ナイトロックスのウソ・ホント 2

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ダイビング歴45年・やどかり仙人のアップアップ相談室

前回はナイトロックスの否定的な面ばかり、書いてしまったようでやや反省。
※前回は→こちら

すごーく楽天的なというか、積極的な面を
USNAVYのダイブテーブルで計算してみましょう。

空気ダイブで24m/40分を潜ると無減圧ぎりぎりです。
1時間30分休息を経て、2本目24mに潜ったとすると、
ダイブ可能時間はわずか8分足らず。
さらに、1時間30分休息で3本目で24mに潜ろうとしても、
無減圧ではダイブできません。

これをナイトロックス36で換算して計算すると、換算深度は約18mですから、
同じように1本目40分、1時間30分休息したとすると、
2本目の可能時間は24分になります。
さらに、1時間30分後の3本目でも、
空気の場合は潜れなかったのに、まだ16分もダイビングができることになります。
合計すると2倍近くダイビング時間が延びる計算です。

24mではほとんど1回しかダイビングできないのでは、あまりに悲しい。
そこで1日何度でもダイビングがしたいというスポーツダイバーが
ナイトロックスに関心を持つのは、無理ももないところです。
空気ダイビングではできないダイビングができる、という言い方もできるといえます。

ひたすら、ダイビングがしたい人たちが乗り込むツアーボートが、
ナイトロックスを売り物にするのは当然です。

しかし、ヤドカリ仙人としては、ダイビング可能な時間を延ばすために、
ナイトロックスを使うというのは、一抹の不安があるのであります。

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PROFILE
1964年にダイビングを始め、インストラクター制度の導入に務めるなど、PADIナンバー“伝説の2桁”を誇るダイビング界の生き字引。
インストラクターをやめ、マスコミを定年退職した今は、ギターとB級グルメが楽しみの日々。
つねづね自由に住居を脱ぎかえるヤドカリの地味・自由さにあこがれる。
ダイコンよりテーブル、マンタよりホンダワラの中のメバルが好き。
本名の唐沢嘉昭で、ダイビングマニュアルをはじめ、ダイビング関連の訳書多数。
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