クジラ以外は知られざる海、トンガでダイビングしてみました
スキンダイビングでのホエールスイムで来ているトンガですが、ふと「スキューバダイビングってどんなんだろう?」と思い立ち、トンガの海に潜ってみました。
トンガにもダイビングショップはあるものの、ホエールスイムをした限りでは、ダイビングをしてもイマイチかな、というのが率直な印象で、実際、潜った外国人の声を聞いてもポジティブな声はあまり聞こえてきません。
なので、ほとんど期待せずに潜ったのですが、「Shark Teeth」というポイントにエントリーすると、「おや? おもしろうだぞ、ここ」。
透明度も20mは抜けていて、棚から急激に落ちるドロップオフは、期待が持てそうな水中景観です。
思えば、ホエールスイムで潜る場所とは異なり、ダイビングに適したポイントを選ぶわけですから、クジラの海と印象が違って当然です。
水は抜けているものの、やや殺風景でロックな景色ですが、カスミチョウチョウウオが無数に群れ、カラフルなウミシダがチラホラと。
興奮する出会いも。
ドロップオフを進んでいると、対面からヌウッと現れたのがジャイアントグルーパー!
2m近い巨体にパイロットフィッシュを引きつれ堂々たる登場。
初めてだったので、これには興奮しました。
まあ、見た感動と遠慮がちにフィッシュアイで撮った写真はかなりギャップがあるのですが、本当に大きかったんですってば!(泣)
ドロップオフをさらに進むと、ぽっかり口をあけた巨大なケーブが姿を現します。
奥行き50mほど、ケーブへ続く入口もいくつかあって、手軽に冒険気分を味わうには最適。
岩の形もフォトジェニックで、ここだけでしばらく遊んでいられるほどおもしろいケーブ。
さらに、一番奥のくぼみにはホワイトチップ(ネムリブカ)が3匹。
多いときには8匹くらい眠っているそうです。
こちらも、見た興奮と、暗闇の中、ストロボのターゲットライトを頼りに撮った写真ではかなりギャップがあるのですが、本当にかっこよかったんですってば!
その他、エグジット直後にはマンタが登場したり(飛び込んだけど間に合わず…)、きれいな白砂が広がっていたりと、想像以上に楽しいダイビングとなりました。
何より、たまにクジラの鳴き声が聞こえるのが嬉しいですしね(水中で姿を見ることはとても希)。
島自体がホエールウオッチングやスイムに力を入れていて、僕が乗った船の会社もクジラが中心。
潜りに来る層も「ちょっと潜ってみるか」といったダイバーが多いので、おそらくそこまで真剣にダイビングポイントの開発はしていないのかもしれません。
なかなかポテンシャルのある海なので、もっといろいろなポイントを潜ってみたいところですが、まあ、クジラと泳ぐ方とどっちを取るかと言われれば、そりゃ、ね(笑)。
では、クジラの時期以外に潜ればよいのですが、3日かけて潜るにくる海なのかどうか…。
絶対値としてはなかなかおもしろくて、個人的にはまた潜りたい海ですが、クジラや日数など相対的に考えると、なかなか日本人ダイバーの選択肢に入ってくるのが難しい海かもしれません。
う~ん、なんかもったいない!