海の神秘! 広範囲でサンゴの産卵が大爆発〜2018年、産卵予想日と種類情報も @石垣島〜

_MG_3034のコピー

ダイバーなら一度は見たいサンゴの産卵。
5月〜9月の満月前後の夜、卵と精子が入ってるバンドルが1つ、2つと浮き上がり、しだいに一面に広がる空間は宇宙のようでとても神秘的。
今年もそんな季節がやってまいりました!

そんななか、5月30日に沖縄県周辺でサンゴの大産卵が確認されました。
確認されているだけでも、慶良間、辺野古、石垣島、西表島と、広範囲での産卵だったそう。

その時の様子を、以前からサンゴの産卵についてのデータを蓄積し、力を入れているうなりざき石垣店の店長、曾我勲さんにお話をお聞きしました。

ーー

サンゴが大産卵だったという話を聞きましたが、曾我さんが見られたのはいつですか?

曾我さん

一番確認できたのは5月30日ですね。
前後の29日と31日も産卵していましたが、30日ほどではなかったです。

ーー

その時の状況を詳しく教えてください!

曾我さん

1度目のエントリーは19:40。
エントリー直後に産卵が始まり、20:15くらいにエグジットしました。
産卵は見られたのですがもう一度潜ってみようというころで、21:30に再度エントリー。
大産卵はその直後に始まりました。
次々と、枝状とテーブル上のサンゴからバンドルが放出され、そこらじゅうで産卵を確認できました。
水中ではあちこちからゲストの歓声が上がってましたね。
ちょうど取材でむらいさちカメラマンが来ていたのですが、むらいさんもとても興奮していました。
オーシャナの取材で越智さんが来ていた時はここまでのものを見せてあげられず……越智さんごめんなさい……。

そのときの取材の様子がこちら。

_MG_2953のコピー

ーー

これは神秘的ですね。今回、石垣島だけではなく、西表、慶良間、辺野古など広範囲で産卵があったようですが、これは珍しいのでしょうか?

曾我さん

サンゴの産卵自体は、満月を基準に行うことは昔から知られているので珍しいかと言われると難しいですね。
ただ、地域の天候や水温、海の栄養状態によって、日程が1~2日ずれる事があります。
各地で起こった産卵のピークが30日だったとしたらすごいタイミングだと思います。
400kmも離れた場所で同調して産卵していたとしたら、それはもう海の神秘ですね。

神秘的な様子を、動画でもお楽しみください!

曾我さんによると、2018年のサンゴ産卵予想日は以下だそう。

7月1日~7月7日(満月:6月28日)
種類:ハナガタサンゴ、ウスコモンサンゴ、キッカサンゴ、ノウサンゴ

7月30日~8月5日(満月:7月28日)
種類:アザミサンゴ、キクメイシ、ノリコモンサンゴ、リュウモンサンゴ、ソフトコーラル、ハナガササンゴ

8月28日~9月3日(満月:8月26日)
種類:アザミサンゴ、キクメイシ、キッカサンゴ、ソフトコーラル

※海中の栄養状態や卵の成熟状況により日程がずれることがあるので確実に見られるとは言えないですが、産卵予想日の中で日程を長く取れば見られる確率はグンと高くなります。

うなりざき石垣店

ishigaki_MZ_8-1

2隻のダイビング船を駆使し、なるべくゲストのリクエストに沿うようにスケジュールを調整してくれる。
ビギナーからベテランまで、全員が楽しめるような心配りが嬉しい。
店長の曾我勲さんを始め、スタッフの方たちはトコトン追求する性格で、サンゴの産卵についてもここまで研究しているショップは多くはない。

情報・写真提供:うなりざき石垣店 曾我勲さん

\メルマガ会員募集中/

週に2回、今読んで欲しいオーシャナの記事をピックアップしてお届けします♪
メールアドレスを入力して簡単登録はこちらから↓↓

writer
PROFILE
1989年生まれ。
専門学校を卒業後、歯科衛生士として歯科医院に務める。
多忙な日々を送る中で、ハマったダイビングとカメラと旅行。
オーシャナとの出会いで一念発起し、歯科医院を辞めカメラマンを目指すために東京から伊豆へ移住。
昼はダイビングサービスを手伝い、夜はアルバイトをしながら1年間で450本潜っていたが、耳の問題でドクターストップがかかり東京に戻ることに。
  • facebook
FOLLOW