ロングファスナー付きウエットスーツ「KSZ」を水中写真家・むらいさちさんがレビュー
今年の8月、ふんわりとした作風でおなじみの水中写真家・むらいさちさんのウエットスーツ選びに密着し、デザインを読者の皆さまの投票により決定したのは覚えているだろうか。
▶︎読者投票の結果はこちら:【結果発表】読者投票によりむらいさちさんのウエットスーツが決定!
ウエットスーツ選びの際には、今回ウエットスーツとハーフフードボレロをご提供いただいたワールドダイブの丹野さんに相談し、むらいさんの「温かい海で着たい」、「1日に何本も潜るので着脱しやすいものが良い」といった要望に合わせ、腕と脚についたロングコイルファスナーが特徴的な「KSZ」の5mmのワンピースとハーフフードボレロの組み合わせに決定した。
▶︎ウエットスーツ選びの様子はこちら:プロカメラマンのウエットスーツ選びに密着!最後は読者に決めてもらう!?
そこから、色の組み合わせがシミュレーションできる「COLOR CHOICE」を使用して、むらいさん、丹野さん、オーシャナのスイカが作成したデザインを読者投票にて決定することに。そして2位と倍以上の票数を獲得し、圧倒的な人気で選ばれたのがこちらのデザインだ。
エントリーNo.1:Beni_imo タルト(BT)
沖縄の伝統工芸・紅型(びんがた)柄の「うりずん」と名産・紅芋のカラーをあしらい、「紅いもタルト」と名付けられたこのデザイン。「これを着るなら、やっぱり沖縄でレビューしたいよね!」という、むらいさんたっての希望もあり、今回はマリンハウスシーサー那覇店にもご協力いただき、沖縄での初お披露目の様子、ウエットスーツのレビューをインタビュー形式でお届け♪
想像以上に派手。外国人からも好評な鮮やかさ
ロケ当日は那覇からボートに乗って慶良間諸島周辺へ。天気も良く気温も30度、水温も27度と「温かい海で着たい」という要望にぴったりのコンディション。
さっそくウエットスーツを身にまとい準備をしていると、目を惹く色合いのせいかむらいさんにボート上のゲスト、スタッフの視線が集まる。「ウエットスーツの色が美しい」と外国人スタッフから声をかけられる場面も。
実際に着用姿を見るとシミュレーターとおり、というかそれ以上の存在感だ。
やっぱり目立ちますね!
想像以上に発色が良くてびっくりしました(笑)。特に胸のピンク色の部分が鮮やか。ボレロのフード部分が全部黄色だというのは予想外でしたが。
遠くから見てもすぐにむらいさんだとわかります。水中でも見つけやすかったです。
とにかく着脱がラク。ボレロでの温度調整もストレスフリー
さて、そろそろ機能的な部分をレビューしていただきたいのですが、このKSZの一番良かったところは何ですか?
着脱が最高でした。僕のダイビング人生において、もっとも着脱にストレスがないダイビングでした!
ロングコイルファスナーのおかげですね。やっぱり1日に何本も潜る時には着脱は楽な方が良いですよね。
そうそう。わざわざハシゴおろして海に入って、水を入れながらでないと着づらいということもないし、脱ぐのも楽だから誰かに手伝いをお願いするとか、脱ぐのが面倒でお昼の時間も着っぱなしとか、トイレ行きたいけど我慢しようとか、今まであったそういうストレスが全くない。
クルーズとか着脱が多いダイビングで、ものすごく使用したいですね。
全部脱がなくても、ファスナーを開けるだけでだいぶ緩まるので、水面休息中にちょっと作業するのにも動きやすくていい感じです。
あと、ダイコンを外し忘れても着脱できるのが良かったです(笑)。
ダイバーあるある!(笑)。「あ〜!ダイコンつけたままだった〜!!」って着脱し直すこと、結構ありますもんね。今回はかなり温かかったですが、ボレロは使用されました?
海から上がってすぐがちょっと寒かったので、それに備えてボレロも着てダイビングしました。
普通2ピースだとロングジョンと長袖ジャケットの組み合わせが多いように感じますが、半袖のボレロというのはいかがでしたか?
スポスポ着脱できてすごく良かった!上がった後も寒くないし、なんなら今回の水温なら水中はちょっと暑いくらい。
防寒も着脱もバッチリですね。
水中撮影でも安心の動きやすさ
水中撮影の際は、カメラの設定やストロボの調整など細かい動きが多いと思うのですが、水中での動きやすさはいかがでしたか?
ストレスなしです!実はこのウエットスーツで一番心配してたのが動きやすさ。腕と脚のファスナーが長いので、抵抗があるかな?と思ってましたが、脚は全く気にならなかったし、腕も初めて着用したからか、1本目は違和感がありましたが、それ以降は全く感じませんでした。
生地の素材も柔らかくて伸びの良いストレッチジャージを使用されてますし、動きやすさは全く問題なさそうですね!
着心地も良かったですね!意外と水切れも良い。普通、内側が起毛だと水を吸ってしまって乾きづらいんですが、この起毛は水はけが良いような気がします。
ワールドダイブさんによると、「マルチエラステックス」という超撥水加工がされた起毛保温素材を使用されているそうです。
なるほど〜。
あとは、丈夫なので長く着られそうだなと思いました。インストラクターとして活動していた頃は、安いウエットスーツをワンシーズンで買い換えることがほとんどだったのですが、このウエットスーツなら同じくらいの本数を潜っても何年ももつのでは。
だいたい年間何本くらいを潜る想定ですか?
イントラ時代と今では、本数も違うから比べられないかな。ただ、やっぱり良いスーツはシンプルにもちが良いと思います。昔、安いウエットスーツ屋さんで作ったのはすぐ切れてしまったので…。
一つのものを長く使用するのは、今の時代にも合っていますね。
全てのダイバーのスタンダードに
どんな方へこのウエットスーツはおすすめしたいですか?
全てのダイバーさんが着たらいいんじゃないかな?なんせ便利なので。
もっと具体的に!(笑)。
いやいや本当に(笑)。強いていうなら、とにかく着脱を楽にしたいダイバーにお勧めしたいですね。クルーズでのダイビングや今回みたいにボート上で着脱しなくてはならないダイビングにはピッタリだと思います。
ありがとうございます。
あとはもう色の組み合わせ次第じゃないでしょうか!(笑)。
紅芋、可愛かったですよ!(笑)。
かくして新しいウエットスーツ「KSZ」もとい、「紅いもタルト」を完璧に着こなしレビューまでしてくれたむらいさん。今回、ロケ中にあまり他のゲストからスーツの色について突っ込まれず寂しそうにしていたので、どこかの海でお会いした方はぜひ「素敵な紅いもタルトですね」と声をかけてあげてほしい。
▶︎レビューしたウエットスーツ「KSZ」の詳細はこちら
■Sponsored by ワールドダイブ
「あらゆる環境で快適なダイビングライフをお届けすること」をモットーに、国内生産にこだわり、自社の工場でスーツを製造している総合スーツメーカー。設計、素材、装備、そして技術のすべてにおいて、現在得られる最上のクオリティで仕上げ、その名の通り世界の海で通用するスーツを作り上げている。
■Spported by マリンハウスシーサー那覇店
創業24年の老舗ダイビングショップ。スタッフの数は、トレーニング中のスタッフ含め40名ほど。丁寧なブリーフィングときめ細かなサービスで慶良間の海を案内する。新ポイントの開拓にも余念がない。また、14ℓタンクがあるのでエア持ちが悪い方も安心だ。