あんた、イシダイかよっ!
この魚をご存知だろうか。。。?
日本各地の岩礁域でごくごく普通に見られ、岩に着いた藻類などを食べて生活する20cm近い大きさの魚だ。
この写真だけだと、図鑑で調べても分からないかもしれない。。。
。。。ちなみにイシダイじゃないよ。(笑)
僕も初めて遠くから見た時、イシダイかと思った。
近づくと簡単に体色が変わり、こんな魚になってしまう。。。
これなら図鑑にも載っているので分かるかもしれない。
答えはシマスズメダイという大型のスズメダイだ。
最初の写真はシマスズメダイの興奮(婚姻)色で、メスに求愛している時や産卵中の体色。
しかし近づくとスグに体色は褪せてしまい、普段の体色に戻ってしまう。。。(・_・;
なので、シマスズメダイは知っていても、こんなイシダイみたいな体色の子を見たことがある方は少ないのではないだろうか?
このシマスズメが屋久島では現在、繁殖期のピークを迎えている。
唯一、この興奮色が褪めずにしばらく観察できるのが、産卵中だ。
メスに産ませた卵にまんべんなく精子をかけているオスの興奮色は全然褪めない。
屋久島ではこの産卵はどうも午後の遅い時間帯に行なっているようだ。
体の大きさに合わせて、その産卵床の大きさは直径80cmくらいにもなり巨大だ。
それに対して、1粒1粒の卵の大きさはシマスズメの体の大きさの割には意外に小さい。
このいかにも栄養のありそうなプリプリの卵を、シマスズメのオスの目を盗んではアヤヘビギンポの若魚やメシマウバウオが食べにくる。
孵化までの卵守りは父親の仕事。
しばらくは”イシダイ風”の父親と小さな盗人たちとのいたちごっこが続く。。。(^^;)