マニュアル人間★イントラ復帰への道
イントラ復帰に際して決めたこと。
それは、まずマニュアルに忠実に従うことじゃ。
今では「中性浮力なんて難しく考えることないよ。感覚、感覚」なんて言えるのも、
ビギナーのころ「中性浮力ができるようになるにはどうしたものか?」と
難しく考え、マニュアルを見て実践してきたからこそ言えるのじゃ。
また、最初にそういうことに忠実なダイバーは、スキルアップも早いし、
いい意味で適当に力の抜けたダイバーになれる。
基本のある適当と最初から適当なのでは、一見同じようでまったく違う。
そういう意味でも、
最初はとにかくマニュアルをしっかり実践することを心がけようと思うのじゃ。
ということで、マニュアルを紐解いてみると、
まずは、根本の「インストラクターの役割」について書いてある。
■人が何かをマスターするとき、必ずしもインストラクション(指導)は必要ない。
■インストラクターの役割は、どれだけ安全に、最小の負担(時間、体力、精神)で、参加者が楽しめるようにできるかにつきる。
簡単に言ってくれるのう(笑)。
これに忠実であろうと思っても、安全や負担というのは、
人数やパーソナリティによって異なるわけじゃ。
となると、リハビリ状態のわしの場合、最大の配慮が必要となる。
そこで、人数は最大で2名。その場合、アシスタントをつけることに決める。
最小の負担を実現するために何より必要なことは、
わしは「積極的な姿勢」と「信頼関係」だと考える。
そこで、やっぱりリハビリ状態のわしの場合、
もともとその2つがある程度担保された状態で始めることに決める。
ちなみに、わしが昔バイトでインストラクションした専門学校では、
授業に勝手に組み込まれているし、自分でお金を出していないためか、
明らかに「だるいぜ」オーラの学生に苦労した経験がある。
リハビリなわしにはこれだとちと荷が重い。
その結果、人数はいろいろ事情があって一人。
そして、懇意にしておる旅行社の新人社員・宮嶋こと〝みやじ〜〝に決定!
彼女の場合、まず、何より業務で必要となる。
ここだけの話(笑)、「ナイトロックスが使えるか?」とお客に聞かれ、
頭にクエスチョンマークの彼女は、ナイトつながりで
「そうか、ナイトダイビングのことか!」と「できます」と答え、
話が噛み合わないは、ばりばりのダイバーである先輩たちに怒られるは、
ダイビングを知らないと何かと大変。ここだけの話な(笑)。
おまけにオーストラリアでの体験ダイビングに感動して、
ダイビングにかかわる仕事がしたかったというのじゃから、
もう、積極的過ぎるほど積極的なわけじゃ。
また、上司から「しっかり和尚の言うことを聞くように」と言われているし、
雑誌の連載を見て「すごいインストラクターなんだわ!」と
バッチリ勘違いもしているようなので(笑)、コミュニケーションも絶好調。
ということで、自分の力量にあった環境作りにはまず成功じゃ。ホッ。
念のために言っておくが、通常のショップで、
ここまで万全な状態でのインストラクションをすることはない。
「2人までしかやりません。そしてアシストをつけてください」とか
「私はゲストを選びます」などと言うイントラは即刻クビじゃろう。
そういう意味で、現実にそくさないなんちゃってイントラであるわけじゃが、
営利目的でないインストラクターの立場から見えるものもあるかもしれない。
続く。