フォト派のヒヤリハット体験談 1位減圧関連
前回の日記で紹介した「フォト派のヒヤリハット体験談」
http://diving-commu.jp/divingspirit/item_2635.html
今回は、その1位となった「減圧関連」の具体例と、傾向と対策を紹介します。
生物に夢中でヒヤリ
■数年前、大瀬崎でウサギトラギス・フィーバーとなったときの話。
水深が浅かったため、残圧も減圧もあまり気にせず
背ビレを広げる数分に一度のシャッターチャンスを待つこと90分以上。
気がついたらこの水深であと6分で減圧が必要に……。
とても体に悪いダイビングをしてしまいました。
■水深23㍍くらいのところで、ネジリンボウに夢中になり、
ハッと気がつくと減圧まであと5分になっていた。慌ててその場を離れました。
■水深12㍍くらいのところのガレ場にて、
テッポウエビとハゼの共生を見守ること70分……。
DECOのマークとそれを知らせるアラームを無視していたらしく、
減圧停止10分はいっていたと思います。ゲストは私一人だったから良かったものの……。
今までDECOマークに気がつかなかったことがなかったので、びっくりしました!
【傾向と対策】
“生物に夢中”は浅い水深でも要注意
フォト派で最も多かったのが、撮影に没頭してしまい、
ダイブコンピュータの”無減圧潜水時間(減圧不要限界時間)”のチェックを
怠ってしまうというケース。
しかも、水深が浅いケースもあることは注目すべきポイント。
つまり、浅い水深が逆に油断になってしまうこともあるので、
こまめにダイコンのチェックが大切だ。
当たり前のように聞こえるが、減圧症は”目に見えない”だけに、
そのリスクマネジメントが甘くなりがち。
罹患してから後悔するケースが多いということを肝に銘じたい。
水中でハッと!
■2本目で水深40㍍のポイントへ。
減圧停止10分が出て、頭が痛くなりました。
これからは無理なダイビングは控えます。
■パラオで潜っていて、ふとダイコンを見るとDECOが出ていてびっくり。
透明度がいいと水深の感覚が狂いますよね。
【傾向と対策】
深い水深はそれだけで注意
減圧症の防止とは、時間と水深の管理。
水中でのダイコンチェックも大事だが、もっと根本的なところでは、
まずは”計画”が重要となる。
そういう意味では、
2本目で水深40㍍という計画は無謀。
2本目を浅くする、1本目が深ければインターバルを長くするなど、
1日を通じての安全なダイビング計画がダイビングの前提となる。
ガイドにモノ申す!
■初めての宮古島で洞窟探検! ドキドキしながら暗闇に入り、
ダイコン見たら35㍍! それ見て焦っていたら、
途中で徐々に浮上して中州みたいなところで休憩というルートがあり、
ダイコンはDECO表示。
まったく機能しないダイコンを手に、
再びもとのルートに帰るというおそろしいダイビングがありました。
もう少し、ガイドさんもブリーフィングをしっかりしてほしかった。
■カメラを購入したばかりのこと、
ガイドがオススメの被写体があるからついてこいという。
必死になってその被写体を撮り、
気がつくと他の人たちははるか上の方で写真を撮っている。
ダイコンを見ると、水深45㍍! もちろん減圧停止の表示も!
コラッ、ガイドどこにつれていくんじゃ!
【傾向と対策】
主体的に潜る意識が大事
減圧症の最も大事な予防策は、ガイドにすべてを任せるのではなく、
自分で潜るつもりでブリーフィングに参加する意識。
ときにはガイドにダイコンを指さして、
「ダイコンがきついです!」とアピールするのもあり。