シンガーソングダイバーORICAの島たびレポート(第4回)

船酔いに強いORICAでも勝てない大時化を乗り切った秘密教えます

この記事は約6分で読めます。

船旅の悪いイメージ、要らぬ賜り物「リバース」。
…と言うと色々想像してしまうので、ここでは「地球に還元」という言葉に置き換えて話を進めていきましょう。

島巡りシンガーとして船旅を続ける私ですが、小学六年生になった頃に、ようやくわが家にはマイカーが導入されたので、幼少期から車の揺れに対する免疫を持ち合わせていませんでした。

揺れに加え、タクシーや誰かのおうちの車の匂いを嗅いだだけで即ダウンする子で、遠くの方を見たり、酔いに効くという手首のツボを押してみたりと、それなりに頑張ってはみたものの体質はそう簡単に改善されるものではありませんでした。そんな私も、身体の成長とともに三半規管もそこそこ強くなり、高校入学二日目には、バス通学で爆睡するまでに。
さらに船に関しても多少の揺れでは酔わないことが分かり、むしろ揺れを楽しむくらいになってきた私は、「もっと揺れたらどうなるだろうか?」という常軌を逸する欲が出てきたのである。

人生初の大時化チャレンジ!

大時化

2020年のカウントダウンは大型船の上にいました。
2019年の大晦日、東京の島を結ぶ東海汽船の大型船、旧さるびあ丸でカウントダウンをした私は、2年連続船上で新年を迎えるか悩んでいました。常日頃「時化の日に乗ってみたいなぁ」なんて頭のおかしいことを言っていたら、年末の海が大荒れになることを知ってしまい、乗船は必須となったのだ(笑)。
以前、鹿児島から与論島までのフェリーに乗った時も超絶に揺れ、同じ部屋にいたおばちゃんと「今日はえらい揺れましたね~」なんて話しながらも、睡眠は取れたし、むしろ揺れが楽しいと感じていた私は、この日の時化だって全然大丈夫だと、たかを括っていたのです。しかし、この日の時化は、本人の予想とは裏腹に今まで経験をしたことがない見事な大揺れとなったのでした。
調べてみたところ、時化の定義は波高4m以上大時化の場合は6m以上らしい。この日の波高4m、風速は15mだったので本来「大」はつかないのですが、もう一つの航路の橘丸は欠航になり、ギリギリ出航してくれたさるびあ丸がどれだけ揺れたかが分かるでしょうか。そもそも客船として時化を味わえる限界値でしょうから、「大分(だいぶ)時化った」ということで「大時化」と呼ばせていただこう(笑)。

※時化ているが美しい初日の出

立っていられないくらい揺れていた、なんていう月並みな表現では全く伝わらないでしょう。
左右に大きく揺れ、ベッドの上で寝転んでいると下から体が突き上げられるようにうねり、船体が波に叩きつけられるたびに、ドーンと地響きのような音とともに頭を両手で揺さぶられるような感覚と言ったら良いでしょうか。
自然の動きに規則性なんて無いというのを思い知らされ、体を慣らそうとしても前から横からグルグルかき混ぜられてあっという間に目もグルグルになっていました。
旧さるびあ丸が大好きな私ですが、この時ばかりは新造船して間もない3代目さるびあ丸のピカピカのおトイレを心からありがたいと思わずにいられませんでした。「地球に還元」時、トイレがキレイだと便座にコンニチワしても悪い気はしません。

左:2代目さるびあ丸 右:3代目さるびあ丸

左:2代目さるびあ丸 右:3代目さるびあ丸

揺れない・快適・高速ジェットフォイルだけど?

乗船の様子

さて、ここでもう一つ高速船のお話をしましょう。
ふだんの高速船ジェットフォイルはとても快適で、心地よい振動が眠気を誘い必ずといっていいほど、心地良い眠りに付いてしまう私。そのくらいストレスの少ない乗り物なのです。
そんなジェット船も、本当に稀ですが大きく揺れることがあります。その稀に当たってしまったら覚悟して乗るしかないでしょう。

シートベルト

ジェット船は水面を滑るようにして、約43ノット(80km/h)ものスピードで走るので、波が高いとスピードが出せないわけです。飛行機と同じようなスタイルで窓も開きません。デッキにも出られません。航海中は基本シートベルトをして着席しています。トイレや自動販売機を利用するとき以外は席を立ちません。だからこそ高速で航行できるわけですが…。

船内の様子

ある日、強風が吹き荒れていた時の伊豆大島からの帰り、夕方に予定があった私は大型船ではなく珍しくジェット船で帰ることにしました。
※竹芝まで大型船で約5時間、ジェット船で約1時間45分
停泊中のジェットが船体を大きく揺らしているのを見て、乗船前から嫌な予感はしましたが、案の定座席に着いて10分後には目がバッテンになり、終始遠い目になってしまいました。

高波が船に当たり、二度の緊急停止をしたのち、普段より45分ほど遅れて帰ってきたのでした。この時運良く「地球に還元」することなく竹芝に無事帰還したのですが、それもそのはず、乗船前に危険を察知した私は、いつも財布に忍ばせている乗り物酔いの味方「アネロンニスキャップ」を飲んでいたからなのです。

アネロンニスキャップ

アネロンニスキャップのすごいところ

アネロン

話を大時化の大型船に戻しましょう。

揺れのピークは約3時間ほどでしたが、辛いなりにも動画を撮ったり写真を撮ったりする余裕があったのは、船酔いの救世主「アネロンニスキャップ」があったからです。

エスエス製薬「アネロン」ニスキャップ
https://www.ssp.co.jp/product/all/annys/

アネロン

酔い止めは基本乗り物に乗る前に飲みますが、アネロンは酔ってから服用してもその効果を発揮します。
個人差はもちろんありますが、私の場合元々酔いやすいくせに朝方までしゃべり倒して寝不足もいいところ。ほとんど睡眠をとらずに時化に突入してしまったわけです。ですが、アネロンを飲んでいたことでこの程度で済んだと思われます。どの程度かと言うと、人と会話ができて、揺れが収まったらちゃんと歩いたり笑ったりできる、という状態。
島に到着後、顔を真っ青にして下船する青年がいました。だいぶ酔って一人でまともに歩けない様子。乗組員さんが荷物を運び出すのを手伝ってようやく降りてくる姿を見て「ああ私はアネロンに守られていたんだ」と気づくのでした。

時化と自分を写したい酔っ払い

時化と自分を写したい酔っ払い

アネロンが好き過ぎて友達がクリスマスにプレゼントしてくれた。

かなり極端に揺れる船旅を紹介しましたが、ふだんの少々大きめの揺れだったらアネロンを飲んでおけば全く問題ないORICAです。むしろ揺れが心地よいのでそれを楽しんでいます。
ではなぜアネロンを飲んでいても酔ってしまったかと言うと原因は完全に「寝不足」です。
旅先でテンションが上がってしまうのは仕方ないことですが、翌日を元気に楽しむためには睡眠はとても大事ですね。あなたも明日突然船に乗る事があるかもしれないので、お守り代わりに財布にアネロンを入れておくと良いかも。

今度は体調を万全にして大時化チャレンジをリベンジしようと思っているとか、いないとか…。

【神津島】2021年幕開け、大時化の21時間耐久イベント|東海汽船

\メルマガ会員募集中/

週に2回、今読んで欲しいオーシャナの記事をピックアップしてお届けします♪
メールアドレスを入力して簡単登録はこちらから↓↓

writer
PROFILE
2018年11月11日より、奄美瀬戸内町観光大使に就任。海好き、島好き、潜るのが大好き「シンガーソングダイバー」としても活動し、奄美大島、伊豆大島では度々ワンマンライブやツアーを開催している。

奄美の離島、加計呂麻島ハーフマラソン大会2018ではゲストシンガーとして歌唱。今後は美しい島々を巡って全国島ツアーを目指している。

JAZZ好きの父親の影響で自然と歌うことに興味をもつようになり、ミュージカル好きが高じてORICAが描く歌は映画や舞台の物語を彷彿させ、オリエンタルな雰囲気と繊細な包み込む歌声で独特な世界を作り出す。

現在都内ライブハウスを中心に活動する傍ら、ラジオパーソナリティー、野外ライブ、ショッピングモールイベント、企業イベントなどに出演。

出会った人や自然のパワーを源に、何十倍もの愛に変換したORICAの歌で、みなさまにハッピーをお届けします!

2014年7月20日 1stミニアルバム『Cloud nine』リリース
2015年7月19日シングル『Blue bee』をリリース
2016年11月14日 2ndアルバム『Love goes around』リリース
2018年10月17日 3rdアルバム『flow』リリース

公式HP:http://orica.main.jp/main.html
blog:https://ameblo.jp/orioriorionza/
  • twitter
  • Instagram
  • youtube
FOLLOW