ガイドからのメッセージ
とある南の島のガイドさんから、
日本人ダイバーへ気をつけてほしいメッセージ。
私は海外のある国でダイビングのガイドをしています。
日本人の方もたくさんいらっしゃいます。
以前から外人のダイバーから
「日本人はパラオのドロップオフでイソバナをフィンで壊していた、
棚の上ではサンゴをつかんで壊していた」と
悪い評判を幾度となく聞いていたのですが、
最近、残念ながら、なるほど!と思います。
シーファン(ソフトコーラル)は〝触ってはいけない〟くらいは
知っているのでしょうが、写真と撮るため、
カレントに耐えられないためにもつかまる人もいます。
さらに、ハードコーラルになると最悪です。
エダサンゴでさえつかまる人もいるし、
ハマサンゴのうえには座る人もいるし、
写真に夢中になってエダサンゴを壊してしまう人もいるし、
とにかく見ていられない光景を目にします。
その原因は3つあると思います。
①「サンゴを知らない」
サンゴと岩の区別がつかないんでしょう。
あるインストラクターも同じことをしていましたから。
イントラが教えなくて誰が教えるんでしょう! 私は厳しいです。
1人のダイバーの1回のキックで明日からそのサンゴがなくなるのですから。
②ダイビングが十分に出来ない。
要するに浮力が取れないので、何かにつかまってしまうので。
50本以上潜っているのに浮力の調整ができない人も少なくないのです。
また、コンピューターの情報を理解している人も少ないので、
減圧停止が出ていても何の意味か理解していません!
本人が気にしていないので、一緒に上がってきてボートの上で
「コンピュータが壊れているので見てほしい」といわれ見てみると、
減圧停止を無視して上がってきたためコンピュータが
SOSモードになっているだけでした。
③泳ぐことになれていない
そんなにカレントがないのに、
手を握ってボートの前に連れて行かないと潜降ロープまで行けない。
また、「魚を見たい!」気持ちはあってキックしていますが進まない。
「疲れた!」と、そばにあった岩らしいもの(実はサンゴ!)につかまる。
浮力が取れていないから、
サンゴをキックで折ってしまうなどなど数え上げたら切りがありません。
日本ではなかなか泳ぐ練習をする機会はないと思いますが、
ダイビングの間の水面休息のときとか、
ランチタイムに水面でスノーケルをするだけでも、
フィンキックの練習はできます。
ガイドをしている私の立場から言わせていただいても、
「これはお見せしたい」と思っても、
デリケートなところにあるサンゴが壊されるかもしれない……となると、
申し訳ないけれど遠慮してもらうことになってしまいます。
皆さん! 日本人は……といわれないために、
少し努力をしましょう! よろしくお願いします。
以上、耳が痛いダイバーもいるでしょう。
もちろん、すべての日本人がそうではないが、
これはずっとガイドをしてきての率直な意見。
当てはまる人はご一考を。