海のないまち岡山県真庭市が取り組む「海ごみを減らす」エコなテイクアウト

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近年、海洋ごみの話題として取り上げられる、「ウミガメがクラゲと間違えてビニール袋を食べてしまう」「海洋生物や鳥がマイクロプラスチックを餌と間違えて食べて餓死してしまう」という問題ががある。そんな問題を解決すべく、まずは海ごみの多くを占めるプラスチック容器を減らそうと、飲食店と連携しエコなテイクアウトを実施している、海のないまち岡山県真庭市(まにわし)の取り組みについて紹介したい。

瀬戸内海の海ごみの約7割は内陸から流れ出たもの

岡山県の情報によると、瀬戸内海には毎年約4,500トンものごみが流れ込んでいて、そのうちの66%にあたる約3,000トンが陸から流れ出したものだという。そして、海へ流れ出るごみの大半を締めるのは、市内の飲食店・観光施設等で提供されている使い捨てのプラスチックや紙製の容器で、中には不法投棄されるものもあり、川を通じて海ごみの原因にもなっている。ペットボトルなどが海に多く流れでていることは分かっていても、数値と可視化すると、自分たちの生活が陸から川、そして海へと繋がっていることを改めて痛感する。

そこで、市民だけでなく観光客にも「瀬戸内海の海ごみの約7割は内陸から流れ出たもの、海のない真庭も海ごみ問題は人ごとではない。まずはごみになるものを減らすライフスタイルへの行動の変容を」という考えのもと、市内の事業所や観光施設などが加入する真庭商工会、真庭観光局と連携し、市内の飲食店などで「ごみになるものを減らす」ことに取り組む「エコテイクアウト」を実施することとなった。

真庭市のエコテイクアウトの実施内容を紹介

実際にどんな取り組みを掲げているのか、真庭市が公開しているエコテイクアウトのポスターと共にご紹介。真庭市の各参加店舗は、このポスターを使用しそれぞれ実施している項目にチェックを付けて店舗内に貼り出される。
※持ち帰りに限らずマイ容器などを使いごみになるものを減らす買い物のスタイルを「エコテイクアウト」と呼んでいる。

皆さんは、エコテイクアウトの実施内容の中で、既に実施している項目はありましたか?
マイボトルを持ち歩く人は街なかでも多く見かけるようになったが、マイ容器への商品提供はまだまだ日本で定着していない印象。
真庭市のように、市として「ゴミになるものを減らす活動」を掲げ、活動内容の詳細をまちの店舗と連携して行うことにより、実践するカスタマー側もはじめやすい心強い環境だ。

参考リンク:
岡山県真庭市公式ホームページ

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PROFILE
奄美在住。高校生の時にブラジル留学を経験。泳ぐのが苦手で海とは縁がない人生だと思っていたが、オーシャナとの出会いを通じてOWD(BSAC)を取得。オーシャナを通じ、環境問題や海のことについて勉強中。
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