2013年トンガ・ホエールスイム。現地の国内線でのトラブル

トンガのホエールスイム(撮影:越智隆治)

トンガの国内線でのトラブル

今年は、例年になく、ババウの降水量が多いそうだ。
7月の下旬だけで、昨年1年分近くの雨が降った。

1日目、雨雲を避けて、南側でクジラを探していたものの、北のメインアイランド周辺は、分厚い雨雲に覆われ続けていた。

僕らがトンガタプから、ババウに来る国内線で、トラブルがあった。
乗客は満席では無いにも関わらず、荷物が多過ぎるから全部を運べないと空港スタッフに言われた。

エクセスを払っているにも関わらず、何故か僕らの荷物だけの中から乗せない荷物を選べと言われた。
しかも、僕らのエクセス合計は、10人で48キロ(一人20キロまでなので、200キロまでは乗せられる)。
なのに、120キロ分を下ろせと言う。

「エクセスチャージは支払っているのに、しかも、エクセス以上の荷物を僕らの荷物だけから選んで乗せないというのはおかしいだろう、ならエクセス代を返金してくれ」と言うと、「明日の早朝フライトで必ずホテルまで届ける」と説明されたが、その早朝フライトに乗せたところで、ボートの出発時間には間に合わない。

だったら、明日必要なものを取り出したいから、飛行機に積んだ俺のスーツケースを出して、他のゲストの荷物を乗せろ」と主張したら、「もう飛行機に乗せたからダメだ」と言う。
しかし、それでは、ホエールスイムの船に乗船できても、マスクやウエットスーツ、フィンが無ければ、何のためにここまで来たのかわからない。
しかも、ここトンガでは、確実に翌日荷物が届くとも限らない。

とにかく、飛行機に乗せられず残っていた荷物の持ち主に、「明日泳ぐのに必要なものだけをスーツケースから取り出して、手荷物で持って入って下さい」と伝えた。
最初は、僕らのグループのスーツケースが5人分ほど残っていたのだけど、「とにかく、俺のスーツケースを飛行機から出せ!」と主張し続け、「どれだかわからない」と言うので、「俺が直接見に行くから」と言うと、「飛行機には近づけない」と言う。

はっきり言えば、全員の搭乗手続きを終えた直後に、重量チェックは全て終わっているのだから、そこで乗せられないと言ってくれれば、すぐに必要なものだけ出す余裕はあったはずなのに。

新しく参入してきた中国系の航空会社

今年の3月まで運営していたニュージーランド系の航空会社であれば、それほどこういうトラブルが起こることは無かった。

今は今年に入って参入してきたREAL TONGAという航空会社で、資本は中国系。
おまけに、他の国で使用していた事故を起こした飛行機をただ同然でもらいうけ、ここの運行に使っていたが、結局すぐに壊れてしまったという話も聞いた。

何故トンガは、優良なニュージーランドの航空会社を撤退させて、そんな航空会社を選んだのか。納得がいかない。

結局、僕と寺山君のスーツケースを引きずり出させて、他のゲストの荷物を積み込ませた。
しかし、どうしてももう一人分は乗せられないと言われ、彼には申し訳無かったのだけど、必要な器材だけを出して手荷物にしてもらい、自分たちも必要なものを取り出してメッシュバッグにつめて、手荷物にて機内に持ち込んだ。

ババウに着いてから、僕ら以外にも荷物が届かなかった乗客がいた。
その人たちは、荷物を乗せないことも聞かされていなかった。

そして、翌日のフライトで届く予定だったスーツケースは、天候不良により飛行機が飛ばず、2日目の今日も、トンガタプに残されたままだ。
機体が小さいので、荷物は極力コンパクトにまとめた方が良さそうだ。

ニュージーランドの航空会社のときは、ほとんどトラブル無く来れるようになっていたババウだけど、この航空会社、またトラブルが続出しそうだ。

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PROFILE
慶応大学文学部人間関係学科卒業。
産経新聞写真報道局(同紙潜水取材班に所属)を経てフリーのフォトグラファー&ライターに。
以降、南の島や暖かい海などを中心に、自然環境をテーマに取材を続けている。
与那国島の海底遺跡、バハマ・ビミニ島の海に沈むアトランティス・ロード、核実験でビキニ環礁に沈められた戦艦長門、南オーストラリア でのホオジロザメ取材などの水中取材経験もある。
ダイビング経験本数5500本以上。
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