2018年、奄美大島でのホーエールスイム&リサーチレポート!〜 2019年も開催&スケジュール決定〜

奄美ホエールスイム(撮影:越智 隆治)

2018年1月後半、奄美大島でホエールスイムとリサーチを行なった。スイムツアーは5日間で、その後リサーチを3日間。その様子をお届けしていく。

1日目

小湊から出港。遭遇したクジラは8個体で、水中で遭遇できたのは、昨年生まれた子クジラと母クジラの1組のペア。
止まっていたのは親子の方。全ての個体が奄美の最北端エリアで遭遇し、4群8頭。このうち、北上が2組、南下が1組、スルーしたのが1組だった。

奄美ホエールスイム(撮影:越智 隆治)

この時期は南下するのが通常だが、今年はなぜか北上する個体が多いらしく、船を出してもらったマリンスポーツ奄美の才秀樹さんも「なぜだろう」と頭を傾げる。
とにかく初日は8頭を確認した。南でも8頭が確認されていて、計16頭が確認されるという幸先の良いスタートになった。

奄美ホエールスイム(撮影:越智 隆治)

2日目

この日も小湊から出港。南下して昨年クジラが頻繁に出ていた市崎へ向かうが、クジラは見当たらず。空港方面へ北上して1頭。泳げないので、船上から観察した。
その後、こちらに向かってきていた船から、泳げる3頭がいるというので、そちらに移動してスイムをトライ。何度か泳いで、この日は2群4頭を目撃。この日も若干北上してる感じだった。

奄美ホエールスイム(撮影:越智 隆治) 奄美ホエールスイム(撮影:越智 隆治) 奄美ホエールスイム(撮影:越智 隆治) 奄美ホエールスイム(撮影:越智 隆治) 奄美ホエールスイム(撮影:越智 隆治) 奄美ホエールスイム(撮影:越智 隆治)

3日目

強い南風と大雨の影響で、午前中は海に出られず、風向きの変わった午後に小湊から出港。他の船は一隻も出ていないなか、風の影響の少ない南へ。とはいってもまだ強い風が吹いていて、クジラはなかなか見つけられない。結局この日は、ブローを1つも発見できずに終了。

4日目

小湊から出港。昨日とは違いべた凪。こんな最高の日に遭遇したのは、1頭、ペア、ペア、1頭の計4群6頭。しかし、なかなか海に入れる感じのクジラたちではなくて、船上からのパフォーマンスを楽しんだ。4群のうち、停滞が1群、北上が3群。この日も北上するクジラが多かった。

奄美ホエールスイム(撮影:越智 隆治) 奄美ホエールスイム(撮影:越智 隆治)

5日目

最終日も小湊から出港。南で1頭を発見し、こちらも北上を始めた。その後、小湊近くでペアがいるというのでそちらに向かう。様子を見ていると、どうやら止まっているみたいなので、チェックすると、ペアで止まっているのを発見。手を挙げてゲストを呼び込むが、皆が来ると逃げてしまう。皆には、次回はもっと、静かに近寄って来て欲しいと説明して、再度止まったタイミングでチェックへ。

先ほどより、透明度が落ちてはいるが、海中で止まっているのを発見。手を挙げて皆を呼び込んだが、一人のときは止まっているのだけど、今回はかなり慎重に入ってもらったにも関わらず、やはり皆が来るとしばらくして海中で動き出し、泳ぎ去った。すでに皆が到着していたので、「見れたでしょ?」と尋ねるが、「わからなかった」とのこと。

奄美ホエールスイム(撮影:越智 隆治)

自分の下にはっきりと見えていたのだけど、初めてのクジラ遭遇の人ばかりだったので、クジラたちの姿を確認できていなかったらしい。2群3頭のこの2群ともに、この日も北上。しかし、奄美の南で発見されるクジラたちは南下しているとの情報も入ってきた。

奄美ホエールスイム(撮影:越智 隆治)

出だしは良かったものの、後半はクジラとなかなか泳げない日が続き、前半と後半で明暗の別れた結果になった。

その後ダイビングの撮影を挟み、3日間、ゼログラビティの船でのホエールスイムリサーチを行う。

奄美ホエールスイム(撮影:越智 隆治)

リサーチ1日目

古仁屋から出港して北上するも、クジラが見つからず南下。大島瀬戸付近でペアを発見。南下するペアを追跡するが、水中では遭遇できず。北では、今年初めての親子に遭遇したとの情報があった。

リサーチ2日目

古仁屋から出港。小湊付近にクジラが沢山出ているとの情報があり、北上することに。小湊エリアで、4群6頭に一度に遭遇。このうち、ゆっくり南下するペアを追跡。ほとんど止まらないが、かなり浅い海中をゆっくり移動していくので、前に回り込んで数回ペアに遭遇することができた。
結局、小湊から大島瀬戸の入り口まで、3時間半の間、このペアと一緒に移動した。その途中で市崎近辺で1頭のブローを発見。計5群7頭を確認した。

奄美ホエールスイム(撮影:越智 隆治) 奄美ホエールスイム(撮影:越智 隆治)

リサーチ3日目

最終日も古仁屋から出港。北の小湊に出てるという情報から、ゆっくり探しながら北上。市崎付近で、ブローを発見。若い個体で、水面でテールスラップやペダンクルなどを繰り返していた。接近すると南下を始めたが、潜った近くで船と止めて待っていると、なんと船の真下に止まっていた。

奄美ホエールスイム(撮影:越智 隆治) 奄美ホエールスイム(撮影:越智 隆治)

すぐにエントリーすると、こちらの様子を伺うように何度も旋回して、しばらくして姿を消した。追いかけても追いつかない感じなのだけど、同じような行動を何度も繰り返すので、こちらは船で待っていれば、向こうから船に接近してくれて、何度も泳げた。若い個体なので、船のことを母親か何かと思って寄ってきていたのかもしれない。たまに、こちらにも興味を示して、向かってきたり、発見から2時間一緒に泳ぎ、天気も悪くなってきたので港に引き上げた。

奄美ホエールスイム(撮影:越智 隆治) 奄美ホエールスイム(撮影:越智 隆治)

今年は昨年に比べて、クジラとのあまり良い遭遇がなかったが、最終日にして、やっと奄美のクジラに受け入れられた感じか(笑)。

来シーズンも奄美で船をチャーターして、ホエールスイムを開催します。
現在確定しているスケジュールは以下の通り。

・2019年1月26日(土)〜2月3日(日)までの9日間乗船
・2019年2月23日(土)〜3月3日(日)までの9日間乗船

乗船費用は、土曜日、日曜日が6時間で22,000円、平日が6時間で20,000円。
宿泊は、ゼログラビティ清水ヴィラと古仁屋クラブハウス。
最小催行人数4名。最高催行人数10名(ウォッチングのみの希望者の場合は、12名まで)。
船には、温水シャワー、ウォシュレットトイレ2基、暖房、大型冷蔵庫、完備。

ご興味のある方はお問い合わせください。

奄美ホエールスイム(撮影:越智 隆治)

2017年に行った、奄美ホエールスイムリサーチの様子はこちらから。

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PROFILE
慶応大学文学部人間関係学科卒業。
産経新聞写真報道局(同紙潜水取材班に所属)を経てフリーのフォトグラファー&ライターに。
以降、南の島や暖かい海などを中心に、自然環境をテーマに取材を続けている。
与那国島の海底遺跡、バハマ・ビミニ島の海に沈むアトランティス・ロード、核実験でビキニ環礁に沈められた戦艦長門、南オーストラリア でのホオジロザメ取材などの水中取材経験もある。
ダイビング経験本数5500本以上。
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