穴場のマリアナ“テニアン島”のポイント「モカ」

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テニアン「モカ」(撮影:中村卓哉)

サイパンからセスナで5分。
飛行機が高度を上げきれないうちに到着してしまうテニアン。

このセスナ、小さ過ぎて、なんと操縦席から乗り込むスタイルです(笑)。

テニアン(撮影:中村卓哉)

「エンジョイ・ユア・フライト!」と機長に言われたけれど、エンジョイする前に着いてしまいました。近すぎる

テニアン(撮影:中村卓哉)

よっこいしょ

テニアンに日本人の経営するダイビングショップは1軒。

マサさんこと枝村真樹さんがオーナーの「クローズネスツ」のみ。

クローズネスツはマサさんと、テニアンの陸のツアーコンダクターでもある奥さまのかおり(薫)さん、看板犬のピケ、そしてねこちゃんたちが経営する、のんびりゆったりスタイルがウリのダイビングショップ。

テニアン・クローズネスツのマサさんとかおりさん(撮影:中村卓哉)

オーナーのマサさんの口調も「お~~うけ~~~い」とのんびりで、たぶんここに1か月も住んだら、脳みそまでのんびりしてしまうのは間違いなさそう。

テニアンといえば、テニアングロットや、テニアンフレミングといったポイントが有名で、サイパンから1時間ほどかかるところをすぐに潜れるのがテニアン・ダイビングの嬉しいところ。

ただ、今回は、“初テニアン・ステイ”ということで、「テニアン・ステイでしか潜れないマサさんの秘密の海」に潜らせてもらうことにしました。

テニアンには中国系のショップなどはありますが、その中でも「マサさんしか知らないポイント」を潜ってみたいとお願いしたところ、連れてこられたのは―――――。

どこからエントリーするのかわからない!
これぞ本当の秘密ポイント

「は~~い、着きましたよ~~~」とマサさん。
目の前には綺麗に整備されたお墓と森。

テニアン(撮影:中村卓哉)

う~~ん、わからない。
どこをどう見渡しても、エントリーポイントは見当たりません。

そんなことお構いなしに、「はい、ブリーフィングをしますからこちらへどうぞ」と森の中に入っていきます。

テニアン(撮影:中村卓哉)

確かに、のぞいてみると山の下のほうにうっすらと海が見えます。

「タンクを背負うとかなり滑りますので気を付けてくださいね」とのことで、ブリーフィングは終了。

“滑りますから”以前の問題で、13Lのタンクを背負って到着する自身はあまりないなぁと思っていると、アシスタントのロッキーが、せっせと器材を組み立てて、ぱっぱとタンクを背負って、さっさと森の中に消えていくではありませんか。
素敵!

「基本的にどんなポイントでも女性の(がっしり体系の男性以外は、男性のタンクも運んでくれるのだとか)タンクはロッキーが運びますから、ウエットとブーツだけ履いて降りてきてくれればいいです」というのがクローズネスツスタイル。

テニアン(撮影:中村卓哉)

こんな道も手ぶらでラクちんです

ありがとうロッキー。

その後も、私自身、ロッキーの存在には精神的にかなり安心しました。
やはり、初めての海はエントリーするまでも緊張しますからね。

ちなみに帰りも私たちがエキジットした音を聞き分けてタンク受け取りにエントリーポイントまでお迎えに来てくれました!

テニアン(撮影:中村卓哉)

ロッキー

バリエーション豊富!
テニアンのシークレットポイント「モカ」

サンゴの通路を通ってエントリー。
水深は1~2mくらいの、養分の高い少し緑がかった海を抜けると一気に視界が開け、青い海が広がります。

まずは、光のシャワーから

エントリーポイントからすぐのところに入り組んだ根があり、小さ目のアーチを抜けると光が差しているのが見えてきます。
根の隙間から差しこむ光は、水中にいながらも木漏れ日の下で日光浴をしている感じ。

太陽の加減でいろんな角度に光が差し込むので、そのたびに、モデルとしてあっちに入ってこっちに入ってとカメラマンの中村卓哉さんからの合図が出ます。

ブリーフィングの時に、「シャワーと言っても本当に小さい光ですよ」と遠慮がちに言われていたので、想像をはるかに超える光のシャワーに私も次第にテンションが上がっていき、多分、15分以上は撮影していたと思います。

テニアン「モカ」(撮影:中村卓哉)

ビーチエントリーでこのスケールは珍しいですよね

可愛いマクロも充実!
じっくりフォト派も
注目したいポイント

この日は低気圧が近付いていた影響で、海底は少しうねりが入っていたものの、可愛いマクロたちは健在。

テニアン・モンツキカエルウオ(撮影:中村卓哉)

モンツキカエルウオ

ビーチエントリーで、地形もあり、マクロもあり、水も綺麗で水温も28度と、冬でも快適なポイント、モカ。

何より、“森をかき分け、山を下りてからエントリーする”というダイビングスタイルが、潜る前から好奇心を掻き立てられます。

今回は、いろいろなところでじっくり撮影していたこともあり「二人が岩にへばりついて離れないから、コースの半分しかいけなかったよ~~」とマサさん。

もう半分は次回のお楽しみと言いつつ、ちょっと心残りのままテニアンを後にしました。

※そのほかのテニアン・ステイでのみ潜れる秘密のポイントは、夏に公開予定のウェブマガジンにて。

ダイビング&スノーケリングショップ

クローズネスツ

テニアン・クローズネスツのマサさんとかおりさん(撮影:中村卓哉)

テニアンで唯一の日本人経営のダイビングショップ。
奥さまのかおりさんのセンスのよさは抜群で、ショップの内装も細かいところの飾りつけもとてもオシャレ。テニアンでウォシュレット付トイレがあるのはここ、クローズネスツだけなのだとか。看板犬のピケやネコたちに囲まれて、優しい雰囲気に満ちたショップも居心地がいい。Wi-Fiも入るのが嬉しいところ。

クローズネスツのボート(撮影:中村卓哉)

水洗トイレに、船酔いしたらウエットのまま寝られるドライエリアを完備した“超快適”が自慢のダイビングボートでパチリ

TEC 海之家

テニアン・Tec海之家(撮影:中村卓哉)

ダイビングショップではないが、テニアンのタチョンガビーチにて、スノーケリングツアーをメインに行っている、現地ショップ、TEC海之家。
クローズネスツと共に、テニアンの海を盛り上げるべく活動している。

オーナーは日本人の鈴木さんなので、もちろん日本語が通じる。
人気なのは海ガメを見に行くスノーケリングツアー。

「透明度が良いので、スノーケリングでも30m下にいるカメが見えますよ。ここでは海ガメの産卵も見られます。やはり4~7月頃の夏が最高です」とのこと。
タチョンガビーチに行った際には、ぜひ話しをしてみてくださいね。

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writer
PROFILE
成蹊大学文学部国際文化学科卒業。
ナレーター、司会、ダイビング・モデルとして、TV、雑誌、モーターショー、トークショーなどで活躍。宝くじのキャンペーンガール「幸運の女神」では、46都道府県を旅する。

2013年からは、大物運・海況運をつかさどる「海の女神」へと転身し、舞台を海に変えてオーシャナの突撃体験レポートを担当。
潜水士資格も取得し、2014年は伊豆大島復興観光大使「ミス椿の女王」として、伊豆大島をはじめとした被災地復興支援活動にも尽力する。

「ダイビングがきっかけで、物の見方も感じ方も生き方も180度変わり、自分の周りまでもキラキラ輝き出したことを実感。 
いろんなことを体験しながら、たくさんの“きっかけ”を届けていきたいです」

【経歴】
・第25期 日本テレビイベントコンパニオン
・第11~12期 スバルスターズ
・第33期 宝くじ「幸運の女神」
・第23代 ミス椿の女王(2014.2~)
・第29代「ミス熱海・桜娘」(2016.1~)
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