ダイビングガイドやダイバーにとってガイド会は敷居が高いのか?
ガイド会・会長の川本剛志さん、事務局長の鉄多加志さんをお招きし、2人と同級生のオーシャナ代表・越智隆治をくわえた3人による鼎談、第3回です。
これまでの回は、こちらをご覧ください。
ここからは、撮影をお願いしていた、ガイド会の参謀的存在、ニューカレドニアの小川理志さんも到着。
下の世代の話も聞きたく、お話に加わっていただきました。
■対談ゲスト/川本剛志(久米島・ダイブエスディバン)、鉄多加志(静岡三保・アイアン)、越智隆治(オーシャナ代表・カメラマン)
■撮影/小川理志(ニューカレドニア・アリゼ)
■構成・聞き手/寺山英樹(オーシャナ編集長)
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ガイド会はガイド会以外のガイドやダイバーにどう見られていると思いますか?
小川
ひとつ思うのが、ガイド会って写真の撮れるガイドの集まりでしょって誤解がある。
でも、写真はあくまで、ひとつのアウトプットの手段なんですよね。
川本
確かに、写真がうまいからって良いガイドではないよね。
小川
やっぱり、ネットワークが広がることによって、自分のフィールドに持ち込むことができて技が増える。
剛志さんとか鉄さんとかは、とにかくガイドにとってはスーパースター。
その横に座らせてもらって話を聞くと、ガイドとしてすごく勉強になるんですよ。そういう価値がある。
鉄
まさに、僕らもさっき同じこと言っていたんだよ。
僕らも、西表の矢野さんとかそういう人たちと飲んでいて、なるほどなるほどと刺激を受けてきた。
それを橋渡ししていきたいと思っている。
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途中から参加した小川さんの言っていることが、川本さんや鉄さんの言っているガイド会の価値と同じで、きちんと受け継がれているんですね。
小川さんがガイド会に入って良かったことをもう少し教えてください。
小川
後輩の育成に対して、とてもバランスよく考えて、チャンスをくれるんですよ。
もちろん、それに気が付かない人もいるんですが、そのチャンスをつかむと、よっしゃーという手ごたえがある。
今度は、それをいかに与えていくかという立場にちょっとずつ移行していくので、そちらの手ごたえも感じられるようになりたいです。
―――
ガイド会の今後の展開はどのようになっていくのでしょうか?
鉄
昨年から、きちんとした形で総会をやるようになっていますが、先ほど言ったように、まずは、お金の問題があります。写真展だってお金がかかる。
若い子たちほどシビアになるので、今は自腹のところを、例えば、ガイド会が売り上げをあげることによって補助ができるようにしていった方がいいのだろうと思っています。
ただ、いざ誰がそこをやるのかという、具体化ができるかどうかですね。
越智
ガイド会には多くのファンがついていますよね。それこそ、パーティーを開催すれば何百人も集まります。
そうした方々にスポンサードしていただくという考え方もありじゃないでしょうか?
鉄
確かに、そういう考え方は内部にもあります。
お金の問題は大きな課題として考えていきたいです。
川本
本質的な話としては、僕らは、お客さんをガイドするのが仕事なので、そのノウハウをインストラクターにフィードバックすれば、彼らも伊豆などで潜るときに、ゲストにフィードバックできます。
そういう手助けができればいいなと思います。
とにかく、できる形で、この業界を活性化するための一助になれば、会としては素晴らしいことだと思います。
―――
お話を聞いていると、より組織化し、果たすべき役割も大きくなりそうですね。
鉄
今のガイド会は一枚岩。
ですが、どんな組織でも人数を増やすとなると一枚岩が難しくなり管理の問題もあります。
まずは、少なくとも、優良マークのような存在になれればいいかなと思っています。
「ガイド会に入っているお店に潜っておけば大丈夫だろう」くらいの信用は担保したいですし、実際にゲストからもそう言われます。
川本
もちろん、そうなることは嬉しいことですが、ガイド会に入ると商売になる、というのはやめてくださいねと常々言っています。
やはり、より高め合ってくださいねってところは大事にしないといけない部分です。
でも、基本的にはウエルカムですよ。
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取材などで、ガイド会以外のガイドと話をすると、結構、ガイド会に敷居の高さを感じている人が少なくない印象がありますが、いかがでしょう?
川本
そんなことはないんですけどね。
小川
それ、剛志さんが怖い顔しているからじゃないかな?(笑)
越智
じゃあ、川本さんがもっと笑顔を作れば解決だね(笑)
川本
組織って継続するのがすごい大変。
だから、申し訳ないけど人間性を見ることもある。
でも、基本的には本当にウエルカムなので、どんどん入ってください。
小川
少しくらい敷居が高く感じられているくらいでちょうどいいとも思いますけどね。僕はそれでも入りたいと思いましたもん。
自分が入れてもらう2年前の写真展を見て、「すごいなー」とか「でも、この人くらいなら撮れるかも(笑)」なんて思いながら刺激を受けていました。
初めての懇親会では、もちろん正座っす(笑)。
でも、お互いの情報を共有したい、共感する人はぜひって感じです。
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