コスメはニベア!?

ここ数日、なぜかコスメな女性の友人と飲む機会が続いた。
コスメライター、化粧品会社営業、コスメ通販誌編集者……。

肌を焼く仕事な自分はコスメに興味がなくもない。
いや、失敗をしてからというもの、興味があるほうかも。
コエンザイムって何だ? いや、コスメって何だ?のレベルだけど。

日焼けの大失敗は2回。

最初はメキシコ取材時で、何もケアせずに炎天下で取材をしていたら、
日焼けし過ぎて熱を出して寝込んだ。肌もボロボロ……。
以来、長期で南の島に行くときは、日サロで下地を作るように。

次の失敗はインドネシアのクルーズ取材。
下地を作っても赤道直下の日射しは想像以上で、
裸で1日中撮影していたら、
決して消えることのない火傷の醜い跡が残ってしまった(泣)。

以来、「きれいな日焼け」はテーマとなり、
今回のモルディブ3週間も、焼き方や保湿にはかなり気をつかった。
まあ、焼き方もいろいろあるが、結局はこまめなアフターケアが肝心。

リゾートでは部屋にある保湿ローションは数日で空にしたし、
帰ってきてからも熱い風呂には入らず保湿命。
おかげできれいに焼けたほうだが完璧ではなく、やはりボロが出る。

となると、やはり化粧水や乳液、保湿ジェルなどが気になってくる。
「いい保湿液がすべてを解決してくれるのでは? 」と。
そんなこんなで、ここぞとばかりにコスメ軍団を質問攻めにするわけである。

僕は気になっているメーカーの商品を挙げ、
「でも一万もするんだよ!」と値段ほどの効果があるのか質問する。
コスメライターからかえってきた答えは
「お前は一体、何年出版業界に携わっているんだよ」。

彼女が書くひとつが五万もする化粧品は飛ぶように売れているらしいが、
「そんな大きな違いがあるわきゃないでしょ?」と。
「テラは300円のニベア塗りたくっときゃいいんだよ」と。

5万円の中身は効果や特別な成分費ではなく、
満足感とか安心感とか優越感とかそういった類のお金。
さらに、大した違いがないわけだから、広告費や宣伝費にお金をかけるわけで、
「だから私たちの腕の見せどころなんじゃん。原稿料もいいし」と。

「よくこんなもんが5万で売れるよね〜」と原稿を打つ彼女は
たくしましいというかなんというか(笑)。

化粧品会社の子は確かこんなことを言っていた。
「確かに値段はターゲットに合わせてそれなりにってところが大きい。
やっぱりそれなりに高いと感じる値段が売れるところで、
同じものでも1万が高いと感じる人は8000円、
5万が高いと感じる人には4万だと納得するみたいな。
けど、やっぱり合う合わないはあるし、
高い方がそれなりに効果が高い部分もないわけじゃない」と言う。
ただ、それはぼんやりしたもので、
「ドクターズコスメ(よく知らないが敏感肌みたいな感じ?)とか言うけど、
まあ、薄いだけ、みたいなところもあり……」と。

通販誌の子はこんな感じ。
「食やファッションよりわかりにくいし、もっと宣伝とか広報の世界」、
「外からより圧倒的に食とか睡眠とか生活を変えることによって
中身から何とかしなけりゃだめに決まってるでしょ。
っていうか、突き詰めれば洗顔は水が一番なんだって」と。

う〜ん。

いや、そりゃ中身より広告や宣伝が重要な世界ってのはわかっていたが、
もう少し300円と5万円の違いに〝効果〝というものがあると思っていたので、
そこまでイメージの世界だと聞かされるとちょっと驚く。
よく知らない自分としては、高けりゃ効くって思うもの。

でも、コスメとほぼ無縁な僕と違って、
買う側の女性たちはそんなことは重々承知なわけだろうし(そうでもないのか?)、
どういった基準で買うのだろうか? う〜ん、気になるがよくわらかない。

食やファッションより、もっと評価基準が曖昧なものがコスメってもので、
そう考えると確かに考えようによっちゃ、ライターはやりがいがあるのかも。

オーガニックコスメとかスローコスメとかよく考えるもんだ。
エコの世の中「エコスメ」とか言いだす奴がいるんじゃないかと
ググってみたら、ホントにありましたよ、エコスメ(笑)。

最近、僕は後輩ちゃんからもらったドクターシーラボの8000円もする
(安いのか高いのかよくわからないけど僕にとっては高い!)
基礎化粧品のゲルを使ってからというもの肌が絶好調な気がしていて、
「さすが8000円!」、「さすが、W-モイスチャーライジングシステム!」と
よくわからず喜んでいたのだが、
この何ちゃらシステムはレギュレーターのベンチュリーなんちゃらシステムみたいなものか。

そっか! コスメはレギュレーターみたいなものか。
言われてみればなるほどの世界で、こだわる人はこだわるし、
その効果を力説する人もいれば吸えりゃいいって人もいる。
高いと何となくいい気もしちゃうし。

ドクターシーラボのゲルがなくなったら、
8000円払ってでもまた買おうかな〜と思う自分がいたが、
彼女たちと話したら8000円も払うのはバカなんじゃないかという気に……。

「まずは、保湿液にいくらかけていいのか、自分に問うてみな」と
言われたのでよ〜く考えたところ、僕の答えは2500円くらいかなぁと。

となると「DHCぐらいがちょうどいいのかも!」と言うと、
「あんた、それこそDHCっていうのは……」とあれこれネガティブなことを言われたので、
300円のニベアを塗りたくっておけばいいという気になってきた。

また、後輩ちゃんがドクターシーラボくれないかな……。

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PROFILE
法政大学アクアダイビング時にダイビングインストラクター資格を取得。
卒業後は、ダイビング誌の編集者として世界の海を行脚。
潜ったダイビングポイントは500を超え、夢は誰よりもいろんな海を潜ること。
ダイビング入門誌副編集長を経て、「ocean+α」を立ち上げ初代編集長に。

現在、フリーランスとして、ダイバーがより安全に楽しく潜るため、新しい選択肢を提供するため、
そして、ダイビング業界で働く人が幸せになれる環境を作るために、深海に潜伏して活動中。

〇詳細プロフィール/コンタクト
https://divingman.co.jp/profile/
〇NPOプロジェクトセーフダイブ
http://safedive.or.jp/
〇問い合わせ・連絡先
teraniku@gmail.com

■著書:「スキルアップ寺子屋」、「スキルアップ寺子屋NEO」
■DVD:「絶対☆ダイビングスキル10」、「奥義☆ダイビングスキル20」
■安全ダイビング提言集
http://safedive.or.jp/journal
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