ファスナー使用量は通常の3倍!より簡単な着脱を目指したデザインのユニバーサルデザインウェットスーツが登場!
腕や脚の力が弱かったり、感覚がないといったような障がいをお持ちの場合、ウェットスーツに手足をしっかりと通すことが、着脱の際のストレスとなりがち。ましてや、ウェットスーツを着ること自体、あきらめている方もいるかもしれない。そんな現状に対して、ダイビングスーツの総合メーカー「ワールドダイブ株式会社」は、「当たり前に、すべての人がダイビングを快適に楽しんでほしい」という想いをきっかけに、ユニバーサルデザイン(※)のウェットスーツ「UD1」を今春、発表した。着脱のしやすさを何よりも第一優先に考え、設計されているというダイビングにとって新たな時代の幕開けとなるこの製品はどのようなものなのだろうか。
※ユニバーサルデザイン:文化・言語・国籍や年齢・性別・能力などの違いにかかわらず、出来るだけ多くの人々が利用できることを目指した建築・製品・情報などの設計のこと
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「障がいのある方にも海の素晴らしさを体感いただきたい」、そんな想いを込めて
ユニバーサルデザインを取り入れたウェットスーツ「UD1」には、すべての人に快適に海を楽しんでほしいという工夫と想いが詰まっている。基本のスーツ形状はツーピース(袖のないウエットスーツに、その上からジャケットを重ね着するスタイル)で、同社の通常ウェットスーツの約2〜3倍以上長い手・足首ファスナーを標準装備。そのおかげで、スムーズ&スピーディな着脱を可能にしている。
また、ジャケットには裾がめくれることを防ぐテール(股がけ)が付いているのだが、このテールも着脱しやすいように同社の通常ジャケットよりも丈を長めに設定。ロングジョン、パンツには、膝パッド下にスネパッドを装着し、岩やサンゴ、船べりなどから脚やスーツを保護。その他、ロングジョンは、肩ベルクロを左肩 /右肩どちらかの装着を選択することが可能。パンツは、股上を脇下にくるまで深く設定し、保温性を確保。さらに、脇サイドループを両脇に装備し、介助の方がループを引っぱり着脱をサポートできるよう配慮されている。
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ロングコイルファスナー
ファスナーを開きやすくするために、内側の当て布はイージーフォールド(袋状)仕様にせず、より着脱をスムーズにしています。
※脚ファスナーのみ、外/内側 選択可
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股がけ金具
ジャケットのテール部分を2カ所の股がけ金具で固定することで、ジャケットの裾がめくれるのを防ぎます。
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スネパッド
膝パッド下にスネパッドを装着して、岩やサンゴはもちろん、船べりなどから脚やスーツを保護します。
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両肩ベルクロ
ロングジョンの肩部分の開口部が広がるため、着脱をラクにします。
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尻パッド(内側)
船上でお尻を擦りながら移動することなどを想定して尻部分の内側に5mmのスーツ生地を重ねて装着、スーツと体をしっかりと保護します。
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左から、テールジャケット、ロングジョン、パンツ
こだわりの開発にある背景
「弊社には『SDC(スーパーコンフォータブルデザイン)」という通常ウェットスーツの約2〜3倍以上長い手・足首ファスナーが装備されたユニバーサルデザインの思想をダイビングスーツに取り入れたシリーズがあります。障がいがなくても、ウェットスーツの着脱に苦労することがあるので、このSDCシリーズの開発の原点にも、「どなたにもダイビングを存分に楽しんでいただきたい」という想いがあるんです。
今回、『UD1』を“ユニバーサルデザインウェットスーツ”として発信していくことで、購入に困っている方に自分にも合うスーツがあるということを知ってもらうきっかけにしたいと思っています。ダイビングスーツの総合メーカーとしてあらゆる方々のニーズに応えていき、スーツを誰もが当たり前に着られるものになることが理想ですね。
もちろん、障がいにもさまざまあるので、カタログに掲載したスーツ形状をベースに、一人ひとりに合うスーツづくりのご相談も承っています」と同社の営業担当・金津氏は語っている。
年齢・性別・能力などの違いにかかわらず、一人でも多くの人に快適にダイビングを楽しんでほしいと願いが込められて開発された本スーツ。もしウェットスーツを着るのを諦めていたり、避けていた方がいたら、ぜひ一度問い合わせてみてほしい。