ツバによるくもり止めは不快!?
「ツバによるマスクのくもり止めは不快」
これ、実は心の中で思っている人は少なくないと、最近気がついた。
これまでさほど気にしなかったのはインストラクター養成コースのときの体験が大きい。
「イントラとは販売のプロでもある。マスクのくもり止めを売らずに、
自分がペッペとやるのはプロではない」と教えられ、
「そこまで突き詰めるんだな〜」と学生ながら感心しつつも、
当時はイントラを職業にするつもりのなかった僕は、逆に、
「ツバは汚いからよしておきな」は販売のためのセールストークとして受け止めてしまった。
だから、誰かが「ツバはよしなよ」と言っているのを聞いたり
雑誌に投稿をもらったりしても、「なんかよく浸透(教育)されているな〜」と、
さほど気にもとめていなかった。
そして、何より、基本的には自分がツバで曇り止めをしていたのが一番大きい。
しかし、とあるカップルと同船したときに、
彼氏が彼女に向かって「お前、本当にツバはよせよ」とキレていたのを見たのをきっかけに、
周りのダイバーに聞いてみると、本気で不快に思っている人がチラホラいることが判明。
確かに人が豪快にぺっぺやっているのを見るのは気持ちのいいものではない。
それに、船上でゆすげずマスクを装着してエントリーするようなときは、
自分のツバといえどもマスクにツバが残っているのは気持ち悪いし臭いも……。
なので、自分もツバをつけるときは、マスクを口に近づけて口が見えないようにし、
音も出ないように気をつかったり、くもり止めを持っている人がいればもらったり(セコイ!)。
では、実際、ダイバーの皆さんはくもり止めをどうしているのだろう?
アンケートをとってみた。
ダイバー212人に聞きました!
Q.くもり止め。何を使っていますか?
■市販のくもり止め 129 (61%)
■手作りのくもり止め 2 (1%)
■唾液(つば) 63 (30%)
■海藻 2 (1%)
■その他 16 (8%)
ぬおっ。ツバはたったの3割ほど。個人的には思った以上に市販のくもり止めが多い。
これはマナーとしてツバに抵抗がある証拠としてもみていいのかもしれない。
気をつけよう……。
もちろん、マナーというより「効き目が高い」ことを理由に
市販のものを使っているダイバーもいるのだろうが、実際に効き目はどうなのだろう?
マスクが曇らないようにする最大のポイントは、
購入時にマスク(レンズだけでなくシリコン部も)の油性成分をしっかり取り除くこと。
クリームクレンザーや歯磨き粉などで洗い落とせば(以前“煮る”という斬新な方法も紹介したが)、
その後はツバで効き目に困ったことはない。
やはり、これは効き目というよりマナーの問題なのだろう。
少なくとも、不快に思う人がまあまあの数いることは覚えておいたほうがいい。
「くもり止め高いし! ツバは無料だし!」という方、それもごもっとも。
そんな方は、ベビーシャンプーや洗剤を薄めた自家製のものはいかがでしょう?
たまに、自家製のくもり止めを霧吹きに入れて置いてあるお店があるが、
あれは嬉しいサービス。
まあ、「くもり止めくらい自分で用意しろ」、「くもり止めくらいサービスで置いておけ」、
どちらも正しい気がするけれど……。
★ついでに、くもり止めをしても曇ってしまう原因と対処法は以下。
■鼻から息をしている(口から呼吸のトレーニングを!)
■くもり止めを洗い流してしまっている(ごしごしと洗い流さない!)
■水洗いしてからくもり止めをしている(乾いたレンズに塗ろう!)