iPhone5/5Sで水中写真!防水機能がしっかりしていて想像以上にキレイに撮れるハウジング「Water Shot for iPhone5」
水中撮影機材レビュー 一撮両断!
機材名&定価
Water Shot Inc.
Water Shot for iPhone5
¥16,000(税込¥16,800)
今回のレビューはiPhone5のハウジング。
耐水深は40mと本格的なダイビングでも使用できる。
(※編注:iPhone5の際のレビューですが、iPhone5Sでも使用できることを確認済みです)
製作しているメーカーはWater Shot Inc.。
製品を紹介する前にこの会社を少し紹介しよう。
ホームページによるとアメリカのサンディエゴに会社があり、水中関連機材のコンサルティング、企画&立案をし、1995年より活動しているそう。
一眼レフを含めたカスタムハウジングの製作や他メーカーのOEMも行っているという。なかなかに立派な会社のようだ。興味がある人はサイトがあるのでこちらをご覧あれ。
まずは専用アプリをダウンロード
このハウジングで写真を撮るためには専用のアプリをダウンロードする必要がある。
アプリはApp Storeで「Water shot」と検索すれば簡単にヒットする。
もちろんダウンロードは無料だ。
これをあらかじめダウンロード&インストールしておこう。
操作画面はこんな感じになっている。
画面左上にはカメラマーク(動画の場合はビデオマークに切り替わる)、時間、バッテリー残量が表示される。
左下はロゴマークと現在地(撮影地)のGPSデータだ。
右側の縦に並ぶ3つの表示が操作ボタンとなっており、ハウジングのリア側にこの3カ所のボタンとiPhoneのホームボタン用のボタンが設置されている。
操作は全てボタン操作(ハウジング越しにiPhoneのタッチスクリーン操作はできない)。
各操作ボタンの役目はこのようになっている。
通常押しと長押しでそれぞれの役割が持たされている。
ボタン/操作 | 通常押し | 長押し | 上ボタン | 動画と静止画の切り替え | 電子コンパスの表示 | 中ボタン | 静止画のシャッター 録画開始&停止 |
スリープモード入り | 下ボタン | 撮影画像・動画確認 | フロントカメラとリアカメラ切り替え シングル撮影と連写の切り替え タテ撮影、ヨコ撮影の切り替え Facebook、Twitterへの投稿(撮影画像・動画確認時) |
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操作はシンプルだが、水中に行く前にあらかじめ試写&試用してアプリに慣れておこう。
注意したいのはホームボタンだ。
これを水中で押してしまうと通常のiPhoneのホーム画面に戻ってしまい、ハウジング越しのタッチスクリーン操作ができないためアプリに戻れなくなる。
そんな時はホームボタンを連続押しすると現在の起動アプリが表示されるので、そこからアプリへ復帰すればいい。
これを心得ておかないと水中で混乱すること必至だ。
またしばらく放置しているとスリープモードになる。
いずれかのボタンを押せば撮影画面に戻ることができる。
※編集部注
iPhoneのホーム画面のドック右隅にアプリをセットすることで、ホーム画面に戻ってしまった場合でもボタン1(上ボタン)を1回押すことで、撮影モードに復帰することができます。
ハウジングそのものはしっかりしてます
さてiPhone5用ハウジングの紹介に移ろう。
まずセッティングは簡単。
そのままiPhoneを放り込んでシリカゲルを入れてふたをするだけでコンデジ用ハウジングと変わらない。
ちなみにハウジングカラーはホワイトとブラックがある。
ハウジングの作りも16,800円とは思えないほどなかなかしっかりしている。
とはいえ携帯を水中に持ち込むということで心配なのは水没だが、今はiCloudなどのクラウドストレージサービスが発達しているので住所録その他大切なデータも簡単にバックアップできる。
最悪iPhoneが壊れてもデータバックアップは万全という体制をとれば、携帯を海に持ち込むという抵抗感は大きく軽減するはずだ。
実際に撮影してみた!
撮った画像を確認して率直な感想は「お、結構キレイに撮れるね」。
失礼ながら一眼レフ並みの画質などはハナから期待してない中だったので、意外な解像度の高さに驚いた。
下記の作例は全てオプションのワイドアングルレンズを使用している。
周辺の流れも少なく、ちなみにiPhone5のカメラの画素数は800万画素。
日常使いには十分ではないだろうか?
やはりフラッシュがないため水深10mくらいになると完全に青かぶりしてしまう(色を出したいときは水中ライトを持参しよう)。
専用のマゼンタフィルター、レッドフィルターが用意されているので、それらを使えば特に動画ではより青く見栄えのよい映像が撮れるだろう。
オプションでワイドアングルレンズも用意されており、またオリンパス社製のワイコンも設置できる。
ただマクロは寄り切れないので、ノーマルでの撮影の場合はトリミング前提で撮影するしかない。
他にも通常のカメラハウジングよりもシャッターは押しづらいなど、水中で使うカメラとしての欠点を挙げればいくつか出てくるが、そもそもiPhoneを水中で使う時点で作品的な写真を撮るという発想にはないだろうから、そんなことを取り上げても意味はナイ。
気軽に写真が撮れて、水中をどんどん記録していく。
すぐにバックアップがとれ、メール等で写真を送ってさまざまなアプリで写真を楽しむ。
そうそう、流行のSNSにもWatershotアプリからすぐにフェイスブックまたはツイッターにアップできる。
水中は電波が届かないので「ダイビング中ナウ!」とはいかないが、浮上後の水面からならアップ可能だ(ただしハウジング被せたままでは文字が打てないので写真だけのアップに止まるのだが)。
とにかく撮った後での写真の楽しみやすさがiPhoneを使ういちばんのメリットなのではないだろうか。
そしてひとつ付け加えると「ケータイ」で写真を撮るという新鮮さから、なんだか撮っていて楽しかった。
一眼レフはもちろん、コンデジクラスのカメラでもどうにか良い写真を撮ってやろうと思うのが常だが、iPhoneならそんな気はきれいに失せ、ホントに記録として撮影することができてしまい、目の前のダイビングを楽しめた気がした。
本格フォト派の人の使い方は?
結論から言えば、本格的に撮りたいという人からすれば所詮はiPhone。作品的な画は求めるべくもない。
しかしこんな使い方はどうだろうか?
最近海で人気のGoProを一眼レフ用ハウジングの上に取り付けて撮影している人を見かけるようになった。
おそらく写真は一眼レフで、サブ的に動画を撮っているものと思われるが、そういった使い方をGoProの代わりにiPhoneを使うのはアリかもしれない。
ハウジングには三脚ネジ穴があり、オプションで取り付けキットも販売されている。
GoProより大きくはなってしまうが、映像のバックアップが簡単にとれるし、後に述べる緊急時連絡用セーフティーグッズとしての機能を持つとすれば、かなり使えるのではないだろうか。
緊急セーフティーグッズとしてのiPhone
撮影とは関係がないが、iPhoneは立派な通信機器だ。
海外では難しいが日本の近場、あるいは沖縄の海の沿岸なら結構電波が入る。
万が一ボートダイビング等で漂流した場合でも、水面でハウジングから取り出して関係各所に電話をかけることができる。
滅多に使うことはないだろうが、最悪の事態の大きな命綱になるとずれば、その点でもiPhoneを海に持ち込むメリットになるはずだ。
取材協力:ミスターサカナダイビングサービス(沖縄県:西表島)
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iPhone5用水中ハウジング Water Shot for iPhone5(ブラック) / Dive Market