卵と精子まで!岩手のサーモンスイムでサケの産卵を激写!
昨日に引き続き、今日もサーモンスイム。
アプローチ方法がそれなりにわかってきたので、今日は産卵行動を見ることだけを目標に綾里川へ。
まずは、川沿いを歩きながら産卵床を見つけることから始まります。
産卵床は周りに比べて窪んでいて、サケが集まっているのでわかりやすいと言えばわかりやすいのですが、さらにその中から、くまちゃんが“できる”窪みを見つけていきます。
「う~ん、あそこはいい窪みですね~」とウットリと悦に入るくまちゃんですが、初心者の僕にはよくわかりません……。
土手を降り、できる窪みの上流10メートル手前からカメラを持って近づいていき、5メートルくらいから四つん這いでアプローチ。
「あと3メートル、2メートル、はいそろそろ寝そべっちゃいましょう。右斜め前1メートルに窪みがありますよ~」という土手の上のくまちゃんの声を頼りに窪みににじり寄っていきます。
窪みの上流側やや前方に陣取り、体が流されないように足で土手をしっかりつかみます。
体を固定したら、あとはひたすら待つのみ。
すぐにメスが窪みにやってきて(すぐ見分けがつくようになります)、追従するようにオスが2匹くっつき、流れに逆らいながら泳いでいます。
メスは体を傾けながら尻尾を力強く振って卵を産みつける水底をならし、オス同士はメスをめぐって背びれを立てながら小競り合い。
そんなことを繰り返すこと1時間。
どこからともなくオスが集まりだし、メスが口をあんぐり開けたらいよいよ産卵の合図。
直後、メスが産卵!とほぼ同時に、戦いに勝利したオスが放精!!
水底に散らばった“イクラ”たちは、年が明けて春ごろに海へ旅立っていきます。
一方、役目を終えたサケは、徐々に白濁し、体も弱り、やがてその一生に幕を閉じます。
川に寝そべり水中をのぞくと、水底には、エネルギーの源・アスタキサンチンたっぷりのイクラがオレンジ色に輝いていますが、水面から少し顔を上げただけで、岸辺には、オレンジ色がすっかり色あせたサケの骸がそこかしこに横たわっています。
この生と死のコントラストは劇的ですが、明暗というわけではなく、劇的な命の交換。
まるで、生まれ変わりの儀式のようです。
このイクラたちも4年後には再び綾里川に戻ってきて、今度は命を渡す役割を果たすのでしょう。
朝から川に寝そべり、通行人からはどざえもんと間違えられながらも、目の前で繰り広げられる劇的なドラマに心をつかまれ、あっという間に4時間が過ぎていたのでした。
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