パラオでのイルカ撮影裏話 「ちゃんと撮ってるから」

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パラオのアクアマジックロケで、ドルフィンズパシフィックでの撮影があった。

スキューバダイビングや素潜りでイルカたちと遊べるのだけど、モデルの愛美ちゃんは、ダイビングモデルはオッケーでも、素潜りはちょっと苦手。
ヘッドファーストでのエントリーがなかなかできなくて、ガイドに手を引いて潜ったりしていた。

浅いサンゴのリーフで素潜りしてもらうシーンでもちょっと苦労したので、スキューバダイビングでのイルカとの絡みだけにしようということになったのだけど、「できます!素潜りで一緒に泳ぎたいです!」という愛美ちゃんの予想外のやる気に、「じゃあ、ちょっと練習してみていけそうだったら」ということになった。

で、ドルフィンパシフィックのスタッフの女性たちに手伝ってもらって、何度か素潜り練習したのだけど、3回か4回に1回、どうにか潜れるくらい。
イルカたちの機嫌とかも考えると、どう考えても一発勝負的な感じだった。

それでも、「どうしても潜りたい!」という熱意に、「じゃあ、やってみましょうか」とドルフィンズパシフィック・CEOの田中さんの優しい一言。

しかし、撮影する方としては、ちゃんと撮影できるかかなり心配だった。
イルカの撮影では、ガイドの手を借りることもできないので、とにかく疲れる前の一発勝負。
そう思って望んだ撮影。

そこはさすが、プロ根性。
なんとイルカが潜るのに合わせて、一気に水中にヘッドファーストで潜り、しばらくイルカたちと一緒に泳ぐ事ができた。

これには、自分も一瞬驚いたのだけど、この機会を逃したら、もうチャンスが無いかもしれないと思い、構図を決めて、素潜りで追いかける。
根性で潜った彼女の心意気を無駄にすることはできない。
何カットか撮影して一緒に浮上した。

水面に上がってからの、皆の歓声も相当なものだった。
でも、やっぱりこの1回以降、潜ることができず、本当にこれっきりのチャンスだった。

潜れないのに、チャンスをくれた田中さん、練習してくれたスタッフ、それに、根性で潜った愛美ちゃんの期待に答えるべく、撮影した写真の1枚がこれ。
とても、素潜りまともにできないようには見えないでしょ。

パラオ・ドルフィンパシフィック

・・・、だったのだけど、ocean+αで掲載されたPDFマガジンの中で使われていたのは、ダイビングでイルカと遊んでいる写真のみ。

う〜ん、構成は任せていたんだけど、ちょっとのっけて欲しかったかな〜と思いつつ、忙しくてそういう意見を言うのを忘れてしまったので、ここで掲載してみました。

それに「ちゃんと撮影してるんですよ」ということを主張したかったってのも正直あります。

今回は、この写真だけど、やっぱり使える写真の数も限られているし、使えずにお蔵入りする写真は沢山あります。

ヘッドラインで、そういう写真をたま〜に、撮影裏話と一緒に、紹介していこうかなと思います。

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PROFILE
慶応大学文学部人間関係学科卒業。
産経新聞写真報道局(同紙潜水取材班に所属)を経てフリーのフォトグラファー&ライターに。
以降、南の島や暖かい海などを中心に、自然環境をテーマに取材を続けている。
与那国島の海底遺跡、バハマ・ビミニ島の海に沈むアトランティス・ロード、核実験でビキニ環礁に沈められた戦艦長門、南オーストラリア でのホオジロザメ取材などの水中取材経験もある。
ダイビング経験本数5500本以上。
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