ダイビング中、バディの注意を引く方法5選 ~道具から素手を使った裏技まで~
マサチューセッツ工科大学と並び世界最高峰とも評されるテクニオン(イスラエル工科大学)で開催された、3-Day Startupというイベントで、ダイビンググッズが賞を獲得しました!
学生ダイバーのオマール・アラドさんを中心としたチームが、ダイビング用エマージェンシーグッズのアイデアで賞を獲得したそうです。
彼は、自身のダイビング中、レギュレーターが故障したにも関わらずバディに気づいてもらえず、自分から知らせることもできなかった、という経験があったそうです。
それを教訓に緊急時、ワンタッチでバディにエマージェンシーコールを発信し、受け取った側にはライトと振動で伝えられる、という製品アイデアを考案しました。
あくまでアイデアの段階なので、本格的に開発が進むかどうかはまだわかりませんが、確かに現状、バディの注意を引くためには何らかの音を利用するという方法しかありませんね。
そもそもバディとは常に離れず、アイコンタクトを取りつつ、というのが原則ですが、現実的には多少なりともバディから注意がそれてしまう瞬間もあるでしょう。
もし開発が実現すればそんな時、非常に役立つ製品となりそうですね!
ところでそんなバディの注意を引く方法、今現在は音を使うことになりますが、どんな方法があったかを確認してみましょう。
もし知らない、忘れてしまっていた、そんな物があったら要チェックですね!
ダイビングベル
手軽さと音量を兼ね備えた方法だと言えると思います。
3000円程度で購入できるので、ぜひ持っていたいものですね!
唯一のデメリットとしては、意図せず鳴ってしまう場合もあることです。
これに対しては、カバーをつけることで通常時は大きな音が鳴らないようにしたものや、磁石を使って特定の方向で振った時しか鳴らないようになっているものなどもあります。
エアホーン
BCのパワーインフレ―ターに繋ぐ中圧ホースをまずエアホーンに繋ぎ、エアホーンをパワーインフレ―ターに接続します。
そして、ボタンを押すと空気の力で音が鳴る仕組みです。
ベルに比べると若干値は張りますが確実に、必要なときにだけ大きな音が鳴ります。
音の質も注意を引くような音なので、ベストな選択肢と言えるかもしれません。
指示棒
ベルやエアホーンが無くても、音を出すことは可能です。
指示棒で背中のタンクを叩けば、上記2つに比べると若干音量は小さいものの、音を出すことが可能です。
同様にナイフや長めのカレントフックでも同じことができますね。
ただし、これは特にスチールタンクの場合ですが、タンクのスカート(ブーツ)部分を叩いてしまうとほとんど音は出ないので、きっちりとタンクを、意識としては肩甲骨を叩くぐらいの気持ちで叩くと良いでしょう。
ちなみに指示棒には、ベルと合体したもの、指示棒とカメラ用一脚を兼ねたもの、定規の様な目盛りがついたものなど、様々なバリエーションの物が発売されているので、自身に合ったものをチョイスすると良いですね!
ロゴシーズ
最も費用がかかってしまうことと、使い慣れるには少しのコツが必要ですが、言葉でコミュニケーションを取ることを可能にしたのがロゴシーズです。
緊急時だけでなく、様々な場面で活躍してくれることは間違いないでしょう。
手
ベルや指示棒はもちろん、最低限の器材以外何も持っていない。
そんな時に使えるのは自分の身体しかありません。
意外に知られていませんが、片手をパー、もう片方の手をグーにして、拳の親指側を手のひらで叩くようにすると、予想以上に音が鳴ります。
コツとしてはパーの手はピシッとしたパーではなく、少しだけ丸みを帯びさせることで、よりしっかりとした音が鳴ります。
どうしても何もなかった場合に備えて、覚えておくと良いかもしれませんね!
(ライター/細谷 拓)