高圧ホースが破裂!!!
我潜る。故に我あり。
ご無沙汰しておりました。プロフェッサーパパもんです。
8月は夏休みをいただいて宮古島でダイビング三昧。
その間、二度の台風襲来で潜れない日もあったはずなのに、
自己記録である56本、潜り倒してきました。
宮古から戻って以降も、仕事で今度は渡嘉敷島に出かけ、
一日だけですけど、そこでも潜りましたよ。
しかし、ここでトラブル発生。
ルンルン気分で船上でのセッティング中、パ〜ンという乾いた音とともに
ゲージの高圧ホースがホース・プロテクターともども破裂してしまったのです。
これまでも高圧ホースの破裂は三度ばかり見た事がありますが、自分のは初めて。
毎年、きちんとオーバーホールに出しているのに……。
実は高圧ホースというもの、いきなり破裂することはないのです。
ホースの表面に水ぶくれ状のものができたり、
ダイビング中にホース全体から細かい泡が出るなどの前兆があるのですが、
パパもんはこれを見逃していました。
前者の兆候に関しては、ホースを保護するはずのプロテクターがあだになって、
その下の膨らみを見落とすことになりましたし、
後者の泡に関しては、パパもんが使用している特殊なレギュレーターが遠因となったのです。
パパもんはシャーウッド社製のマキシマスというレギュレーターを愛用していますが、
このレギュの特色として寒冷地用として開発された
ドライ・エアー・ブリード・システムというものがあります。
これは通常のレギュのようにファースト・ステージの
スプリング・チャンバーに水を侵入させず、
黒いゴムでできたワンウェイ・ブリード・バルブという仕組みで水圧感知をおこないます。
ブリード・バルブからは水圧を感知するため、
常時、少量の霧状のエアーが出ています。このことを知らない人は、
親切にもパパもんに「レギュが故障して泡が出ていますよ」と
教えてくれるのですが、故障ではないのですね。
1回のダイビングで排出されるエアーの量はたいしたものではなく、
わずか2〜3呼吸分にすぎません。
しかし常時、この泡が出る音は頭の後ろから聞こえています。
これ今回の破裂の前兆を見逃す油断につながったのですね。
実は宮古にいたときから、この泡の音が普段とは異なる、
気になるレベルになっていたのですが、
パパもんは気のせいだと決めてかかっていたのです。失敗でした。
もっともこの高圧ホース、ほとんどの場合、セッティング直後の、
タンクに高圧エアーが残され、それを一気に開放した時に破裂するようで、
水中で破裂したのを見たのはパパもんの場合、一度だけです。
破裂しても、見た目は激しいフリーフロー状態ですが
思ったよりエアーの消費はありません。
ですから落ち着いてバディからオクトパスをもらい、
自分のバルブを閉じるなどの対応すれば大丈夫でしょう。
しかしそれよりもっと大事なのは、
普段からタンクのバルブをできるだけゆっくり開けるよう習慣づけておく事でしょう。
できればセカンドステージのパージボタンを押しながらバルブを開けてやれば、
ホースに負荷をかけることなく長持ちさせる事ができます。
皆さんも心がけて下さいね。その方がお財布にもやさしいですよ。