オーシャナ主催「Cカード取得サポート企画」Part4!富戸でファンダイブを初体験
オーシャナでは、海洋環境や社会問題にも配慮できるダイバーを1人でも多く育てることを目標に2021年9月から「Cカード取得サポート企画」(※)を開催中。
進捗が早いメンバーは、2月に三浦半島・城ヶ島で実施された海洋実習を経て、見事Cカードを取得!その後は、スキルアップを目的とした追加海洋実習を行い、自信をつけてきた。
そして迎えた、3月27日。ついに初めてのファンダイブに挑戦することに。メンバーたちの様子をレポート!
※2021年9月から始まったこの企画は、Cカードを取得したい意思があり、なおかつ目標に共感してくれる方をアンケートで募り、社内での厳選なる審査の結果、選ばれた方に参加いただいている。今年1月にはすべての参加者がオンラインでの学科講習を終え、2月にはプール講習と海洋実習を実施。
ファンダイブの舞台は東伊豆「富戸」!
当日の天気はくもり。それでも、時折晴れ間も見え、気温も19度と春を感じるポカポカ陽気!しかし海はというと、前日降った雨(風)の影響で‟うねり”が残っている模様。
富戸ダイビングサービスの駐車場から見た景色。堤防(富戸港)の向こうが今回潜った「ヨコバマ」。
さて、今日の海洋状況をかんがみて、どんなコースで周ろう。富戸ダイビングサービスの現地スタッフさんに、見られる生き物や見どころについて教えてもらう。
‟ゲッコウスズメダイ”や‟アカグツ”なんかを狙ってみればとダイビングマップを使いながら丁寧に教えてくれるが、いずれも水深20m付近に出没する生き物。
対してこちらのレベルは水深18mまでを限度とするオープンウォーターダイバー(OW)。
インストラクターの池内がそのことを伝えると「あちゃ〜」の一言。
Cカードのレベルを上げて、深く潜れるようになれば、見られる生き物の幅も広がって楽しみも増えるということなのだろうが、なんとなく悔しい。
気を取り直してブリーフィング再開。
水深2mのところにある富戸ホールは大本命だったが、今回はうねりの影響があるため断念し、砂地メインでコースを取ることに。岩礁にいる‟イロカエルアンコウ”やテトラに群れる‟クロホシイチモチやネンブツダイ”を狙う。
場所ごとに細かく水深が書かれているダイビングマップを使えば、BCDへの給排気のタイミングもイメージできる。エントリーからエキジットまでのシミュレーションを一通りすませたら、器材セッティングをして潜ろう!
1本目!視野を広く保ちながらのファンダイブを意識して!
Cカード取得前と違うところは、インストラクターや一緒に潜るチームメンバーから、一人前のダイバーとして認識されること。
バディを意識すること、中性浮力をとること、生物を観察すること、周囲を見渡して気を配ること…などいままで1つずつ意識して練習できていた環境から一転、ファンダイブでは、同時進行で行う必要がある。‟~しながら”がポイントだ。
そんなこともインストラクターの池内からレクチャーされながら、いざ、一本目いってみよう!準備万端で向かったヨコバマのエントリーポイントだが…
結構な勢いで波が打ち寄せていた。
バッシャーン!
でも、追加海洋講習をした西伊豆「平沢」と勝手は一緒だから大丈夫!スロープに掴まりながら、ゆっくりゆっくり水中へ。
水面より水中の方が静か。呼吸を整える。
インストラクター池内(左)が水中でジェスチャー「中性浮力を保とう」。
泳ぎながらインフレーターホースの給排気ボタンを操作するメンバー。
生き物を観察しながら中性浮力も意識。
岩の割れ目に隠れていた‟イロカエルアンコウ”を発見!水深3〜5m付近と浅かったため、浮力の変化も激しく、中性浮力もとりにくい。しかも前日の風の影響でうねりがすごく、水中でのバランスを保つのがかなり難しかった。それでもメンバー全員ウォッチング成功!
水面に浮上する前には、体内に溶け込んだ窒素排出のために安全停止を行う。水深3~6mほどで約3分間停止。潜降ロープにつかまりながらできるので、楽ちん。
安全停止が終わったら、ロープをたどってエキジット。これにて1本目は終了!
2本目!目印がないところで中層を泳ぐ&深度に応じた中性浮力の取り方を意識して!
陸上で十分な休憩をとったあと、2本目開始!
水面から手を挙げて、ドライスーツの左肩にある、排気バルブから空気を抜いて…
レギュレーターホースの排気ボタンからも空気を抜いて潜降!
ファンダイビングとしては2本目だが、Cカード取得のための実習を入れると、トータルで7〜8本目。慣れてくると、同時にできることも増えていっているようだ。
そこで、スキルが上達してきたメンバーに新たなお題。それは、周囲に目印が何もない場所でも中性浮力がとれるようになること!メンバーが中性浮力をとる際には、いずれのときも岩やブイを深度の目印にしていたが、ダイビングポイントの中には、どこまでも続く砂地だったり、海底が見えないくらい深い場所だったり、周囲に何もない開けた場所がけっこうある。
目印がない場所でも自分の水深を意識しながら潜れる一番簡単な方法は、ダイビングコンピュータをチェックすること。
今後、ダイビングを楽しく安全に続けるには必須のアイテムなので、使い方の練習をしておこう。
そのほか、深度の変化を意識しながら中性浮力をコントロールする練習もおこなった。
フィッシュウォッチングに夢中になっていたり、ほかのことに気を取られていたりすると、水深の変化に意外と気づかないもの。安全の観点からも急浮上は絶対避けたい。
そんなことを意識しながらも、ファンダイビングの醍醐味である水中散策を満喫!とくに、テトラ付近で群れる‟クロホシイチモチ”と‟ネンブツダイ”が圧巻だった。
潜水時間も20分を経過したところでエントリー口に引き返す。
一本目と同様、安全停止を行ったらロープをつたって浮上。
エキジット後、メンバーからは「やっとダイビングができた気がする」「追加海洋講習で苦手を克服してから間をあけないで潜れたのが大きい」といった声が上がっていた。そして「もっと深くまで潜れるようになりたい」とも。
オーシャナでは今後の「Cカード取得サポート企画」についてメンバーと相談中!次回のレポートもお楽しみに!