ダイビング中に、シイラの幼魚を発見! ~石橋ダイビングセンター~

シイラの幼魚(写真/関戸紀倫)

伊豆半島の入り口「石橋」に登場したシイラの幼魚

2017年8月25日(金)、伊豆半島の入り口「石橋」の海で、シイラの幼魚が発見された。

回遊魚としてダイバーに人気のシイラだが、「石橋がオープンして7年目で、シイラは初めてです! しかも幼魚は、伊豆でも聞いたことがありません」と、石橋ダイビングセンターのオーナー・滝田叔歳さんも電話の向こうで興奮気味。

Female Dolphin Fish

釣り上げられた成魚のシイラ。最大で体長2m、体重40kg近くに達する大型回遊魚で、オスの隆起した額が特徴。日本では黒潮の影響が色濃い海の中層で見られることがある
I, Distad [GFDL, CC-BY-SA-3.0 or CC BY-SA 2.5-2.0-1.0], via Wikimedia Commons

発見したのは、関戸紀倫カメラマンとガイドの金沢なおきさん。

早朝1本目、ちょうどオーシャナの取材で潜っていた2人のダイビングも終盤にさしかかり、金沢さんは水面を見上げていた。この時期に水面近くで見られる、お目あてのナンヨウツバメウオのかわりに視界に入ってきたのは、横たわる15㎝ほどの黒い物体……。

「漁師が捨てた魚かなと思ったのですが、気になって近づいてみると、元気よく動き出したんです。しかも、見たこともない魚で、すぐにキリンさんを読んで『なにこれ?』と合図するも、キリンさんも『さあ?』といった感じで、とりあえず撮影してみたんです」

その後、泳ぎだした謎の魚は、身を隠すように潜降ブイの下へ。こちらから近づくとブイから離れ、こちらが離れるとブイに戻り……をしばらく繰り返した後、エグジット。

シイラの幼魚(写真/関戸紀倫)

早速、図鑑などで調べると、なんとシイラの幼魚だということが判明!

この機会を逃す手はないと、急いで潜りにいく滝田さん。「逃げないでいてくれ~」という祈りが通じたのか、エグジット時と同じく、潜降ブイでシイラの幼魚を発見。結局、この日は、1日中、逃げることなくブイに寄り添って泳いでいたそうだ。

図鑑によれば、流木などの漂流物の陰を好むとのことなので、しばらく居つく可能性もある。

関東のダイバーにとって幸いなことに、石橋は、西湘バイパスを降りて200m、都心から1時間ちょいでアクセス可能な海。
この二度とない機会に、ぜひ潜りにいってみてください。

■撮影・情報提供/滝田叔歳さん(石橋ダイビングセンター)

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PROFILE
法政大学アクアダイビング時にダイビングインストラクター資格を取得。
卒業後は、ダイビング誌の編集者として世界の海を行脚。
潜ったダイビングポイントは500を超え、夢は誰よりもいろんな海を潜ること。
ダイビング入門誌副編集長を経て、「ocean+α」を立ち上げ初代編集長に。

現在、フリーランスとして、ダイバーがより安全に楽しく潜るため、新しい選択肢を提供するため、
そして、ダイビング業界で働く人が幸せになれる環境を作るために、深海に潜伏して活動中。

〇詳細プロフィール/コンタクト
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〇NPOプロジェクトセーフダイブ
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〇問い合わせ・連絡先
teraniku@gmail.com

■著書:「スキルアップ寺子屋」、「スキルアップ寺子屋NEO」
■DVD:「絶対☆ダイビングスキル10」、「奥義☆ダイビングスキル20」
■安全ダイビング提言集
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