なぜ、 “Paragon(パラゴン)”はカッコいいのか ~使う前から惚れるダイビング・マスク~
ダイビング・マスクに
ハイスペックは必要か!?
ダイビングギアに対して、ある意味、 “元も子もない”ことを言ってみる。
「ダイビングギアにハイスペック(性能)を求めるダイバーは少ないのではないだろうか」
価格やデザインを重視する傾向になってきたという背景だけでなく、ダイビングに競技性がないこともあって、ダイナミックな技術革新はなかなか難しい。
潜れればいい。違いがよくわからない。
これがダイビングを始めたばかりのダイバーの多くの本音だろう。
ただ、経験を積むほど、特に、キックや呼吸、トリム(水中姿勢)など、ダイバーの動作にかかわるギアは、“快適”“効率”“使用感”と、その根拠となるスペックも重視される傾向にある。
その点、一度顔につけたらおしまいのマスクは、究極の「潜れればいい」「違いがわからない」ギアなのかもしれない。
もちろん、違いはある。
ただ、どこのブランドも、それなりの値段のマスクならそれなりのスペックであり、どれも快適。視界、容積、材質など、いろいろな要素と違いがあるが、違いが体感しづらいというのも正直なところ。
結果、自分がマスクに求めるものは、ハイスペックより“一定”のスペックと快適な体感をクリアした上で、デザイン性がプライオリティーだ。
3層構造×メタリックなフレームに
少年心をわしづかみ
TUSAブランドが、その技術を結集させて世に送り出したマスク、“Paragon(パラゴン)”。
“an exellenct quality=高品質モデル”の意味が込められている。
担当者の言葉からは、商品開発への熱い思いと自信が伝わってくるが、プレゼンを聞いた第一印象は、「そこまでいる(やる)?」(笑)
そして、パラゴンを手に取った瞬間、惚れた。
「一定のスペックをクリアしていればよい」とは逆説的だが、自分にとっては、ここまで思いを込めて、こだわったマスクなら、それだけで惚れる理由になる。
パラゴン(Paragon)の圧倒的なフィット感 5つの理由
~ダイビング・マスクのレビュー~
何より、単純にかっこいい。
このマスクの開発段階の熱いプレゼンで気づかされたのは、デザイン性を重視したというより、高品質、細部のハイスペックにこだわったものは、デザインに優れるということ。
明確なプロ仕様というコンセプトのもと、ブラックを基調とした中に、メタルとUVレンズが美しく光る。
本来、視界確保と剛性を高めるために三層構造のフレームを採用しているとのことだが、デザイン性が重要な自分にとって、メタル要素と組み立て要素は少年心をくすぐられる。
しかも、メタル部分は職人の手によって、ひとつひとつ磨かれ、何より、ワンポイントで使われているビスでハートをわしづかみ (この気持ちをわかってくれる男子はきっといるはず 笑)。
そして、“釣り目”状のデザインが一層クールな印象を生み出している。
“ヒーローっぽい”が第一印象で、例えるなら、バットマンのロビン感。
ホワイトフレームを陸上で見た時は、ちょっとヒーローが過ぎるとも思ったが、風景がブルーバック、ダイバーが小麦色の肌ということを考えると、むしろ白は映え、海という舞台にフィットする。
ヒーロー感をおさえたい人は、ブラックフレームなど落ち着いたカラーもオススメだ。
高いデザイン性は
ハイスペックが生み出した“機能美”
なぜ、このマスクはカッコいいのか。
それは、究極的にスペックをつきつめた結果、デザインに表出した“機能美”なのだろう。
ソムリエは、数千円と数十万円のワインの違いを知るが、それは経験と技に基づいている。
同じように、違いのわかるプロフェッショナルなダイバーほど、パラゴンの機能美は刺さるだろう。
ちなみに、男性がメインターゲットではあるものの、女性ダイバーにもオススメしたい。
可愛いよりクール、実用性を求めるかっこいい女性ダイバーもいるはずだ。
高品質へのこだわりが細部のスペックに宿り、結果、生まれた機能美。
使ってみたいと思わせる、使っていなくても惚れるマスクだ。
パラゴン(Paragon)の圧倒的なフィット感 5つの理由
~ダイビング・マスクのレビュー~
(撮影/菊地聡美)