ダイビングだけじゃない!? 海外での運転事故にはご注意を…
裏路地にあるダイビングサービスをたずね、ホテルへ戻ろうと車を走り始めた瞬間、
あろうことか、前方から逆走してくる対向車が!
人通りも少ない油断から、少し膨らんでしまっただけで、
こちらに気づけば元の車線に戻るだろう思ったのが大間違い。
至近距離まで近づいても逆走を続ける対向車!!!!
「ふざけるなよ!」と怒りがこみ上げつつ、
懸命にハンドルを切り、事故を回避。
危うく正面衝突するところでした。
対向車とのすれ違い様、怒り心頭な僕は、
逆走する大馬鹿野郎の顔を拝んでやろうと、いや睨んでやろうと運転席をのぞくと、
こちらの100倍は怒っているパラオ人。
はい。ここはパラオで右車線。
逆走していた、ふざけた大馬鹿野郎は僕なのでした……。
すいません、すいません、すいません。
心の中で何度も何度も平謝りするしかありません。
恐ろしいのは、このような体験が1度や2度ではないということです……。
右車線の国でレンタカーを借りて運転すると、
毎回のようにヒヤッとすることがあり、
実は、グアムでは、なかなか派手な事故を起こしたこともあります(後述)。
もちろん、乗る前に必ず「絶対に右車線ってことを忘れてはいけないぞ」
「安全第一。慎重に、慎重に」と自分に言い聞かせるのですが、
何か用事があった直後、慌てている時、切り返した直後など、
ふとした瞬間、長年体に染みついた左車線モードのスイッチが入ってしまうのです。
考えてやっている行動は、他のことを考えた時に抜けてしまうもの。
そんなときに顔を出すのはいつもの習慣で、
僕も、どちらかというと人より運転をする方だから、
むしろ、あまり運転をしない人より危ないのかもしれません。
「お前がボーっとしているからだ」というご指摘もごもっともなのですが……。
猛省。
いつか人を巻き込んでしまうと心底恐ろしくなった僕は、
パラオで対策を考えることに。
グアムで事故を起こして以来、“右車線あるある”のケーススタディ(後述)は、
実は結構シミュレーションしているので、
そもそもの一番の問題は、一瞬でも右車線ということ自体を忘れてしまうこと。
そこで、こんなことをやってみました。
フロントガラスに「右車線」と書いたビニールテープを貼るだけ。
運転の邪魔にはならない大きさで、
若干、ウザいくらいの常に目につく位置に貼るのがポイントです。
とてもアナログですが、効果てきめん。
呪文のように「右車線、右車線」と唱えなくとも意識することができ、
「忘れたらどうしよう!」という緊張も緩和され、
自然に“右車線”から紐づくシミュレーションも浮かんできます。
不安のある方は、おまじない程度にぜひやってみてください。
【右車線あるある】
※事前に頭の中でシミュレーションしておけば実際に混乱することも少ないでしょう。
現地レンタカーの方も言っていましたが、日本人が起こす事故で最も多いケースが、
右折や左折をした後に、左車線に入ってしまうケース。
これもひとつのスイッチで、曲がった瞬間、日本の運転の習慣のスイッチがオン。
特に簡単にできる左折は、そのまま左車線に行きたくなってしまいますが、
もちろん、「曲がった後も右車線!」です。
その他、パラオの場合なら左折用に真ん中車線なんてのがあったり、
国によっては赤信号でも“気をつけてススメ”が慣習だったりします。
あとは、スピードを抑えるためにあえて道路をデコボコさせているのも一般的ですが、
忘れて、跳ねあげられている車を見かけたことも……。
【グアム事故】
僕が起こしたグアム事故は“左ハンドルあるある”。
普段運転している右ハンドルでは、左に車線変更をするとき、
左後方の“死角”を目で見て確認することがクセになっていますが、
グアムでは左ハンドル……。
習慣にない右後方の死角を確認せずに、右車線へ行こうとし、
後方の車と激突。怒り狂ったチャモロ人に平謝りするしかありませんでした。
“右車線あるある”に“左ハンドルあるある”も加わるともう何がなんだか……。
いずれにせよ、現地の交通事情を把握したうえで、安全運転でいきましょう。