前の日記のご返答

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※ダイビングを普通に楽しんでいる方にはつまらない内容ですから
読み飛ばしてくださ〜い。

前の日記、「イントラをやらない理由」
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1136887227&owner_id=8265224
の書き込みのご返答。
※mixiやっていない方、すいません……。

まず自分の立ち位置から。

「二枚舌」、「日和見」と紙一重ですが、
ものごとはバランスが大事だと思っています。
何かを書くときも、バランスに欠いていると思っていることを書いていて、
場合によって矛盾します。

ダイビング業界に対しても同じで、
「稼ぐ」と「安全」の両輪でものごとを考えていて、
どちらかのバランスが悪いとあれこれ言いたくなってきます。

僕が憎んでいるのは、ただ一点。それは「嘘」。

例えば減圧症。

誤解を恐れずに本音で言えば、
全体としては大した問題でないと思っています。
むしろ、恐怖をあおる風潮や”減圧症不安症”の方が
全体的には問題だと思います。

しかし、これには前提があって、
「”普通に潜っていれば”大した問題じゃない」ということですが、
普通にすら潜れない人が増えていると感じ、
悩みに悩んだ末に、バランスを考えて、
稚書の中で「まあ、遅い組織の話くらいは知っていてもいいのかも」と
説教くさいことを書きました。
本来、M値を理解しないと遊べないようなレジャーだったら、
産業として終わりだと思っています。

つまり、ときに減圧症の恐怖をあおりダイブテーブルで潜ることを提案したり、
ときに大した問題ではないとも言うわけですが、
憎むべきは「ダイコンの数字を守ってさえいれば減圧症にならない」という嘘。

例えば自己責任。

僕は本音では、
自己責任という言葉は業界の人間として卑怯なので使いたくありません。

ダイビングなんて始める前はよくわからない世界。
お粗末な講習を受けたって「そんなものか」と思うのは当然で、
ガイドにくっついていくものだと思ってダイビングの世界に入ってみたら、
「自己責任!」と言われても、そりゃ戸惑うでしょう。

でも、やっぱり自己責任で潜る世界も知ってほしくて、
稚書には「金魚のフン」をやめて自己責任で潜りましょうねと
説教くさく書きました。

つまり、ときに自己責任でのダイビングを説き、
でも、自己責任を押し付ける業界の胡散臭さも指摘してしまいます。

憎むべきは、「自己責任で潜りましょうと言って、
自己責任で潜るような講習をしていない」という嘘。

例えば「泳げなくてもダイビングはOK」。

よく「泳げなくてもダイビングはOKなんてけしからん」と
本気でいう人をみると尋ねたくなります。
「泳げなくてもダイビングがOK」な方法を真剣に考えてみたことはあるのですか?

泳げなくてもダイビングができる需要に応えることは悪いことでしょうか?
ひょっとしたら業界拡大のチャンスかもしれない。
また、泳げない人に海の世界を見せてあげることは素晴らしいと思います。

逆に「泳げなくてもダイビングはOK」と本気でいう人をみると尋ねたくなります。
「そういう人をダイバーと認定して、その後の責任が取れますか?」

憎むべきは、
「泳げなくてもバディ潜水ができるレベルだと認定してしまう」という嘘と
「泳げないとダイビングができない」という嘘。

シニカルだと言われそうですが、
何人かの方が言っていたように嘘のない「常識、良識」が大事で、
僕の言い方にするとバランスが大事ということになります。

長くなってしまったので、以上の前提を踏まえて、
何人かの方が質問されていた、
「『日本安全潜水協会』と『PADI』に可能性を感じている」
ということに関して次の日記で書こうと思います。すいません。

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writer
PROFILE
法政大学アクアダイビング時にダイビングインストラクター資格を取得。
卒業後は、ダイビング誌の編集者として世界の海を行脚。
潜ったダイビングポイントは500を超え、夢は誰よりもいろんな海を潜ること。
ダイビング入門誌副編集長を経て、「ocean+α」を立ち上げ初代編集長に。

現在、フリーランスとして、ダイバーがより安全に楽しく潜るため、新しい選択肢を提供するため、
そして、ダイビング業界で働く人が幸せになれる環境を作るために、深海に潜伏して活動中。

〇詳細プロフィール/コンタクト
https://divingman.co.jp/profile/
〇NPOプロジェクトセーフダイブ
http://safedive.or.jp/
〇問い合わせ・連絡先
teraniku@gmail.com

■著書:「スキルアップ寺子屋」、「スキルアップ寺子屋NEO」
■DVD:「絶対☆ダイビングスキル10」、「奥義☆ダイビングスキル20」
■安全ダイビング提言集
http://safedive.or.jp/journal
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