地球がサルの惑星になる日

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ダイビング暦45年・やどかり仙人のアップアップ相談室

2回に渡って、生物多様性について書いたら、
和尚から「ちょっと、悲観的過ぎるぞぃ。記事が重複してもいいので、
前向きな意見も聞いてみたい。再度、わしから質問じゃ!」だと。
※前々回記事は→こちら 前回記事は→こちら

Q.
どうしたら生物多様性の脅威に対抗できる?

A.
先にいっておくが、わたしゃかなり悲観的。



まず、2万年前は数万人、この5-60年で数倍に人口爆発、
現在70億人近くまで異常繁殖しちまった人類自体が、
生物の多様性を否定する存在に思われてならんのです。

しかも、そのほとんどが食料の多い沿岸部平野に住んでいるわけで、
当然、海という自然を破壊しているわけ。

例えば地球規模で見て、人間が使える淡水は、
水の惑星地球のすべての水の1%しかないといわれているのに、
それっぱかしの水をごくごく一部を汚して、海に捨てるだけで、
東京湾みたいな死んだ海ができてしまう。

多様性の海の代表格のサンゴ礁だって、海の総面積の1%以下とか。
無限に広がるさんご礁の海なんてのは、ダイバーの勝手な思い込みで、
地球規模の海流の関係で、サンゴが生きられる海は、
ほとんどが大陸の東側にしかないわけで、
暖かい海ならどこでもいいってわけにはいかない。
しかもわずかに水温が上がるだけでも、危ない状態になっている。
そのわずかな水温は人間が上げてるってわけ。

文明なんていうけど、農業が始まって1万年足らず、
農業なんて人間の都合での、生物の多様性の破壊の歴史ともいえそう。
日本のサラダオイル作るためにインドネシアのジャングルを焼いて
椰子の木の農園にしちまうのを非難する以前に、
地球壊しはおいらたちが
米食う、麦食うというところから、始まっているから恐ろしい。
となると人類が馬鹿を続けて、地球が人類を養っておけなくなって滅亡すれば、
その後地球は何百万年後には健康さを取り戻すかもしれない。
とまあ、サルの惑星が、現実に……おや? 
これじゃ、和尚の質問に答えていないことになっちまう。

つまり、そう簡単に脅威を食い止めるだなんて言えない状況なわけで、
前向きなことを考えてみる前に現実を書いたわけ。

前向き材料を拾って紹介したいとも思っているので、
和尚、ちょっと待ってくれい。

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PROFILE
1964年にダイビングを始め、インストラクター制度の導入に務めるなど、PADIナンバー“伝説の2桁”を誇るダイビング界の生き字引。
インストラクターをやめ、マスコミを定年退職した今は、ギターとB級グルメが楽しみの日々。
つねづね自由に住居を脱ぎかえるヤドカリの地味・自由さにあこがれる。
ダイコンよりテーブル、マンタよりホンダワラの中のメバルが好き。
本名の唐沢嘉昭で、ダイビングマニュアルをはじめ、ダイビング関連の訳書多数。
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