セブロケ、初日。写真の中の雲の存在

セブ島ロケ・雲の形

セブ島でのロケで、僕が一番気に入っているのは、「雲の形が良い」時が多いって事。色々な海に出かけるのだけど、僕が気に入る雲を良く目にするベスト3は、今のところ、セブ、バハマ、沖縄本島。もちろん、好みの雲の形は、人それぞれ違うと思うけど。

青い海と空の間に挟まるようにある白い雲は、写真の構図を決める上でも、自分にとっては重要な位置を占めている。ダイビングエントリー直前に、雲の形が良かったりすると、潜るのをやめて、陸撮に走ることも良くある事だ。

雲の位置が気に入らない写真は、どんなに他が完璧であっても、なんか気に入らない。

だから、セブにロケに来て、天気が良いと、いっつも空ばっかり眺めてる。バンカーボートに乗って移動している時に、前方に良さそうな雲が見えていて、徐々に近づいていくだけで、なんかワクワクしてくる。

今回のセブロケ初日は、まさにそんなワクワクさせてくれるような雲が盛りだくさんだった。それだけで1日が楽しい。潜ってても、「あの雲、まだあるのかな〜」とか「あの雲はどんな形に変わってるかな〜」とかたま〜に、思い出したように海中から水面を見上げていた。

バンカーボートに戻って、雲がまたまた良い感じだったりすると、今エキジットしたばかりで、マスクの痕が残り、髪の毛が海水でぼさぼさになったモデルの絵理ちゃんに、「撮影するから早く準備して!顔撮らないから!後ろ姿だけ貸して!」と無茶ブリしてみたり。

まあ、そんな感じでBLUE CORALさんでのロケ初日は、雲ばっかり撮影して終わったのでした。個人的にはとても満足してたのだけど、皆はどう思っていたのかな?

以下に、今までに撮影した、「雲」の入った写真をいくつかご紹介しますね。

これは、沖縄本島、本部で撮影した、サトウキビ畑と、青い空の間に姿を見せた入道雲。本当は沖縄では、ぽっかりま〜るい雲がプカプカ浮いてるみたいにあるのが好きなんだけど、今手元に無いので、この写真。間に雲があるだけで、印象は全然違って見えると思います。

沖縄サトウキビ畑

次の2カットは、バハマで撮影した写真。1枚目は、「夏休み」って感じ。

バハマ・雲の形

もう1枚は、ジャンプしてる先に続く雲を入れることで、なんなく、これから先への人生という長い道のりへのチャンレジを決意した若者みたいなイメージかな(笑)。

バハマ・雲の形

これは、サイパンの内湾のシュガードックで撮影。大分前の写真だけど、当時一緒に取材していたMOCサイパンのヒロさんに、「シュガードックでも、奇麗なワイド写真が撮れるんだってところを、雑誌で紹介してよ」と言われて撮影した写真。青い空だけだと、味気ないのだけど、まばらに雲があると、フィッシュアイでこういう感じで撮影すると、何か地球に花が咲いてるみたいに見えるでしょ。

サイパン・雲の形

そして、最後はセブで撮影した写真を2点ほど。
これは、べた凪の海に写り込む雲を撮りたくて撮影した写真。セブの海が、島々に囲まれた穏やかな海だよって事を表現したかったカットです。TUSAのポスターにも使われてました。

セブ島・雲の形

そして、最後の1枚。

セブ島・雲の形

これは、BLUE CORALさんで初めてWEB-LUEの取材をしたときに、PDFマガジンのTOPで使用した写真。白い雲を絵の具、青い空をキャンバスに見立てて、3人のスタッフが文字を書いてる風にしてみました。こんな感じ。

セブ島・マクタンPDFマガジン

雲って、写真を引き立てるって言うよりも、主役になれるくらいの存在。これからは、少し雲の形や位置を考えて撮影してみて下さいね。

今日も良い雲ができるといいいんだけどな〜。

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PROFILE
慶応大学文学部人間関係学科卒業。
産経新聞写真報道局(同紙潜水取材班に所属)を経てフリーのフォトグラファー&ライターに。
以降、南の島や暖かい海などを中心に、自然環境をテーマに取材を続けている。
与那国島の海底遺跡、バハマ・ビミニ島の海に沈むアトランティス・ロード、核実験でビキニ環礁に沈められた戦艦長門、南オーストラリア でのホオジロザメ取材などの水中取材経験もある。
ダイビング経験本数5500本以上。
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