御蔵島のドルフィンスイムは6月がオススメの3つの理由
2月は20%!? 6月は100%!
御蔵島への客船就航率
ぽかぽかと暖かい日が続き、先週は御蔵島でも桜が満開となりました。
冬の大時化続きから、風も緩んで船が着きやすくなるのもこの時期。
島に生活していると「あ、今日から春だなぁ」と感じることのできる日があります。
ちょうど3月中頃、前日まで吹いていた北西や西の風がピタッと止んで、ゆるゆると暖かい南西風になります。
それで、海がスッキリ凪ぎ、カツオを釣りたいおじちゃん達がこぞって出港するような一日がそれです。
だいたいその辺りから、客船の就航率も(感覚的には)上がってくるように感じるのですが……実際の就航率は、どうなの?!
ということで、調べてみました。
平成25年と26年の月ごとの客船就航率は次の通りでした。
冬はやっぱり低い!ですね。
平成25年の2月なんて2割を切っています……。
また4月、5月から8割近い就航率になっていることもお分かりいただけるかと思います。
比較的就航率の高いのは5~9月、御蔵島の観光シーズンとピッタリ重なっています。
6月が狙い目!?
御蔵島は、いつ行くのがオススメ?
さて、協会では「いつ頃行くのが一番良いですか?」というご質問をよく頂きます。
そういったときは「シーズン的には7月8月の夏!」と前置きしておいて「でも、かなり混み合いますので、宿の予約が困難なこともあります」と続きます。
個人的には、比較的空いている5月GW以降、6月がオススメです。
その理由として
1.就航率が高い
6月をオススメすると、ほとんどの方が「梅雨は大丈夫ですか?」という心配をされます。
以前にコラム(御蔵島への船旅で、「接岸するかどうか」を読む方法|オーシャナ)で書きましたが、客船の就航に関わる天候は、「雨」ではなく「風」です。
梅雨は、雨が多くなりますが風はあまり吹かないため、就航率は悪くありません。
昨年の6月は、なんと!脅威の100%就航でした(表参照)。
ところで、御蔵島では梅雨のことを“入梅(にゅうばい)”と呼びます。
梅雨の入りを指す言葉ですが、御蔵ではナゼか?ずっと入梅です。
なので、「今年は入梅がなかなか明けないね」とか「来週には入梅が明けるらしいぞ」という不思議な言い回しとなります。
これ、御蔵マメ知識。
2.イルカが良い
シーズン始めのイルカは、良くヒトの周りにとどまる!?
イルカの行動学を学んだ私としては、信憑性を若干疑っていますが、こういう印象を持つ方が多いのは事実です。
たしかにシーズン始めに海に出ると、釣り目的なのに船の周りにイルカがたくさん着いて離れないことが多いような、気もします。
釣り目的だから、邪魔なんですけど……。
船長さんでも「シーズン始めのイルカは(お客さんを水中に)入れやすい」とか「イルカがよく遊ぶ」と言われる方がいます。
調査のビデオ撮影時間を、月ごとや季節で比較して必ずしも「春>夏」のような結果にはならないため、実際のところは微妙だと考えています。
3.他のお客さんが少ない
一番の理由はコレでしょう。
イルカだけでなく(笑)船長や宿のおじさんおばさんも、どことなくのんびりしています。
夏のハイシーズンに向けて、暖気運転中?のんびり島時間を堪能しやすい時期だと思います。
今日はすっかり寒の戻り、北東風が吹きすさび冷たい雨が降っています。客船もここのところは欠航続き、雨の関係でヘリコプターは、4日間連続欠航しています。
春になっても、やっぱり気が抜けない御蔵島の交通事情です。