OM SYSTEM OM-1ユーザーが語る 私がガイドする海のこと、水中写真のこと(第4回)

OM SYSTEM OM-1ユーザーが語る④ 私がガイドする沖縄の海のこと、水中写真のこと

コンパクトでありながらハイクオリティな水中写真が撮れることから、水中写真家やガイドなどのプロダイバーにも愛用者が多いOM SYSTEMのミラーレス一眼カメラ。日本各地のOM SYSTEMのカメラユーザーのガイドに登場していただく連載企画、最終回となる第4回は沖縄の海をガイドする「fill color 」の出口 紀さんが登場。OM SYSTEM OM-1 MarkⅡで撮影した作例とともに、この機材を選んだ理由や使用して気に入っているポイントなどを伺ってみた。

出口(でぐち) (おさむ)さん
fill color
出口 紀
ダイビング歴:30年
ガイド歴:26年
水中写真歴:15年

沖縄本島那覇を拠点に、沖縄本島の万座エリア、北部辺戸岬、東海岸のほか、慶良間諸島や粟国島、渡名喜島などの離島もガイド。OM SYSTEM OM-1MarkⅡのほか、同じくミラーレス一眼カメラのPENでも撮影を行っている。

  

私がガイドしている海の特徴
幼魚などのマクロ生物、魚群などバリエーション豊富

沖縄本島・那覇を拠点にガイドしています。沖縄本島はどちらかというとボートダイビングが主流のエリアですが、のんびり被写体と向き合える水深浅めのビーチポイントも多く、特に初夏は人気の幼魚がたくさんいて楽しいです。

渡名喜島などの離島にボートダイビングで行くこともあります。

【作例1】オオテンハナゴイ
【作例1】オオテンハナゴイ

使用カメラ

OM SYSTEM OM-1 Mark II

使用レンズ

M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro

撮影モード

M

シャッター速度

1/200

絞り値

4

露出補正

0

フラッシュ

Q1-RC

ライト

WFリングライト3018

ISO感度

200

ホワイトバランス

Auto

撮影地

渡名喜島

渡名喜島の「五六の崎」と言えば、ドロップ沿いに群生する蛍光グリーンのスターポリプとアカネハナゴイの乱舞が見どころで、どちらかと言えばワイド撮影向きのポイントです。ただ足を止めて壁を見てみると、鮮やかで綺麗な場所が多いので、背景で遊びたいマクロフォト派の方々にとてもオススメなポイントです。
オオテンハナゴイ、アカボシハナゴイ、ハナゴンベなどが綺麗な背景になる場所に普通に暮らしているので、ただ被写体を狙ってシャッターを押すのではなく、被写体の奥側の背景の色や、被写体から背景になる壁との距離や角度を意識して撮影してみると楽しいと思います。

【作例2】辺戸岬のコクテンカタギの群れ
【作例2】辺戸岬のコクテンカタギの群れ

使用カメラ

OM SYSTEM OM-1 Mark II

使用レンズ

M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO

撮影モード

M

シャッター速度

1/125

絞り値

5

露出補正

0

フラッシュ

Q1-RC

ライト

なし

ISO感度

640

ホワイトバランス

Auto

撮影地

沖縄本島・辺戸岬

多少流れがあるポイントで、浮力を保ちつつ、流れに押されないようにしながら、コクテンカタギの群れが逃げないギリギリの距離をキープして、画角の中でピンクトサカやナンヨウキサンゴ、魚が満遍なく収まるようにあとは連写です。後々チリ消しが大変になるので、とにかくバタバタして砂を巻き上げないようにフィンの動かし方を意識しています。OM-1 MarkⅡはカメラがコンパクトなので魚との距離を詰める時、片手で持って腕を伸ばせる分、有利になると思います。

必ず見せたい生物やお気に入りのポイント
ナカモトイロワケハゼ、ホムラハゼはぜひ見てほしい

水中写真を撮るうえでお気に入りのダイビングポイントは、ゆっくり潜れて、被写体と向き合えるビーチポイントです。初夏、普通種(ベラ、スズメダイ、ハギ、フグなど)の幼魚がたくさん見られて、被写体が豊富です。

人気のナカモトイロワケハゼのハッチアウトシーンや、レアなホムラハゼなどはぜひ見ていただきたいですね。

【作例3】ナカモトイロワケハゼ
【作例3】ナカモトイロワケハゼ

使用カメラ

OM SYSTEM OM-1 Mark II

使用レンズ

M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro

撮影モード

M

シャッター速度

1/200

絞り値

2.8

露出補正

0

フラッシュ

Q1-RC

ライト

WFリングライト3018およびRGBlue

ISO感度

100

ホワイトバランス

Auto

撮影地

沖縄本島

住処にしているビンにかわいいホヤが生えていて、ナカモトイロワケハゼが顔を出している…とただ撮っただけでもかわいいシチュエーションですが、ビンの上下左右、奥にもフラッシュ、ライトが回るように位置に注意しつつ、あとはよくファインダーを覗きながら、ナカモトイロワケハゼの頬が膨らむ時を狙ってシャッター切り続けます。下膨れのかわいい表情や、うまくいけば『あくび』チャンスをゲットできるかもです。
あとは角度。自分はやや上からか、正面くらいが好みですが、自分がかわいいと思える角度で狙ってみると面白いと思います。

OM SYSTEM OM-1 MarkⅡとの出会い、気に入っているところ
ワイド撮影で、光と青の境目のグラデーションが自然に写る

手軽に持ち運べるTough TG-5、PEN E-PL9とOM SYSTEM※のカメラをずっと使ってきましたが、もう少し機能が充実した本格的なカメラをと思いOM SYSTEM OM-1 MarkⅡを選びました。特にワイド撮影時、光と青の境目のグラデーションが自然に写るので、お気に入りのカメラです。

※Tough TG-5、PEN E-PL9の発売時はOLYMPUS

【作例4】サンゴ
【作例4】サンゴ

使用カメラ

OM SYSTEM OM-1 Mark II

使用レンズ

M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO

撮影モード

M

シャッター速度

1/160

絞り値

6.3

露出補正

0

フラッシュ

Q1-RC

ライト

なし

ISO感度

400

ホワイトバランス

Auto

撮影地

チービシ

晴天で、透明度がとても良い日の午前中に撮った写真です。朝から夏場の強い日差しで水中が明るくて、自然光での撮影には好条件でした。意識したのは光芒(こうぼう:尾を引く光の筋)の入り方と、画面に広く、丸くサンゴを入れることです。この時は逆光の位置をキープしながら、カメラはやや下に向けて、水の部分と光芒の入り具合を調整していきました。あとは画角内に入ってきそうな魚はチェックです。この写真ではトゲチョウチョウウオのペアですが、ワンポイント入れるだけで、より雰囲気のある写真に仕上がります。

【作例5】慶良間諸島のマンタ
【作例5】慶良間諸島のマンタ

使用カメラ

OM SYSTEM OM-1 Mark II

使用レンズ

M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO

撮影モード

M

シャッター速度

1/160

絞り値

7.1

露出補正

0

フラッシュ

Q1-RC

ライト

なし

ISO感度

640

ホワイトバランス

Auto

撮影地

慶良間諸島

何度もマンタに接近して露出を合わせて…ゆっくりシャッターを切るなんてことができないポイントなので、その日の天気、透明度、待っているポジションなどによって、今日はもうこの角度、距離。このシチュエーションで通過してきたら撮る…とイメージしながら、まずはマンタはいない状態で試し撮りしておいて、その後に運よくマンタが通過してくれたら、あとは連写です。画角いっぱいにマンタ!の写真も迫力があってかっこいいですが、ちょっと引いた場所から狙ってみるのもおもしろいと思います。
【出口さんの使用撮影機材】
●ワイドレンズ用セット
出口さんの使用撮影機材 ワイドレンズ用セット
カメラ:OM SYSTEM OM-1 Mark II
ハウジング:AOI UH-OM1Ⅱレンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO
フラッシュ:UCS-Q1-RC×2

●マクロレンズ用セット

出口さんの使用撮影機材 マクロレンズ用セット
カメラ:OM SYSTEM OM-1 Mark II
ハウジング:AOI UH-OM1Ⅱ
レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
フラッシュ: UCS-Q1-RC×2
ライト:WF リングライト3018およびRGBlue

フラッシュは水中写真家の清水淳先生に勧めていただき、こちらの機種を選びました。ほかのライトなどは以前から使用しているものです。

これから撮りたい水中写真・案内したい海
普通種の魚をどうやって撮るかを考える楽しみ

撮影するときに、特にこだわっていることはありません。後で画像確認したときに「かわいい!」「綺麗!」と思った瞬間が写っていて、ピントが合って、フラッシュの光が満遍なくまわっていればそれで満足です(笑)。

ガイド中にお客さんウケの良い人気の被写体を見つけるのも大切ですが、その辺にたくさんいる普通種の魚などをどうやって撮ればきれいな背景でうまく抜けるかな?などを考えたりするのを楽しんでやってます。

一見、殺風景に見えるような場所でも、目を凝らすと鮮やかな場所が隠れていたりして、そんな場所をたくさんご案内できたらと思っています。

今回使用したカメラ

OM SYSTEM OM-1 Mark II
OM SYSTEM OM-1 Mark II
2024年に発売されたマイクロフォーサーズ規格のミラーレス一眼カメラ。
高い評価を得ているOM SYSTEM OM-1の高性能、高信頼性を引き継ぎ、さらに明暗差の大きな場面でも美しく表現できるライブGND(グラデーション)機能を搭載するなど、さまざまな撮影シーンに幅広く対応。水中ハウジングをはじめとした各種水中撮影関連のアクセサリーは、OM-1のものがそのまま流用でき、機材資産を有効に活用できる点もうれしいところ。

詳しい製品情報はこちら

fill color
沖縄本島那覇を拠点に、本島のダイビングポイントをはじめ、慶良間諸島や粟国島、渡名喜島などでファンダイビングを行っている。1日4名までの少人数制で、1チーム、1メニューで開催していて、特に小規模でじっくり潜りたい方におすすめ。マクロ撮影向けのビーチダイビングも充実していて、希少な生物に出会える可能性があり、フォト派ダイバーに好評を得ている。

今回は、沖縄の海をガイドする出口 紀さんがOM SYSTEM OM-1 MarkⅡで撮影した作品を紹介。沖縄ならではのサンゴ礁やマンタ、魚群、そして愛らしいマクロ生物たちの撮り方までを詳しく紹介していただいた。被写体へのアプローチの仕方や撮影時に意識したポイントなど、ぜひ参考にしていただきたいと思う。

Sponsored by OMデジタルソリューションズ
OMデジタルソリューションズは、オリンパスの映像事業を継承し、「人生にもっと冒険を」をブランドタグラインに掲げるOM SYSTEMブランドで、高い耐久性と機動性を兼ね備えたカメラシステムをはじめとする映像製品を展開。アウトドアや水中撮影で圧倒的なパフォーマンスを発揮し、ダイバーや自然写真愛好家が海や自然の魅力を鮮明に記録する体験を提供している。

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水中写真家 茂野優太「私のフォトライフ 写真で伝えたいこと」

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登録
writer
PROFILE
大学時代に慶良間諸島でキャンプを行い、沖縄の海に魅せられる。卒業後、(株)水中造形センター入社。『マリンダイビング』、『海と島の旅』、『マリンフォト』編集部所属。モルディブ、タヒチ、セイシェル、ニューカレドニア、メキシコ、タイ、インドネシア、フィリピン、マレーシア、オーストラリアなどの海と島を取材。独立後はフリーランスの編集者・ライターとして、幅広いジャンルで活動を続けている。
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