動きには多少敏感で、
いつもは仕入れ数も、売れ部も文春の方が多い。
たぶん、実際にも文春の方が売れているのだろうし、
僕もまずは文春を買って読み、新潮は2日後に買う。
もしくは、内容によっては新潮は立ち読み。
それが、今回は新潮が売れ切り寸前。
こういうのを目の当たりにするとちょっと感動。
ひとつの記事が世間の脳を揺るがし、実際に儲かる。
いや〜憧れます。カッコイイです。
僕もダイビング業界的スクープやスキャンダルならいくらでもあるが、
興奮してくれるのは数百人。儲かりまへんがな(泣)。
しかも、書いたらただ食えなくなるだけ……(大泣)。
例えば、前回のDAN保険の日記程度のことですら、雑誌では書けない。
理由は簡単、クライアントだから。数百人喜ばせるより目の前の広告。
これは合理的で批判するものでもないと思っているし、
テレビでも新聞でも基本的には同じで不況が拍車をかける。
特定の宗教法人のことが記事なったりしちゃう時代だもんなぁ。
だからこそ、今回のスクープのカッコよさといったらない。
それにしても、
文春や新潮のコアな層である僕よりひと回り以上世代の人にとって、
このスクープはよっぽどインパクトがあったんだなぁと思い知る。
スクープって言葉はカッコイイが、
少〜しだけ職業がかぶっている我が身にはカッコよすぎて
痛い言葉でもある。