スクーバ?スキューバ?まぎらわしいダイビング用語10を検索対決

スキューバダイビング or スクーバダイビング。

カタカナ表記や呼び名など、ダイバーによって異なるダイビング用語は結構あって、どちらを使おうかちょくちょく悩みます。
そこで、統一性のない言葉10をピックアップし、グーグル検索にかけて、どちらがメジャーか対決してみます。

ファイ!

※ちなみに、以下、左側の言葉が、自分が普段使っている言葉です。

セブ島のジンベエザメとダイバーのシルエット(撮影:越智隆治)

×スクーバダイビング 260,000 vs ○スキューバダイビング 663,000 

むむ、5年前は“スクーバダイビング”の方が勝っていたので、ここ数年、割とそのように表記していたのに(泣)。
今度から“スキューバダイビング”としようかな…。

×Cカード 500,000 vs ○ライセンス 864,000

“ダイビング”というワードと一緒に検索すると、やはりと言うべきか、“ライセンス”の方が一般的。
もちろん、ダイバーになれば、ライセンス(免許)ではなく、資格・認定証という意味で“Cカード”ということを知るわけですが、まあ、そもそもライセンスという定義自体、曖昧に使われているので仕方ありません。

“ライセンス”というワードはノンダイバーが検索することがほとんどで、“Cカード”はダイバーたちも話題にしていることを考えても圧倒的に“ライセンス”が勝っているのであれば、ダイビングを始める人に対しては“ライセンス取得”という見出しを使わざるを得ないのかもしれませんね。

×死滅回遊魚 32,500 vs ○季節来遊魚 93,800

南の海から流れてくる魚たちの総称対決。
越冬できずに死滅してしまうために“死滅回遊魚”という学術用語が昔からありましたが、雑誌が生み出した呼び名“季節来遊魚”が今やメジャーに。

なぜ、“季節来遊魚”と呼ぶようになったかといえば、フィッシュウッチングのメインとなるのに、死滅回遊魚というワードがあまりにもネガティブなので、季節来遊魚というポジティブな呼び名にしようと雑誌が言いだしました(その場にいたので間違いありません)。

個人的には、死滅回遊魚のはかない感じも好きなのと、以前、学者から愛称の危険性みたいなものを聞かされていたので、今でも、死滅回遊魚は季節来遊魚と並記して、つい使ってしまいます。

×無減圧潜水時間 23,100 vs ○減圧不要限界 55,700

ダイバーなら知っておきたいワードですが、“No Depression”の直訳調の難解な漢字のせいで、減圧症をわかりづらくしていますよね。

なので、“No Stop”に替わって、日本でも“ノーストップタイム”でいきましょうとやどかり仙人さんが言っていましたが(ダイバーにおなじみのあの言葉が消える!?~2014年ダイビング界の大きな流れと小さな話~)、徐々に耳にするようになってきました。

あ、ちなみに、無減圧潜水時間と減圧不要限界は、指導団体の違いで、PADIがメジャーってことですね。

×モルディブ 1,150,000 vs ○モルジブ 1,430,000

これは意外。
一昔前は“モルジブ”でしたが、オーシャナでも連載中の高井君たちが作っている、るるぶ“モルディブ”など、ガイドブックの影響などで、数年前は“モルディブ”が勝っていたのに、なんで!?
検索の妙かな……。

○タンク 933,000 vs ×ボンベ 98,800

“ダイビング”というワードと共に検索した結果。
昔は、新聞でも“酸素ボンベ”と書かれていたくらいで、5年前に調査した時は、ボンベが勝っていたのですが、ついにタンクの勝ち。

×ジンベエザメ 669,000 vs ○ジンベイザメ 812,000

これはとてもよく聞かれるのですが、和名は正しくは“ジンベエザメ”です。
ただ、この検索結果は、“ジンベイザメ”と検索しても、トップには“ジンベエザメ”が出てくるようになっていて、グーグルのロボットさん、ナイス。

×透視度 101,000 vs ○透明度 1,100,000

簡単にいえば、水中における“横”の視界の程度を“透視度”、“縦”の視界を“透明度”と言いますが、多くのダイバーが混同しています。

「透明度どう?」は、もはや「水の様子どうよ?」といった感じで、縦も横もなく使われているので、個人的にはそこまで厳密に使わなくもいいとも思うのですが、正しく使いたい人もいるので、自分の場合は「透視度どうですか?」と聞きます。
透視度と言っておけば、気にする人も知らない人にも通じるからです。

○スノーケル 1,170,000 vs ×シュノーケル 543,000

オーシャナに“シュノーケリング”のページがあるのに何ですが、個人的には“スノーケリング”と言っています。
英語が“snorkel”なのでしっくり来るからです(ドイツ語は“ Schnorchel”ですが…)。

×ハンドウイルカ 74,300 vs ○バンドウイルカ 150,000

個人的にはずっと前から“ハンドウイルカ”と言っているので、そっちを使っていますが、感覚的にはバンドウイルカの方がメジャーです。

連載中の小木さんによればどっちでもよく、水族館の人はバンドウ、自然系の人はハンドウというのが面白いですね。
“ハンドウイルカ”と“バンドウイルカ”、どっちの呼び方が正しいか|オーシャナ

ということで、10の対決のうち、自分がいつもメインで使っているワードで勝ったのはたったの2つ。
ダイビングメディアのライターがむしろマイナーとは…。

※次回は、グーグル検索で、ダイビングのいろんな分野のメジャーを探ります!

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PROFILE
法政大学アクアダイビング時にダイビングインストラクター資格を取得。
卒業後は、ダイビング誌の編集者として世界の海を行脚。
潜ったダイビングポイントは500を超え、夢は誰よりもいろんな海を潜ること。
ダイビング入門誌副編集長を経て、「ocean+α」を立ち上げ初代編集長に。

現在、フリーランスとして、ダイバーがより安全に楽しく潜るため、新しい選択肢を提供するため、
そして、ダイビング業界で働く人が幸せになれる環境を作るために、深海に潜伏して活動中。

〇詳細プロフィール/コンタクト
https://divingman.co.jp/profile/
〇NPOプロジェクトセーフダイブ
http://safedive.or.jp/
〇問い合わせ・連絡先
teraniku@gmail.com

■著書:「スキルアップ寺子屋」、「スキルアップ寺子屋NEO」
■DVD:「絶対☆ダイビングスキル10」、「奥義☆ダイビングスキル20」
■安全ダイビング提言集
http://safedive.or.jp/journal
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