尻尾を振るワンコのようなカジキにほっこり~スリランカ・ホエールスイムWEEK3~

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スリランカ・マッコウクジラ(撮影:越智隆治)

week3初日に引き続き、まず同じフィーディンググランドに向かう。

まったく同じ場所で、ほぼ同じ時間(朝7時30分)にマッコウクジラ数頭を発見した。

海中に入ると、クリック音が聞こえてくる。
数はあまり多くはなさそうだったが、まずはこの少数個体の群れを追跡。

しかし、捕食後に浮上してくるのがほとんど単体なために、アプローチしても嫌がって逃げてしまう。
しょうがないので、単体のときは、船上からテールアップなどを狙って撮影を行っていた。

スリランカ・マッコウクジラ(撮影:越智隆治)

一時追跡をやめて、釣りをしている漁船の周囲で泳がせてもらった。

アジサシ系の鳥たちが飛び回る下を見てみると、数匹のキハダマグロが泳いでいて、その中の一匹が針にかかっているのが見えた。
一匹が針にかかってもがいているのも、気にせず、他のキハダたちは、そこに群れていた小魚にアタックをかけていた。

スリランカ(撮影:越智隆治)

午後からは、少し東に移動して、他のマッコウクジラの群れにアプローチ。
こちらは、2~3頭で浮上してくるので、海中に入って前で待つスタイルで何回か撮影を行った。

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結局、一時追跡をやめてはいたものの、この日も3時近くまでマッコウクジラと一緒にいた。

3日目は、朝すぐにはマッコウは見つからず、捜索を続けていたが、お腹が痛くなり、一度ボートを止めて海でトイレを済ますことにした。

ボートからかなり離れて用を足して、クロールしながら戻っている途中に、なにかを後ろに感じて振り返ると、な、なんとシロカジキ(ブラックマーリン)が僕の後をつけてきていた。

最初は「ええ!」と思ったけど、カメラも持ってないし、振り返ってみてると、なんか口半開きにして、尾びれゆっくり動かしながらついて来てる様子が、まるで尻尾振ってついくる犬みたいで思わず「なんだよ〜かわいいじゃんかお前〜」とか思いながら、ボートまで一緒に泳いだ。

まさかボートまでついてくるとは思わなかったので、やっぱり写真撮りたいと思い、ガイドのメナカに「カメラ、カメラ、カメラ貸して!」と言ってカメラを受け取る。

そして、また海中に顔をつけると、下に潜降してしまっていた。
「多分追っても逃げるだろうな〜」と思い、試しに、水面をパシャパシャ手で叩いてみた。

すると、また尻尾振って走ってくる犬みたいに浮上してきてくれて、しばらく一緒におよぐことができた。

スリランカ・カジキ(撮影:越智隆治)

カジキをこんなにかわいいと思ったのは、初めてのことだ。

ゆっくりと去って行く後ろ姿を見送りながら、「また会おうね〜」と手を振っている間抜けな自分がいた。
絶対二度と合わないと思う。

その後、他の船から「15頭くらいのマッコウが固まって泳いでいたけど、潜ってしまってから見失った」と連絡を受けて、そちらに急行。
運良く再度見つけることができて、群れをなして泳ぐマッコウに何回かアプローチ。

スリランカ・マッコウクジラ(撮影:越智隆治)

こちらもほとんど動かないで、待っていたおかげか、皆思い思いの方向を向きながら、リラックスムードで海中を漂っていた。
中には垂直になって休んでいる感じの個体も。

スリランカ・マッコウクジラ(撮影:越智隆治)

3日目も、こんな感じでマッコウの群れと3時近くまで泳ぎ続けた。

2017年も3月、4月にスリランカにてシロナガスクジラ、マッコウクジラ狙いのホエールスイミングを開催します。

■ご興味のある方はお問い合わせください。
tour@oceana.ne.jp

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PROFILE
慶応大学文学部人間関係学科卒業。
産経新聞写真報道局(同紙潜水取材班に所属)を経てフリーのフォトグラファー&ライターに。
以降、南の島や暖かい海などを中心に、自然環境をテーマに取材を続けている。
与那国島の海底遺跡、バハマ・ビミニ島の海に沈むアトランティス・ロード、核実験でビキニ環礁に沈められた戦艦長門、南オーストラリア でのホオジロザメ取材などの水中取材経験もある。
ダイビング経験本数5500本以上。
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