教えて!初めてのパラオの楽しみ方(第3回)

パラオへ行くなら、絶対会いたい、撮りたい!  レジェンドおすすめの生物&撮影のポイント

この記事は約6分で読めます。

パラオの海には、たくさんの生物がすんでいる。

マンタやグレイリーフシャークなどのサメの仲間といった大物から、かわいいハゼの仲間などのマクロ生物、バラクーダの群れなどいろいろな魚がいて、その数は1400種類以上といわれている。

そしてそんな生物を見たら、水中写真や動画で撮影したいと思う人も多いはず。

そこで今回は、パラオで新種や初記録種なども見つけてきた生物に超詳しく、自らも水中写真をたくさん撮ってきたレジェンドガイド・長野さんに、絶対会いたい生物、そしてその撮り方のコツを教えていただいた。

水中写真を撮ろう!

ダイビングを始めたらやはり欲しくなる水中カメラ。パラオにいくときは絶対にもっていきたいところ。
でも、何を選べばいいの?

水中カメラといえば、大きく3種類に分かれる。

<コンパクトデジタルカメラ(コンデジ)>
持ち運びの気軽さと、デザイン性が人気のコンデジ。ハウジング(防水ケース)のなかに入れてシャッターを押すだけできれいな写真が撮れるという簡単操作でビギナーでも気軽に使える。

<ミラーレス一眼>
コンパクトなのに高画質の写真が撮れ、さらに被写体に合わせたレンズ交換もできるというメリットだらけのカメラ。

<デジタル一眼レフカメラ(デジイチ)>
多彩な機能を持ち合わせた高性能カメラ。レンズのラインアップも豊富で、雑誌に載っているようなきれいな写真が撮れる。ただ、やはり本体が重くて気軽に使用できないのと、高価なものなのである程度の経験が必要。

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レジェンドからのワンポイントアドバイス

ビギナーにはオリンパスのTGシリーズがいいと思います。本体だけでも防水機能を備えているので、万が一水没しても安心です。そして、できればワイドコンバージョンレンズが欲しいですね。

どこで待つかがポイント
マンタ (ナンヨウマンタ)

パラオ(撮影:長野浩)

一度に何尾ものマンタが見られることも! 撮影:長野浩

大きな胸ビレで空を羽ばたくように、海の中を泳ぐマンタ。

マンタの種類は「オニイトマキエイ」と「ナンヨウマンタ」2種類ある。
パラオでは、「ナンヨウマンタ」がほとんどで、大きさは6mを超えるオニイトマキエイに比べて2〜4mと少し小型のマンタだ。

パラオでは「ジャーマンチャネル」が、マンタ狙いの鉄板スポット。
北部にある「ユーカクチャネル」でも会える。

「マンタを撮影するときは、どこで待つかが一番のポイントになります」と長野さん。
「ジャーマンチャネル」では、水深18~20mにクリーニングステーションが複数あり、ここでマンタがやって来るのを待つのがご作法。

決してマンタを追いかけたり、急に猛ダッシュして近づくのはNGだ。
撮影するときは、横から全身を、前から表情を、そして太陽を背にしてシルエットで……と、いろいろチャレンジしてみるといい。

キョロキョロ辺りを見渡そう
ナポレオンフィッシュ (メガネモチノウオ)

パラオ(撮影:長野浩)

愛嬌たっぷりの表情を、接近して撮影してみよう 撮影:長野浩

「ブルーコーナー」で潜っているとき、ふと横を見たらナポレオンフィッシュがいた!なんてことがよくある。

和名はメガネモチノウオというが、英名のナポレオンフィッシュがすっかり通名になっている。

突き出た頭部が特徴的だが、これは成熟したオスの証しで、メスは体色も白っぽく、おでこも飛び出していない。

「ナポレオンはいつどこから来るかわからないんです。
だからキョロキョロして、辺りを見渡しておくといいですよ」と長野さん。

本来シャイな生物だが、パラオのナポレオンフィッシュはダイバーに自分から近づいてくれる。撮影するときはワイドレンズで、全身を撮ったり、ユニークな顔をアップで撮ったりと、いろんな撮り方をしてみるとおもしろい。

ガイドをよく見て、ポジション取りを
バラクーダの群れ

パラオ(撮影:長野浩)

トルネード状の群れは、太陽光をバックにシルエットで撮るのがおすすめ 撮影:長野浩

パラオの鉄板シーンのひとつが、バラクーダの群れ。

「ブルーコーナー」ではブラックフィンバラクーダの大群に遭遇できる。群れの形はたいてい一方向を向いていて、ドロップオフから少し離れたところを漂っている感じで泳いでいる。

「バラクーダの群れに遭遇したらガイドさんについていって、決してガイドより前に出ないようにしましょう」と長野さん。
急に近づいてしまうと、群れを散らしてしまうことになるからだ。

撮影するときは、ガイドの指示に従いながら、群れが近づいてくるタイミングを見計らってシャッターを切るといい。

また群れが渦を巻き、美しいトルネード状になるのは、流れが止まっているときだ。

こんなときは渦の下に潜り込み、巻いているところをシルエットで撮るといい。
できればバディに写り込んでもらうと、群れの大きさがよくわかる。

エアを吐くタイミングが重要
グレイリーフシャーク (オグロメジロザメ)

パラオ(撮影:長野浩)

サメの撮影はエアに注意! 撮影:長野浩

パラオはサメが多い。

「ブルーコーナー」などの外洋のポイントでは、迫力満点のサメとの接近遭遇も期待できる。サメにもいろいろな種類がいるが、中でもモデル映えするのが、流線形の体をくねらせながら登場するグレイリーフシャーク。

体長2mほどになる大型のサメで、数尾で群れを作って登場することも多い。

「サメはダイバーの吐くエアを嫌います。近くにきたら、エアを吐くタイミングに気をつけましょう」と長野さん。

撮影するときは、サメを追いかけず、タイミングを見て最もサメが近づいてきたところでシャッターを切るといい。

個体差があるので、近づき方を考えて
アケボノハゼ、カニハゼ

パラオ(撮影:長野浩)

カニハゼの撮影はライトを少しずつ当てよう 撮影:長野浩

ダイナミックなワイドのシーンが主役のパラオの海だが、名脇役のマクロ生物も実は多く見られる。
中でもアケボノハゼやカニハゼは、パラオを代表する人気のマクロ生物。

アケボノハゼは「ブルーコーナー」のドロップオフの壁でよく見られる。


カニハゼは、内海のマクロ狙いのスポットのアイドルだ。「ハゼの仲間たちは急に近づくと巣穴に逃げ込んでしまいます。
個体差もあるので、最初はゆっくり近づいてみましょう」と長野さん。

また撮影するときは、ライトをいきなり当てるとハゼが逃げてしまうので、遠くから少しずつ光を当てていくといい。

瞬間的に強い光を発光するストロボより、ライトを使って少しずつ近づいていき、シャッターチャンスを狙ったほうがいい写真が撮れるはず!

ワイドからマクロまで、見るべき生物、撮るべき生物が満載のパラオの海。

その海と生物たちの生態を熟知したガイドと潜れば、きっといい映像が撮れるに違いない。透明度のいいパラオの海は、コンデジでも十分きれいな写真や動画が撮れる。

ぜひパラオで、フィッシュウオッチングや水中撮影をとことん楽しんでみよう!

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■supported by スーパーフィッシュダイビング・パラオ

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ビギナーから楽しめるパラオをモットーに、都市型ショップでのインストラクター歴20年、パラオで長野さんからガイディングをしっかり伝授された河合一嘉さんをはじめ、ホスピタリティあふれるスタッフが揃う。

大型スクリーンを備えた広々快適な店内に、トイレつきの自社専用ダイビングボート、さらに、目の前が海という最高のロケーションで、「シャンデリアケーブ」まですぐという好立地。ショップの庭でBBQもできるので、アフターダイブはその日潜ったダイバー仲間たちと楽しく過ごせる。体験ダイビングも受けつけている。

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<Profile> 河合 一嘉
伊豆の海で講習とガイドを約20年間務める。その経験を基に「安全」を第一に考え、初心者の方・年配の方・ブランクが空いてしまった方でも、安心して楽しめるガイドをパラオの海でも挑戦し、“痒いところに手が届く”サービスを提供し続けている。

P.O.BOX 10061 koror,Republic of Palau 96940
TEL: +680-488-4518

日本での問い合わせはこちらへ
0120-722-887
スーパーフィッシュダイビング東京オフィス

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