【360度カメラ】水中用アクセサリーをリコーが開発!フリーダイバー・福田朋夏がレビュー

Google MAPや部屋の内見、バーチャル旅行など普段の生活でも身近になってきた360度写真や動画。水中撮影においてもここ数年で、360度カメラで撮影された作品をSNSなどで目にするようになってきた。そんな360度カメラの一つとして知られる「RICOH(リコー) THETA(シータ)」を製造する株式会社リコーでは、もっと水中撮影を360度カメラで楽しめる新しいアクセサリーの商品化を目指しているそう。株式会社リコー主催の新規事業コンテスト「TRIBUS(トライバス) 2021」にエントリー中のそのアクセサリーは一体どんなものなのか、一足先に見せていただきました。さらに今回はフリーダイバーの福田朋夏氏に使用していただき、そのレビューも聞いてみました!

※2月17日に開催された「TRIBUS 2021」最終成果発表会にて社内起業賞を受賞し、4月から商品化に向けて本格稼働が決定! 

手ぶらで水中撮影できる
「浮力調整器」とは?

「浮力調整器」と呼ばれるこの商品化を目指すアクセサリーは、その名の通り360度カメラに中性浮力(浮きも沈みもしない状態)をとらせるためのもの。360度カメラのハウジングの下に取り付けて、水中で浮力を調整し、そのままシャッターを押して手を離せば、手ぶらで動画が撮れるのだ。

実はこの製品、発案者のリコーテクノロジーズ・小関和宏氏ご自身の課題感から生まれたもの。小関氏は「年に1~2回ほどしかダイビングをしないような私でも、簡単に生き物や自分たちを撮影できるものが欲しかったんです。久しぶりに潜るとダイビングに慣れることにいっぱいいっぱいで、手ブレしてしまったり、生き物を逃してしまったりでなかなかいい写真を撮るのが難しくて。でもこれなら浮かせておけば、気軽に、生き物も逃げずに撮影ができるんです」という。

そんな想いが込められた浮力調整器を使って撮影された映像は、一体どんなものとなっているのか。

中性浮力を保ったカメラの周りを自由に泳ぎ回る福田氏。全方位録画されているため、後から福田氏の姿に視点を合わせて編集されている。

福田氏に聞く
360度カメラ×浮力調整器

普段はGoProを使用しているという福田氏、360度カメラを使用した撮影は初めてだったという。浮力調整器とともに使用した感想を伺ってみた。

ー360度カメラとGoProでの撮影はどんな違いがありましたか?

福田氏

GoProで撮影する時は、カメラが撮影できる範囲を意識して自撮りする必要があります。しかし360度カメラだとそれを意識することなく、泳いでいるところを広範囲で撮影できるのが素晴らしいと感じました。撮影した動画を見てみると、平面の世界とは違い、自分がそこにいるような、とても臨場感のある映像になっていました。

ー浮力調整器を使用すると、どんな違いがありましたか?

福田氏

浮力調整器を使用することで、自分が撮影したい深度でカメラを持たずに自撮りできるのが素晴らしいですね。魚を撮影するときも、人がいると警戒して逃げてしまうことがありますが、サンゴの横にカメラをプカプカ浮かせて撮影していると、魚が自然と寄ってきて可愛い動画も撮影できました。カメラが中性浮力を保ちながらプカプカ浮いている姿は、なんだか生き物みたいで可愛らしかったです。

ー浮力調整器を使用して撮ってみたい被写体やシーンなどはありますか?

福田氏

水中の洞窟の中に浮かせて、洞窟に潜っていく姿を360度で撮影してみたいですね。あとは、魚の群れや、イルカたちと潜っているところも撮影してみたいです!あ、でもイルカがカメラに興味を示して、取られちゃいそうで怖いですね(笑)。

―実際に使ってみて、改善した方がいいと感じられた点はありますか?

福田氏

水中に浮かせていると、撮影が終わった後にどこにあるのか見つけられないのではと何度か不安になりました。ですので、分かりやすい目印的なものをつけたら見つけやすいかなと思います。また、中性浮力の調節を勘でするしかないので、5mではこのくらい、10mではこのくらい…というような目印があったらより使いやすいなと思いました。

―今後この製品に期待することなどはありますか?

福田氏

360度海の世界を体感できる動画や写真が撮影できるし、海で自撮り棒なしに自撮りできる素晴らしい製品だと思います。将来的に、泳いでいるのを追って撮影してくれるドローンのような機能も出来たらおもしろいですね!

ー福田さん、ありがとうございました!

現在、この浮力調整器は商品化を目指し、RICOH THETAだけでなく他社の水中カメラでも使用できるよう改良が進められている。発売に向けて、この記事を読んで気になった方や欲しいと思った方はぜひ拡散、シェアして応援しよう!

▶︎TRIBUS 2021

福田朋夏 プロフィール

2011年から沖縄を拠点にフリーダイビングをはじめ、その年のギリシャ大会でフィンを使って潜るコンスタントウェイトウィズフィンで58mを記録。その後たった2年で80mにまで記録を更新する。現在は100mと常に記録を伸ばしつづけている。日本女子代表チーム「人魚ジャパン」にも参加し中心人物として活躍。数々の大会で金メダルも獲得している。
▶︎Instagram

Sponsored by 株式会社リコー

1936年に創業した、国内でもトップクラスのシェアを誇るOA機器メーカー。「世の中の役に立つ新しい価値を生み出し、生活の質の向上と持続可能な社会づくりに責任を果たす」ことを使命に成長を続け、現在ではデジタルサービス企業への転換を図り、新規事業を生み出すコンテスト「TRIBUS 2021」の実施やデジタル人材の育成に取り組んでいる。

取材協力:アークダイブOPGスキューバカンパニードルフィン
撮影機材:Insta360、SONY HDR-PJ76、OLYMPUS TG-6

※本記事で紹介した「浮力調整器」は、2月17日に開催された「TRIBUS 2021」最終成果発表会にて社内起業賞を受賞し、4月から商品化に向けて本格稼働が決定した。詳しくは下記より。(2022年2月25日現在)
統合型アクセラレータープログラム「TRIBUS 2021」の成果発表会を開催 | リコーグループ 企業・IR | リコー (ricoh.com) (リコー公式HPから)

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PROFILE
IT企業でSaaS営業、導入コンサル、マーケティングのキャリアを積む。その一方、趣味だったダイビングの楽しみ方を広げる仕組みが作れないかと、オーシャナに自己PR文を送り付けたところ、現社長と当時の編集長からお声がけいただき、2018年に異業種から華麗に転職。
営業として全国を飛び回り、現在は自身で執筆も行う。2020年6月より地域おこし企業人として沖縄県・恩納村役場へ駐在。環境に優しいダイビングの国際基準「Green Fins」の導入推進を担当している。休みの日もスキューバダイビングやスキンダイビングに時間を費やす海狂い。
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