ハンマーヘッドシャーク爆発中! 与那国島のガイドに聞いた遭遇するコツ
春なのに!ハンマー爆発中の与那国島
人気ダイビングポイント与那国島で、現在ハンマーヘッドシャークが爆発中との情報をキャッチしました。
沖縄のハンマーがヒットするのは、冬のイメージですが、なぜ、今の時期にハンマーなのか!
さっそく、サーウェス ヨナグニのヘルプガイド安江昌幸さんにお話をうかがいました。
与那国島ガイドの安江さんに聞いてみた
安江さん、なぜ今この時期にハンマーがでているのでしょうか?
「この時期の与那国のハンマーの群れはメスばかりで、出産? 子育て? に来ているのが目的とみられ、子供のハンマーが多く見られます」
なるほど。
ハンマーも出産シーズンに突入しているのですね。
親子ハンマーの群れ!
見てみたい……。
ちなみに、親子ハンマーはいつまで見れますか?
「例年でいえばベストシーズンは1~3月、全体のシーズンとなると12~5月ですかね。今シーズンは12月のクリスマス前後と1~2月中旬が、潜ればどこにでもいるといった感じでした」
ということは、まだ親子ハンマーと出会うチャンスですね。
これは行かないと。潜らないと。
でも、与那国島まで行って、見られないという悲しき展開もありえます。
さらに……じつは私は、大物運が壊滅的にないのです。
高確率でマンタが見れるという石垣島のマンタスクランブルで、マンタを外したほどの腕前です。
(当時は98%出会えると言われていたポイントです)
そんな私でも、ハンマーを外さないコツを教えていただきたいのです!
大物運に頼らない!
ハンマーの当て方
潮の流れが影響しているとかでしょうか?
「与那国では潮止まりの時間帯に流れていたり、大潮の干満の流れが速いとされる時間帯に潮が止まる事もあり、潮の干満の時間帯自体がとてもあてにならず。ハンマーの出現する時間帯も7時半が大当たりな時もあったり、午後にならないと現れなかったり、1日中どこでも見られたりする日もあるので、水温なのか透明度なのか彼等の回遊する条件が未だ明確になっていないです」
ハンマー……手強い。
潮の流れも、時間帯もあてにならないと。
「ただ、潮の流れの強さと向きをみて、エントリーする位置と深度(水底が70mラインなのか50mラインなのか)を決めてます。その後に他の魚の動きを見ながら予測してコース取りをしていきます」
ということは、やはりハンマーが出現するパターンはあるのですね!
「僕の観測データによって、見られるパターンは次の通りです」
安江さん的ハンマー遭遇パターン
①エキジットエリアの水面が荒れている時は、その下の40~60mラインにいる可能性が高い。
②透明度が悪い時と潮が緩い時は60~70mラインの水底近くにいる可能性が高い。
③透明度が良く潮が速い時は40~70mラインを流せば大当たりの可能性大。
④群れが分かれたり群れから外れた単体や小群れが浅場の30~40ラインに現れやすい。
⑤中潮の透明度が良く潮の流れが早い時が大当たりの可能性大。
おお!
すごい。
ここまでハッキリしていると狙いやすいです。
(※これはあくまでもデータなので、こちらを参考にして自分の運を信じましょう! 信じる者は救われる。はず。)
「これと断定するのがなんとも難しいですが、透明度が良い方が遠くの群れを見つけやすいのは確かです。ただ、潮の流れが速いときは、時間帯によって群れが行き来する深度が違うので、ツムブリなどの魚の動きを見て進路を決めています」
すばらしいですね。
ハンマーを待つだけでなく、他の魚の動きを見て狙いにでる。
まさに、与那国の海を知り尽くしている人しかできないスキルです。
自然の生き物に会いたければ、自然の流れに従え!
ハンマーチャンスは終わらない
「ハンマーは冬のイメージがあると思いますが、産卵シーズンが続いて、去年はゴールデンウィークまで出ていたので、今年も期待してます」
まだまだ諦めちゃダメということですね。
ちなみに、さすがに夏は厳しいですよね?
「夏場は南風が強く吹きやすいので、北のポイント(ドロップオフや地形)をメインに潜りますが、稀にハンマーの単体を目撃する事もあります」
おお!
まさか夏にも出会えることがあるとは。
固定概念にしばられてはいけないですね。
そんな与那国島ですが、2月はハンマーのピークで夏にはもう予約がいっぱいになるとか。
親子ハンマーを見たい方はもう少し時期をずらしてもいいかもしれないですね。
ということで、しっかりと情報取集して、与那国ブルーの中のハンマーリバーを見ましょう!
(写真・情報提供 サーウェス ヨナグニ・ヘルプガイド安江昌幸)
与那国島ダイビングサービス サーウェス ヨナグニ
和気あいあいとした、ちょっぴりハイテンションな雰囲気のショップです。ダイビング前は細かくブリーフィングし安全管理はもとより、安心して愉しんでもらえるガイディングもウリの1つです。また、店長(真謝 正太朗)が英語・中国語・日本語を話せるため、外国人のお客様が多いことも特徴。代表(新嵩 喜八郎)が昭和61年に海底遺跡を発見しダイビングポイントを開拓、与那国の海を知り尽くしているためその息子(真謝 正太朗)が意思を継ぎサーウェスを盛り上げています。
PROFILE
安江昌幸
Scuba Diving Salon mardiving(マーダイビング)
『ダイビング コンシェルジュ』がいる都内のお勧めスキューバダイビングショップとして、ご紹介や口コミのお客様が8割以上! 国内・海外での講習やガイド経験も豊富なベテランインストラクターが、お客様1人1人に合ったホスピタリティを実現します。冬の間だけ与那国島のヘルプダイバーとして活動中。
(文・マンタ林典子)