あるある話

先日、都内のダイバー飲み会での出来事。

会場に行ってみると、「テラさん、久しぶりです〜」と男性が満面の笑みで近づいてくる。

俺、この人知ってる! でも、誰だかわからない。

よ〜く考えると、潜ったことはないが紀伊半島のガイドさんで、
名前は確か、黒木さんだか、黒沢さんだか、黒岩さんだか……。
黒なんとかさんであることしかわからない。

どうしよう、どうしよう、どうしよう。

素直に「どちらでお会いしましたでしょうか?」と非礼を詫びるのが正しいかもしれないが、
なんせ向こうは「どーよ、最近調子は?」的な親密具合で間合いを詰めてくる。
知ったかぶりをしながら会話の中で探るかどうか。
しかし、知ったかぶりをしようにも名前がうろ覚え……。

ここまで数秒。考えを巡らした結果、こちらも勢いで乗り切ることに決め、
僕がその人に向かって言った言葉は……「久しぶりですね〜、黒っさ〜ん」。

黒っさん?

自分で言ってびっくり。誰だよ、黒っさんって。
おそらくその昔会った時、僕は〜さんと呼んでいたはずで、
それがいきなり黒っさん。相手も一瞬「え?」という表情(笑)。

しかし、ここまできたらもう勢い。
紀伊半島のどこの海かも思い出せないので、「最近の紀伊半島どうですか? 黒っさん」。

ざっくりし過ぎ。伊豆半島の倍はある紀伊半島をどうですかと言われても……。

その後、黒っさんとハイテンショントークは続いたが、
結局、名前はわからずじまい。

黒っさん、一体あなたは誰だったのでしょうか……。

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PROFILE
法政大学アクアダイビング時にダイビングインストラクター資格を取得。
卒業後は、ダイビング誌の編集者として世界の海を行脚。
潜ったダイビングポイントは500を超え、夢は誰よりもいろんな海を潜ること。
ダイビング入門誌副編集長を経て、「ocean+α」を立ち上げ初代編集長に。

現在、フリーランスとして、ダイバーがより安全に楽しく潜るため、新しい選択肢を提供するため、
そして、ダイビング業界で働く人が幸せになれる環境を作るために、深海に潜伏して活動中。

〇詳細プロフィール/コンタクト
https://divingman.co.jp/profile/
〇NPOプロジェクトセーフダイブ
http://safedive.or.jp/
〇問い合わせ・連絡先
teraniku@gmail.com

■著書:「スキルアップ寺子屋」、「スキルアップ寺子屋NEO」
■DVD:「絶対☆ダイビングスキル10」、「奥義☆ダイビングスキル20」
■安全ダイビング提言集
http://safedive.or.jp/journal
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