宮古島の海中に潜む、“地形のビースト”たち

宮古島のビーストキャニオン(撮影:越智隆治)

10月頭は、台風も来ないし、海も安定するから大丈夫ということで、訪れた宮古島。

結果は、台風、22号、23号、24号、25号、26号 そして、27号、28号と、10月だけで、7個も台風が発生…。
今年は7月8月、9月に、あまり台風が発生していなかったから、水温が高くなり、そのつけ(?)が10月に回ってきたみたいだ。

1週間に2本ペースでの台風発生。
そう考えると、そんなに沢山の台風が発生している間隙を縫って、よくぞ取材ができたなと。

行ってる間は、「やっぱり10月後半からのロケにすれば良かった」とか思っていたけど、実は、逆に運が良かったんじゃないかなと今更ながらに思う。

そして、今回初めて訪れた、「地形」の宮古島で、自分が面白いなと思って撮影していたのが、岩肌が何かの生き物(ビースト)とかに見える地形。

こういうのを最初に「面白い」と感じたのは、実は、2012年にオーシャナロケで訪れたニューカレドニアのヤンゲンというところで見せられた、海底にいる巨大なオオカミ男の顔なんです。
その写真がこれ。

ニューカレドニアウェブマガジン

とがった耳、眉間にしわを寄せて睨みつけるような目、何でも嗅ぎ分けてしまいそうな鼻、そして、するどく切れ込んだ、大きな口!
まさに巨大オオカミ男!!に見えませんか?

その口にライトを照らしてもらい、今にも炎でも吐き出しそうな雰囲気を作ってもらいました。

特に、こんな暗がりで見るから、さらに迫力を感じます。
で、そこからさらに前進すると・・・・

ニューカレドニアウェブマガジン

今度は、オオカミ男の下僕のような、弱々しいドワーフ系のモンスターが!
わかりますか?

肉眼で見ても、ある位置からだと何かにに見えるけど、角度が変わると全然違うものになってしまうとか、光の入り具合の違いとか、撮影した写真で見た方が、よりビーストっぽく感じたりとか。

後で写真を見てから、「あ!ここなんかビーストっぽい」って気づくこともあったり。
まあ、相当なゆるキャラ系のもあるのだけど。

そんな記事をヘッドラインに上げていたら、他のダイビングサービスで取材したときも、ガイドさんから、「ここ、顔に見えないですか?」と色々紹介された。

ということで、見える、見えないは個々人の見解の相違もあるし、ちと苦しいかなと思うものもあるけど「これ、何かに見えないですか?」って言われて撮影してみたり、自分も気がついて撮影しておいたビーストたちを紹介してみたいと思います。

まずは、新たにネーミングされた、ビーストキャニオン。

宮古島のビーストキャニオン(撮影:越智隆治)

「進撃の巨人」みたいと思って撮影した岩、これがビーストたちを探そうと思ったきっかけになりました。

で、そのポイントでビーストを探しまわり見つけたのが、以下。

宮古島のビーストキャニオン(撮影:越智隆治)

キングコングみたいな岩。わかりますか?
でも、個人的には、最近の映画、「ジャックと天空の巨人」に出て来た、2頭の巨人っぽい。
どれが2つ目の頭か、わかります?

ジャックと天空の巨人
映画『ジャックと天空の巨人』公式サイトより

宮古島のビーストキャニオン(撮影:越智隆治)

たてがみをはやしたライオン(右)とヒゲをはやした巨人(左)の横顔

宮古島のビーストキャニオン(撮影:越智隆治)

巨大な鳥男に・・・

宮古島のビーストキャニオン(撮影:越智隆治)

これなんかも、「ジャックと天空の巨人」に出て来た、厨房にいた歳取った巨人っぽい。

ビーストキャニオン以外でも、

宮古島のザク岩(撮影:越智隆治)

ザク岩と呼ばれていた岩。
だけど、実は、アントニオ・ガウディの入り口をフィッシュアイで撮影した方がザクっぽくないですか?

宮古島のアントニオガウディ(撮影:越智隆治)

他にも…。

宮古島のジャバ・ザ・ハット(撮影:越智隆治)

ゆるキャラ系のジャバ・ザ・ハット(スター・ウォーズ)

宮古島の地形(撮影:越智隆治)

下膨れの小鬼?

宮古島の地形(撮影:越智隆治)

巨大サルの横顔

宮古島の地形(撮影:越智隆治)

大口を開けて笑う巨人

…などなど。

「何これ?」、「え~見えない」って思う人もいるかもしれないけど、探してて、「お!」っていうのが見つかると結構嬉しかったりします。

もし、宮古島に潜りに行った際には、「あ、あれはこれか~!!」と見つけてみて下さいね。
そして、このニューカレドニアのオオカミ男をしのぐ、すっごいビースト、見つけて下さい。
報告楽しみにしています。

それから、現在、宮古島では、今年11月末日まで、フォトコンテストの写真を募集中です。

寺山、越智もフォトコンの審査員として関わっています。
オーシャナ賞もあるので、是非、このビースト写真でフォトコンテストの優秀作品賞を飾って下さい。

もし、越智隆治賞とか個人的な賞があったら、今回は、間違いなく面白いビースト写真が入選すると思います。
な~んてね。

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PROFILE
慶応大学文学部人間関係学科卒業。
産経新聞写真報道局(同紙潜水取材班に所属)を経てフリーのフォトグラファー&ライターに。
以降、南の島や暖かい海などを中心に、自然環境をテーマに取材を続けている。
与那国島の海底遺跡、バハマ・ビミニ島の海に沈むアトランティス・ロード、核実験でビキニ環礁に沈められた戦艦長門、南オーストラリア でのホオジロザメ取材などの水中取材経験もある。
ダイビング経験本数5500本以上。
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