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むしろ器材に悪い!?「ダストキャップの水滴をエアで吹き飛ばす」という習慣閲覧無制限

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パラオ(撮影:越智隆治)

皆さん、タンクのエアでダストキャップについている水滴を飛ばしていませんか?
また、実はその行為を不快に思っているダイバーが結構いると知っていますか?

特に海外で、日本人ダイバーが、念入りに、そして大音量で、シューシューシューシューやっているのを、しかめ面で見つめている外国人ダイバーを見たことは一回や二回ではありません(そもそも教わらない外国人ダイバーも多い)。

日本では、イントラやガイドも意外と指摘しません。

ダストキャップへのエアの吹きかけは、むしろ器材に悪い!?

もし、これが必要なことであれば仕方ないことですが、“必要ない”“間違っている”というプロダイバーや器材の専門家も少なくありません。

オーバーホール専門店「アイバディ」の高尾珠美さんによれば……

「長時間、ダストキャップにエアを吹きかけると、むしろ、キャップに水滴を染みこませてしまい、その湿気が器材の中に入ってしまいます。勢いよく飛び出したエアが、水滴および周囲の湿気を、フィルター部より器材内に入れてしまうことに繋がり(1月10日訂正)、結果、フィルターが緑錆だらけになったり、1stステージ内が水没した状態と同じように内部の部品にカビが生えたり、金属部品がメッキ剥がれを起こす原因となります」

むしろ、器材によくないとの指摘です。

そんな指摘を裏付けるような、「アイバディ」で行った興味深い実験があります。
数台のレギュレーターで、以下4パターンで、水滴を取り除くという内容です。

  1. タンクのエアで飛ばす
  2. 布で拭く
  3. 口の息で軽く吹く
  4. 何もしない

1年後に、フィルターと1st内の緑錆の付き具合を確認し、状態がよかった順は……

2→3→4→1

1度しか行っていない実験で、そこまで厳密に条件設定をしているものではありませんが、これを見ると、「長時間エアを吹き付けるくらいなら、何もしない方がマシ」と読み取れます。

タオルで拭き取るのが理想的

ただ、やはり緑錆の原因になる水滴は取り除いた方が器材のためにはよいでしょう。

では、どんな方法が最適なのか?

オーバーホール専門店「オーバーホールセンター」の酒井準さんによれば……

「タオルなどでキャップの水滴を拭いてあげるのが理想的です」

水を吸収しやすいキメの細かいタオルやスポーツドライタオルなどがオススメです。
吹き飛ばしても、またエアを垂らしてしまうという“ダイバーあるある”もこれで解決。

エアで水滴を飛ばすのもありだと思いますが、大事なことは“一瞬で飛ばす”ということ。

■僕もエアを使う際はこれくらいの時間です。

水滴に神経質にならずに、マナーへの配慮を

「確かに、フィルターの緑錆の原因になり、固まってエアの妨げになる可能性もありますが、定期的にオーバーホールをしていれば、さほど問題はないと思います」と酒井さんが言うように、水滴がホース内に浸水してレギュレーターを壊してしまうことはまれ。

サビの原因となる程度なので、あまり神経質になる必要はなく、むしろ、シューシューシューシュー長時間エアを飛ばすという行為を不快に思っているダイバーがいることへの配慮があってもよいと思います。

逆に「うるさい!」と怒鳴ったダイバーを見たこともありますが、神経質にシューシューしている方とお話すると、そうしないと危ないと“勘違い”している、あるいは、それが当たり前で不快な行為だとは“知らない”ことが多いようですので、教えてあげたり、この記事で知っていただければ、あとは単に配慮するだけで改善はウルトラ簡単ですので、次のダイビングから意識してみてはいかがでしょうか。

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