製造終了の古いパーツを使用する、手抜きオーバーホールの実態
これはダイビング業界で現実に起きていることです。
※
オーバーホールに入ってくる器材。
分解して初めてわかることがあります。
レギュレーターに貼られているシールを見ると ”次回オーバーホール 2013年6月”(店名は伏せさせていただきます。)
つまり、2012年6月にオーバーホールをされたということですよね。
ですが、開けてみてびっくり。
こちらは1stステージ、スイベルのOリングなのですが、
7-8年前に製造終了している古いパーツが入っていました。
それから、7~8年前より、メーカーが自主回収されているパーツが交換されておらず古いパーツのまま。
フィルターも素材が違う。
2セットのオーバーホールの依頼を受けたのですが、もう1台も1stステージ内の主要部品であるポペットシートが、旧マレスジャパン時代のパーツでした。
こちらも7-8年前のものです。
これだけではないのですが、オーバーホールに精通していない方でも、これらは並べれば違うパーツであると一目瞭然ですよね。
パーツが入手できないから古いパーツをそのまま組み込んだのか、オーバーホール自体を表面的にしか行っていないのか等、どんな理由や経緯があったのか、私たちにはわかりません。
ただ、昨年オーバーホールをされているのであれば、交換されているべきパーツが交換されていなかったということは事実。
一番の問題は、お客様(器材の持ち主)がその事実を知らなかったということ。
現実、このようなことがあるのだということを皆様にも知っていただきたい、そう思ってご紹介しました。
(お客様に了承をいただいています。)
実はこのようなことは珍しいことではありません。
一部違う部品が入っていたり、古い部品のままだったり……。
だけど今回のケースはあまりにひどい。
事情や背景はわかりかねますが、いずれにしてもとても遺憾に思います。
オーバーホールに出しても実際に何をしてもらったのか実感が湧かない、表面的にきれいになったな、という程度の感覚が一般的だと思います。
なんとなくの安心感。
作業現場では、そんな安心感を裏切るような器材を時折目にします。
器材の中身は見えないし、仮に見たとしてもメンテナンス事情に精通した人間でなければ、器材の状態がどうなっているのかわからないですよね。
だからこそ、私たちは“伝える”ことを重要視しています。
ダイビングをするのに器材は必要不可欠なもの、命を預けるものだから、ぜひマイギアの状態を100%任せっきりにしていただくのではなく、ぜひほんの少しでも器材の状態に興味を持って情報を得、疑問に思うことはどんどん質問してみてください。
最初はみんな、“わからないことがわからない”ところからスタートします。
私もそうでしたが、女性の方は特に機械的なことが苦手だったりしますが、及び腰にならずぜひマイギアのことを知ってください!
(画像提供:アイバディ)