<速報>伊豆の大瀬崎でリュウグウノツカイフィーバー!珍しい浮遊生物も大量出現中!?

12月4日、5日と大瀬崎で撮影を行い珍しい生き物たちに出会ってきた。その珍しい生き物とは、リュウグウノツカイの幼魚など、通常、成魚は深海に生息する生き物たちである。

リュウグウノツカイ

日中、クラゲに紛れているところを発見して撮影したリュウグウノツカイ(体長約7cm)

リュウグウノツカイの幼魚

夜に撮影したリュウグウノツカイの幼魚

大瀬崎の湾内では一昨年、そして昨年もクラゲなどに紛れて数多くの珍しい浮遊生物たちに出会えたが、今年も引き続き数多く確認されている。
リュウグウノツカイの幼魚は一日に数個体から多い日は数十個体の目撃情報がある。あまりにも多く出現しているためか、浮遊生物を狙うダイバーが上がって来たときに話をすると「リュウグウノツカイしかいなかった!」など他のエリアでは絶対にありえない会話が飛び交う。今後、初冬の大瀬崎の風物詩といえば深海浮遊生物祭りだろう!と言われそうな勢いだ。なぜこんなにも見られるかは不明だが黒潮の大蛇行も原因のひとつかもしれない。


今回は、ネームバリューのあるリュウグウノツカイ以外にも、珍しい浮遊生物が数多く見られたので現地のガイドさんが撮影した生物も含めて紹介していきたい。

ユキフリソデウオ幼魚(体長約15㎝)

リュウグウノツカイと同じ、アカマンボウ目の仲間。成魚は深海に生息する。

セミエビ科 ニスト幼生(全長約7㎝)

ゾウリエビだと思われるニスト幼生。成体になる着底前の個体で、とても珍しい。
発見者・ダイビングサービスとらんち 川村圭吾 様

アオイガイ(全長約5㎝)

貝を作る、タコとしても有名なアオイガイ。水面付近を移動していたところを撮影した。

アミダコの可能性があるタコの仲間(全長約1.5㎝)

浮遊しているサルパにくっついたところをガイドの熊谷さんから教えてもらった。
発見者・大瀬館マリンサービス 熊谷翔太 様

ムラサキダコ 雌の幼体(全長約6㎝)

 

発見した熊谷さんのお話によると、発見時は腕膜を広げたとのこと。ライトを当てるとすぐに腕膜を折り畳み写真のポーズをとりながらフワフワ浮いていたようだ。
撮影者・大瀬館マリンサービス 熊谷翔太 様

フリソデウオ(体長約3㎝)

発見した真木さんのお話によると発見時は周りにカブトクラゲがふわんと浮いており、こういうところにいるのかなと思って探していたら、本当に自然にクラゲのひとつのように羽衣のようなひれに包まれて浮いていたとのこと。
撮影者・大瀬館マリンサービス 真木久美子 様

テンガイハタ(体長約15㎝)

発見した真木さんのお話によると泳ぎ方はボールが弾むような立ち泳ぎをして可愛らしかったようだ。また背びれの先まで完全な個体だったので感動したとのこと。撮影者・大瀬館マリンサービス 真木久美子 様

例年どおりの生き物の出方なら、まだまだ大瀬崎で浮遊生物が見られる可能性が高い。紹介したような珍しい生き物に出会いたいという方がいたら、早めに現地へ足を運ぶことをおすすめする。また、浮遊生物の観察や撮影は通常のダイビングと違い特殊なダイビングなので現地のガイドさんの説明をよく聞いて楽しんでほしい。

撮影協力:大瀬館マリンサービス

堀口和重さん
プロフィール

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伊豆の大瀬崎にある大瀬館マリンサービスにチーフインストラクターガイドとして勤務後、2018年4月にプロのカメラマンに転向。
現在は伊豆を拠点に水中撮影から漁風景や海産物の加工まで海に関わる物の撮影を行っている。
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PROFILE
日本を拠点に活動している⽔中カメラマン。カメラマンになる以前はダイビングガイドをしながら数々のフォトコンテストで⼊賞。現在はダイビング・アウトドア・アクアリストなどに関連する雑誌やウェブサイト、新聞などに記事や写真を掲載、水中生物の図鑑や教書にも写真提供している。2019年に日本政府観光局(JNTO)主催の“「⽇本の海」⽔中フォトコンテスト 2019”にて審査委員、2020年には“第28回 大瀬崎カレンダーフォトコンテスト”の特別審査員も務める。近年は訪⽇ダイビングツーリズム促進を⽬的として“NPO 法⼈ Japan Diving Experience”としての活動も⾏っている。
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