使ったことがないダイバーが4割。フロートを使えるようになる方法

バリ島での漂流事故を見てシグナルフロートを携帯するようになったというダイバーから、不安そうに言われました。

「でも、使ったことないんです…」

フロートとロープの結び方

以前行ったアンケートでも、実にダイバーの半数近くが使ったことがないという結果で、持っていても使ったことがない方が4割近くもいました。

【アンケート】ダイビング中にフロートを使ったことありますか? | オーシャナ

ダイビング中にフロート使ったことありますか?

  • 持っていないし、使ったこともない (9%, 35 Votes)
  • レンタルして、使ったことがある (2%, 9 Votes)
  • 持ってはいるが、使ったことがない (39%, 148 Votes)
  • 持っていて、使ったことがある (50%, 192 Votes)

Total Voters: 384

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持っていても使えなければ意味がなく、逆に一度経験さえしておけばまったく難しくもないフロート。
なぜ、使ってみないのか?

「使う機会がなくて…」

これも多く聞く話ですが、ガイドと潜るスタイルの方は、ガイドに頼んで、ダイビングの最後に練習させてもらえばいかがでしょうか?

ちなみに、僕が言っているフロートとは、水面で使うタイプのフロートのことです。

■シグナルフロートと安全停止用のフロートとの違い
シグナルフロートと安全停止用フロートの違い | オーシャナ

よくガイドが水中でフロートを上げていますが、あれは船に位置とダイビングの終わりを知らせつつ安全停止をするためのもので、その前に、水面でしっかりとフロートを使えるようになる方が先だと思います。

もし、水中からフロートを打ち上げるのであれば、それ自体にリスクがありますので、練習をする場合は、ビーチダイビングの安全停止中など、足の着く場所で機会を設けるのがベターです。

■特にこんな巨大なフロートを打ち上げるには練習が必要です
激流のペリリューやテールトップリーフを潜るためのデイドリームの安全対策とは – パラオ|オーシャナ

ファンダイビング中の最後に練習させてもらうのもありですが、決して無理は言わず、信頼関係のあるガイドが許可した範囲で行ないましょう。

まずマスターすべきは、水面で自分たちの存在を知らせるフロートを使えること。

ボートダイビングでのバディ潜水で船を呼ぶときや、はぐれてしまったときに見つけてもらうための必須アイテムです。
長くダイビングを続ける上で、使う機会は必ずやってくると考えた方がいいでしょう。

これはファンダイビング中に簡単に練習できます。
ダイビングが終わって水面でボートピックアップを待つ間にやってみればよいだけです(海況が良いことを確認し、事前にリーダーにはことわっておきましょう)。

きちんと浮力を確保して、説明書通りにやれば難しいことは何もありません。
オーストラリアなどでは、むしろ向こうから「使ってみせろ」と言われ、使えることを確認されます。

ちなみに、ビーチダイビングでは必要ないと思われるシグナルフロートですが、沖へ流された時にフロートが役に立ったケースがあります。
また、何らかのトラブルで陸へ戻れず、陸へ存在を知らせるためにも役立ちます。

ダイバーであれば、ぜひ、水面でフロートを使えるようにはなってくださいね。

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PROFILE
法政大学アクアダイビング時にダイビングインストラクター資格を取得。
卒業後は、ダイビング誌の編集者として世界の海を行脚。
潜ったダイビングポイントは500を超え、夢は誰よりもいろんな海を潜ること。
ダイビング入門誌副編集長を経て、「ocean+α」を立ち上げ初代編集長に。

現在、フリーランスとして、ダイバーがより安全に楽しく潜るため、新しい選択肢を提供するため、
そして、ダイビング業界で働く人が幸せになれる環境を作るために、深海に潜伏して活動中。

〇詳細プロフィール/コンタクト
https://divingman.co.jp/profile/
〇NPOプロジェクトセーフダイブ
http://safedive.or.jp/
〇問い合わせ・連絡先
teraniku@gmail.com

■著書:「スキルアップ寺子屋」、「スキルアップ寺子屋NEO」
■DVD:「絶対☆ダイビングスキル10」、「奥義☆ダイビングスキル20」
■安全ダイビング提言集
http://safedive.or.jp/journal
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