シーラカンスやオニキンメなどの深海魚が、銀座 蔦屋書店にあらわる
深海魚をテーマにした魚譜(ぎょふ)展が銀座 蔦屋書店で開催されている。魚譜とは、描き手の観察を通して魚類の姿を描いたもの。「深海魚たちが放つ生々しい存在感を掴みたいと思いながら描きました」というのは魚譜画家の長嶋祐成さん(以下、長嶋さん)。石垣島在住の長嶋さんの目を通して描かれた約30点もの深海魚たちは銀座で会える。
美しかったり生々しかったりする深海魚たちに触れてみて
長嶋さんは、食用魚でも観賞魚でも、あるいは人の暮らしに直接かかわりのない魚でも、かれらの美しさや愛らしさ、格好良さ、気高さを、絵というフィルターを通して表現することをミッションにして活動されている。
今回、銀座 蔦屋書店では、「深海魚」をテーマに『たくさんのふしぎ 釣って 食べて 調べる 深海魚』や『小学館の図鑑NEO 深海生物』に掲載された原画のほか、本展のために描き下ろした新作を展示。
本展開催にあたり、企画担当の小檜山さんは「海や水族館に行って出会うことがむずかしくなってしまった魚たち。長嶋さんによって、美しく、生き生きと描かれた海の生き物たちで、少しでも気分を盛り上げてほしい、そんな思いで企画しました」とコメントされている。
本展では、原画展示のほかに、ポストカード、ハンカチ、書籍の販売あるのでこちらもお楽しみに。また、会場に足を運べない方も原画を楽しめるよう、オンラインでも閲覧可能とのこと。
深海魚作品展「あやなし、海の闇」ギャラリーページ▼
https://ayanashi-gallery.tumblr.com/
魚譜画家(ぎょふがか)・長嶋祐成の原画展「あやなし、海の闇」
【作家コメント】
夜の山道で手にした灯りを消すと、べったりと煙った闇に包まれます。
体の輪郭が溶けるように失われ、意識だけが虚空に取り残されて浮かんでいる。
そんな錯覚に陥りながら、虫の音や鳥の声がにわかに高まるのを感じます。
土の匂いに混じって流れてくる草いきれのなごりも、その濃さを増すようです。
平安時代の歌人は、暗夜に満ちる梅の香気を愛でて「春の夜の闇はあやなし」と
詠みました。たとえ闇が花の姿を覆い尽くしたとしても「あやなし」、意味がない。
香りは隠しようもなく際立つのだから、と称えたのです。
深海魚たちが生きる海においても、きっとそうだろうと想像します。
底知れぬ暗闇とすさまじい水圧の世界に身ひとつで漂うことができたならば、
かれらが漏らす息遣いやかすかな光に私の意識は揺れ、強張り、
惹かれ続けるに違いない。
あやなし、海の闇。
かれらが放つ生々しい存在感を掴みたいと思いながら描きました。
【作家プロフィール】
1983年、大阪生まれ。魚や水生生物を専門に描く画家。大学では思想を専攻し、卒業後は服飾分野でクリエイティブを学ぶ。デザイン会社でディレクターを務めた後、画家として独立。著書に『きりみ』『THE FISH 魚と出会う図鑑』(ともに河出書房新社)。定期的な個展の他、水族館・博物館の館内イラストや書籍の挿画等を手がけている。
深海魚作品展「あやなし、海の闇」ギャラリーページ▼
https://ayanashi-gallery.tumblr.com/
魚譜画家・長嶋祐成 ウェブサイト▼
https://www.uonofu.com/
【展示詳細】
長嶋祐成 深海魚作品展「あやなし、海の闇」
会期|2021年8⽉9⽇(月)〜9月10日(金)
会場|銀座 蔦屋書店 トラベル書籍売り場
⼊場|無料
主催|銀座 蔦屋書店
お問い合わせ|03-3575-7755(営業時間内) /info.ginza@ccc.co.jp
※今後の国・地方自治体から休業要請内容の変更等があった場合、それに準じて本展覧会の期間なども変更になる可能性がございます。変更がある場合は、銀座 蔦屋書店のHP、公式SNSなどにてお知らせいたしますので、あらかじめご了承ください。
【店舗情報】
銀座 蔦屋書店
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住所|〒104-0061 東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX 6F
電話番号|03-3575-7755
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