ANAインターコンチネンタル万座ビーチリゾートがサンゴ礁保全活動「Green Fins」参加へ
観光業に携わるANAインターコンチネンタル万座ビーチリゾートは2021年6月、環境配慮を通して体験の質を上げることで、その豊かな自然あふれる社会を持続可能なものにしていくという恩納村の取り組みに賛同し、サンゴ礁保全を目的とした取り組み「Green Fins(グリーン・フィンズ)」への参加を表明した。
グリーン・フィンズとは、2004年に国連環境計画(UNEP)とイギリスのリーフワールド財団によりスタートした取り組みで、環境に配慮したダイビングやシュノーケリングのガイドラインを作成し、普及させていくことを通じて、サンゴ礁を保全することを目的としている。設立以来、世界11ヵ国・約600のダイビングショップが認定されている。
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当リゾートが位置する恩納村は2018年7月に~世界一サンゴに優しい村~「サンゴの村宣言」をし、2019年には内閣府よりSDGs未来都市に選定された。2020年4月には、日本で初めてグリーン・フィンズの導入を決め、世界水準のスマート・エコリゾートを目指している。
ガイドラインに則った当リゾートの取り組み
マリンレジャーに携わるスタッフ全員がグリーン・フィンズの講習会に参加。その意味を正しく理解し、当リゾートへ訪れる宿泊者に、サンゴの海の素晴らしさを楽しみながら知っていただき、環境へ配慮することの大切さを広めていっている。
・アクティビティ参加前のプレゼンテーション
・ガイドラインの掲示
・餌付けの禁止
・シュノーケリングツアーへ参加する際は、ライフジャケット着用を義務付け
・手袋を着用しないことの推奨
・リーフセーフな日焼け止めの導入と使用の推奨
万座沖のサンゴ礁の現状とこれまでの取り組みに
当リゾート敷地内にある万座ビーチは、遠浅の美しいサンゴ礁が広がっている。しかし、1996年にはオニヒトデが大発生し、1998年に起こった世界的な海水温上昇で、万座沖のサンゴも大きな打撃を受けた。この現状を打破するために、2003年からサンゴ保全に取り組む「チーム美らサンゴ」の立ち上げに携わり、2005年からはサンゴの天敵であるオニヒトデの駆除作業と水中のクリーン活動、サンゴの苗の植え付けを行っている。2019年からはサンゴの苗づくり体験を商品化し、参加費の一部をサンゴの保全活動へ寄付するプログラムを企画し、多くの人が参加。また、毎月1回「リゾートクリーニングデイ」を設け、従業員がビーチを中心にリゾート全体の清掃作業を実施するほか、サンゴ保全について学び、年に数回ビーチクリーン活動を行っている。
ANAインターコンチネンタル万座ビーチリゾート:
国立公園で沖縄有数の景勝地でもある万座毛をのぞみ、2009年4月にインターナショナルなラグジュアリーリゾートとして大規模なリニューアルを実施し、ロビーエリアから客室にいたるまで海をイメージに、白とブルーを基調としたモダンで爽やかなインテリアで統一した。また、2018年に誕生した県内最大級のクラブインターコンチネンタルラウンジでは、パーソナルなワンランク上のサービスをご提供。地元を知り尽くしたリゾート・コンシェルジュのサービスや、便利なリゾートセンターで、リゾートでの多様な過ごし方をご提案し、宿泊者の充実した滞在をサポート。
新型コロナウィルス感染症への当リゾートの取り組みについて詳細は公式ホ ームページをご覧ください。
https://www.anaintercontinental-manza.jp
日本では、つい最近まであまり耳にしたことがなかった「Green Fins(グリーン・フィンズ)」。今もまだ観光客への認知は少ないかもしれない。今後、ダイビングショップを始め、海の観光に関わるエリアでグリーン・フィンズの認定を受ける施設が増え、観光客やサンゴ礁の保全が当たり前のように認識にされることができたら素敵だ。
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