沖縄県今帰仁村にて合同ゴミ拾いダイビングイベント「Ocean Friendly Divers 2023」を11月に開催!
今年11月、沖縄県今帰仁村の美しい海で、環境問題に取り組んでいる団体や個人が集結し、合同ゴミ拾いダイビングと研修会を行うイベント「Ocean Friendly Divers 2023」を開催する。2023年7月、静岡県の伊豆半島で環境問題に取り組むMORE企画のスタッフ一同が環境問題への取り組みを視察するため沖縄へ行き、そこで大神丸の船長と出会ったことがきっかけで、今回のごみ拾いダイビングの企画が立ち上がった。
その後、かねてより付き合いがあった水中ゴミ拾い専門店「Dr.blue」や、うるま市のダイビングショップ「cocohalle(ココハレ)」、沖縄県読谷村出身の水中カメラマン上地 一輝率いる「チームカズキ」が賛同。同じく沖縄で環境問題に精力的に取り組んでいる、水中カメラマンらも加わり、総勢25名以上が今帰仁村に集まり、水中ごみ拾いや環境学習、交流会を実施することが決定した。
イベント開催の目的
「Ocean Friendly Divers 2023」を開催する目的は、各所で環境問題に取り組んでいるダイビングショップや活動団体、そして個人が集結し、交流をすることで、環境問題に対してより大きな波及効果を生み出すことだ。
本イベント開催の背景には、環境問題に取り組んでいる人々の横のつながりが少ないことがある。環境問題が取り沙汰されている昨今、実際に取り組んでいる人は増えているものの、その情報は少なく横のつながりは実感としてほとんどない。そこで今回のイベントが、参加するダイバーたちにとって新しい出会いの場となり、環境へのアクションを起こす仲間作りのきっかけになることも目的とされている。
イベント内容
開催日は、11月18日(土)と19日(日)。両日共に午前中はゴミ拾いダイビングを実施し、海から上がった後は参加者を交えた環境学習の交流会が開催される。当日までに船長の大神さんは、ゴミが溜まるポイントを調査し、2日間4ダイブ分のコースを決定する。安全管理やチーム分けは、各々のショップが行うとはいえ、一気に25名以上が水中清掃を実施する機会はなかなか無いだろう。水中の様子の記録は、ocean+αカメラマンでもある水中カメラマンの坪根雄大さんが担当し、動画として記録に残す予定である。
更に、今回は今帰仁村の観光協会や今帰仁漁協、土木事務所の協力を得ることにも成功。このイベントはレジャーとしてのダイビングではなく、ゴミを拾うために海へ潜る。参加者たちは皆、報酬をもらわないボランティアとしてゴミ拾いを行うために集まる。そのため、大神さんから各所へイベントの企画書を提出し交渉。最終的には、ゴミの収集手配や港の使用などバックアップをしてもらえることとなったのだ。海岸や水中から回収した海ごみは、すべて参加者全員で港にて分別し、その後、港へ直接収集しに来てもらう予定である。
ダイビング後に行われる交流会(場所の提供:Guest House iroha)では、参加者たちが日ごろ心がけていることや取り組んでいること、取り入れてる生活スタイルや商品などを紹介し合い、情報交換の場になる予定だ。主催側の講演やワークショップ、ディスカッションやディベートなども検討しているという。
また、ごみ拾いも大切だが、ごみを出さない工夫も必要だと言うことで、無理のない範囲でゼロウェイストを目指す旅行となるようにする。
これらの活動と取り組みを各地で実施していく皮切りになるよう、地元の団体や行政と協力をしながら11月の第一回目の開催へ向けて会議を重ね、最終調整をしている。
今回のイベントは定員となってしまったが、下記からイベントや活動の様子などを見ることができる。ぜひチェックして、フォローしてみよう!
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参加者一覧
MORE企画(伊豆半島)
Mountain Ocean River Earthの頭文字からつけた「MORE企画(もあ)」は、静岡県のダイビングメッカである伊豆半島で活動をする環境団体である。山・川・海・水中のごみ拾いと、それら環境問題を専門に教える「海と山の学校 MORE SCHOOL』も運営している。また、街中美化のために落書き消しや海のごみ箱の設置など、行政や各関係団体と協力をしながらダイバー目線での環境改善や改良に取り組んでいる。
普段、伊豆で一緒に活動をしているメンバーたちと、別の場所で環境問題に取り組んでいる方々との交流の時間を設けることで、お互いに良い影響を与え合えると考えています。実際に自分の目で見て経験し、情報交換をして知見を広げる今回のイベントは、参加者全員にとって非常に学びの多い時間になると思います。(MORE企画代表 白井ゆみさん)
ダイビングショップDr.blue
沖縄県那覇市で“水中ごみ拾い専門ダイビングショップ”として、多くの人を驚かせたDr.blue。ゲストの立場で陸・水中のごみ拾いを続けていく中で「もっと多くの人にごみ拾いをしてもらうにはどうしたらいいか?」を追求した結果、ファンダイビングとして魚を見る代わりにゴミを拾う専門店が誕生した。ごみ拾いを宝探しと銘打って、多くのファンを抱えている“沖縄の海”を、ダイバー自らの手で綺麗にする喜びと楽しさを伝えている。Dr.blueの真七水さんは、ごみ拾いをダイビングの新しいエンターテインメントに変えたのだ。
環境問題に取り組む中で気づいたことは、楽しく、継続的に活動するには「仲間」がとても大切だということです。今回の交流はまた新しく、濃い仲間ができる大変貴重な機会になると思います。この活動を全国に広げる一つのステップとなるよう、みんなで盛り上げたいと思います!(Dr.blue 東 真七水さん)
cocohalleダイビングショップ
沖縄県うるま市でショップを構える二人が大切にしているのは「笑顔で心が晴れること」。その一つのツールがダイビングであり、ビーチクリーンであり、参加した子供たちの笑顔だと、ショップ名は「心が晴れる」を文字って「cocohalle(ココハレ)」と名付けた。海を大切にする、を前提に考えられた様々な工夫(日焼け止めやショップで使用している日用品の成分、スタンプカードのポイント付与条件、ビーチクリーンのチケット制度など)は、同時に自分自身にも仲間たちにも優しい取り組みとなっている。
今帰仁の海はほとんど潜ったことがないので、どのぐらいゴミが落ちてるのか氣になります。海が好きな同世代のベテランダイバー達が集まるので、みんなで楽しく交流しながら海をキレイにしたいと思います。(ココハレ りほさん&みれーさん)
上地 一輝
沖縄県読谷村出身の水中カメラマン。また、利益の35%を海洋保全活動に充てているブランド「SAVE THE OCEAN. LOVE THE OCEAN」の代表。沖縄の海の美しさと海洋生物の面白さに魅了され、東海大学生物学部海洋生物化学科を卒業後、フリーのカメラマンとして沖縄を拠点に活動している。
近年、環境問題が話題として取り上げられることが多くなってきて、世間の関心も多くなってきている。
特に沖縄ではビーチクリーンをはじめ、多くの環境問題に取り組む活動が、しかも若い人たちを中心に広がる良い流れがきている。ダイビングという、海に一番近いスポーツを通してダイバーにしかできないスキルで海を綺麗にする、水中クリーンから得られる物は沢山あると思うので、イベントとして多くの人と沖縄の海を水中クリーンするのはとても楽しみ。
今帰仁ダイビングボート大神丸
帰仁漁協所属の組合員である大神丸の船長大神さんは、「海を守りたい、綺麗にしたい』はもちろんのこと、「今帰仁漁協を盛り上げたい」との想いを持ち、ダイバーたちをはじめとする人々に伝え始めている。一次産業である“漁業”を子供たちにとって憧れの職業にし、漁師は海産物を取るだけではなく、「海を守ること・育てることも仕事」との考えのもと、まずは海の中に沈むゴミや漁具を綺麗にして、自分たちの大事な資源を自分たちの手で管理して守ろうと奮闘中。また、漁業だけではなく農業や林業、すべてのことが海と繋がっていることは当たり前であるとし、村全体で海を守ることを考えてほしいと発信を続けている。
BeNatural Diving&Yoga
※参加者が変更となりました。
関連情報
水中ごみ拾いハウツー動画(MORE企画提供)
問題提起ショートムービーOUR PLANET(MORE企画提供)