海だけじゃもったいない!地元ガイドが案内する東伊豆・手ぶらキャンプとジオパークをレポート

日本のダイビングのメッカの一つ伊豆半島。各地で見られる四季折々の生物やソフトコーラルの華やかな水中景観、ダイナミックな地形、大物といったバリエーションの豊富さと、関東圏からのアクセスの良さから通い詰めるダイバーも多い。

私もそんなダイバーの1人。幼い頃から伊豆の海には毎年家族で訪れ、西伊豆でダイバーデビューしてからは、さまざまな伊豆のポイントへ潜ってきた。

赤沢ダイビング

でも、日帰りで海にだけ行くのはちょっともったいない。海が豊かということは、そこにつながる陸の自然も豊かだということ。さらに、火山島や海底火山の集まりからなる伊豆半島は「ジオパーク」にも認定され、水中の地形はもちろん、陸上にもダイナミックな景観が広がっているらしい。

そんな伊豆の海と陸の魅力を最大限堪能すべく、訪れたのは川奈エリアに位置するキャンプサイト「伊豆海の森スマイルキャンプ場 IZUMI RESORT(いずみ りぞーと)(以下、IZUMI RESORT)」とダイビングショップ「伊豆海(いずみ)ダイビングリゾート」。二つの施設を運営する泉光幸(みつゆき)さんは、20代の頃から世界の海をお客様と潜る中で地元の伊豆の自然の素晴らしさに気づかされたそうだ。「この伊豆の大自然をもっとたくさんの方に感じて欲しい」という想いから、2003年に伊豆海ダイビングリゾート、2019年にIZUMI RESORTをそれぞれオープンしたという。

今回は泉さんに案内していただきながら、オーシャナ編集部メンバーでIZUMI RESORTのグランピングと陸の自然を満喫してきたのでレポートしちゃいます!

手ぶらでOK!キャンプ初心者に嬉しいおしゃれテントと温泉

伊豆急行線・富戸駅から徒歩10分ほどの別荘地にIZUMI RESORTはある。1日3組限定というプライベート感あふれるキャンプサイトには、キャンピングカーが1台とティピーテントが2張り。

IZUMI RESORTキャンプ

木に守られているかのようなテントの中には、ローテーブルや寝具、間接照明などくつろぎの空間が。

IZUMI RESORTテント IZUMI RESORTグランピング

キャンピングカーの中も、なんとも居心地の良い空間となっている。

IZUMI RESORTキャンピングカー

そして気になるトイレはもちろん、お風呂、ドレッサー、ドライヤーも完備。お風呂はなんと温泉だ。普段キャンプに慣れていなくても、荷物が多いダイバーでもこれなら手ぶらでゆっくりキャンプが楽しめる。私たちが到着したのは夕方くらいだったので、荷物を置いて落ち着いたら、お楽しみのバーベキューに取り掛かることに。

こだわりの空間でバーベキューと焚き火を

手ぶらでバーベキューができるプランは、調理器具がすべて揃った屋根付きエリアにて。キッチン台や棚、装飾などは泉さんの手作りのものがほとんどだ。

IZUMI RESORTバーベキュー

「意外とセンスがいいんですねってよく言われます(笑)」と泉さん。意外は余計かもしれないが、確かに細かいところまでこだわりが見られ、居心地の良さは抜群!

新人ガイド冨岡さん23歳(左)も一緒に

新人ガイド冨岡さん23歳(左)も一緒に

今回は特別に食材をご用意いただいたが、食材は自由に持ち込めるので、ダイビング帰りに買ったお魚や伊豆の地ビールなど、好きなものをチョイスできるのも嬉しいところ。

IZUMI RESORT IZUMI RESORT

そしてお腹が落ち着いたら焚き火タイムへ…。

IZUMI RESORT焚き火

薪割りから火おこし、火の扱い方など、泉さんが「焚き火インストラクター(※)」となってレクチャーしてくれる。

「ダイビングはインストラクターが教えてくれるけど、キャンプや焚き火ってそういうシステムは一般的ではないんですよね。ここに来る方も今までやったことないという方も多くて。でも自然を感じたくて来ていただけているので、思う存分楽しんでもらうために、できることを全力でやりたいと思っています」という泉さん。

そういえば、焚き火ってなかなかしたことないかも…。

自然の中で、自分たちで起こした火を囲って語らう。思い出に残らないわけがない。

IZUMI RESORT

楽しい時間はあっという間で、気づいたらあたりは真っ暗に。テントに戻る途中に見えた星空が美しく、遠くから聞こえる波の砕ける音と虫の声をBGMにしばらくぼーっと眺めていた。

※焚き火インストラクターはご要望に応じて実施。要予約。

絶景ポイントで朝日を堪能

翌朝は早起きし、泉さんおすすめの朝日スポットへ。テントから2〜3分ほどの海に面したこの場所からは、海にせり出した地形が見える。

木の枝が額縁のようにも見える

木の枝が額縁のようにも見える

徐々に空と海が朝焼けに染まり、荘厳な風景に圧倒される。

伊豆 朝焼け

その日の良いポイントへダイビングへGO!

朝日を十分に堪能したのち、午前中はダイビングへ。伊豆海ダイビングリゾートのホームである川奈は、この日は風の影響が大きく、赤沢へ向かうことに。当日の状況で、東伊豆のポイントにフレキシブルに対応してくれるのも嬉しいところだ。

赤沢ダイビング

赤沢もご覧のとおり地形がダイナミックなポイント。伊豆の砂浜は白いところが多いらしいのだが、赤沢はなぜか砂浜が黒いそう。水中でも黒と赤の砂がまじった不思議な景観が広がっていた。

火山が作った伊豆の地形をゆったり散歩

午後は陸の自然を感じに泉さんとジオウォークへ。通常、午前ダイビング、午後ジオガイドというコースは実施していないが、今回は短い取材期間の中で魅力をお伝えしたいと、今後行っていきたいサービスとして特別に案内してくれた。実は伊豆海ダイビングリゾートは、伊豆半島ジオパーク公認の海のジオガイド養成団体「伊豆半島ジオマリンクラブ」の加盟店。伊豆半島の地形の成り立ちを解説しながら、陸も海も案内してくれる。

最初に訪れたのは、ショップから車で7分ほど南下したところに位置する城ヶ崎海岸。歩いて行っても1時間くらいなので、天気の良い日には散歩やランニングをしながら向かう方も多いそう。ここのハイキングコースの一番のみどころは、全長約48mの「門脇つり橋」。

門脇つり橋

高所恐怖症の人はちょっと躊躇するかも!? というくらいの高さ約23mのつり橋から見下ろす断崖絶壁は、約4000年前の大室山の噴火でできた地形が波で削られて、できあがったものだという。

城ヶ崎海岸 城ヶ崎海岸

「幼いときは退屈な風景だと思っていたんですけどね(笑)」と語る泉さんだが、「上の方の赤い地質は急激に冷やされた部分なんですよ」、「うちの裏にもすごい地形のところあるんですよ」など、なんとも楽しそうにガイドをしてくれる。

さらに伊豆高原駅の方まで下って向かったのは、海へ落ちる滝「対馬の滝」。車を駅の近くの駐車場に停め、川沿いを歩く。人が住むエリアから、一気に自然のエリアへと景色が変わる。

伊豆ジオウォーク

10分ほど歩いてたどり着いた先では、海へ流れ出る滝と断崖絶壁が。この日は少し雨が降っていたので、水量も増えてより迫力が増していたよう。

対馬の滝

そして、滝の向こう側に見える岬へ向かう。2~3分歩いて慎重に階段を降りるとそこには不思議な光景が。

伊豆ジオウォーク 伊豆ジオウォーク

火山から流れ出た溶岩がゆっくりと冷えて固まると、規則正しい柱状の割れ目「柱状節理(ちゅうじょうせつり)」を作る。ここではその割れ目に海水がたまり、できあがったタイドプールは吸い込まれそうなくらい青く澄んでいる。

大淀小淀
対馬の滝が後方に見える

対馬の滝が後方に見える

この大迫力の光景、海の中まで続いていると考えると、よりワクワクしないだろうか。

テンションが上がって岩の間に挟まりに行くセリーナ 泉さんも自ら挟まりに 落ちないように注意

自然と遊ぶとは、こういうことではないだろうか(笑)。

今まで幾度となく訪れてきた伊豆。さまざまなポイントを潜りなんとなく知った気になっていたが、まだまだ知らない魅力があるみたいだ。

しかも、泉さんは「これからもっとパワーアップしていきます!」と海とキャンプを合わせてのいろいろな遊びを企てている様子。ジオガイドや畑体験、シュノーケリング、子どもたちの自然体験にも力を入れていきたいそうだ。ぜひ海だけでなく、陸の自然を感じにキャンプやジオウォークに行ってみて欲しい。

伊豆海ダイビングリゾート

取材協力:伊豆海の森スマイルキャンプ場 IZUMI RESORT


静岡県伊東市に2019年にオープンした1日3組限定のキャンプサイト。宿泊はグランピングテント、キャンピングカーの他、自分のテントや車を持ち込んでの宿泊や客室での宿泊もできる。駐車場、電源、トイレ、温泉完備。氷無料。
企業の社員研修やワーケーション、都市型ショップの新たな遊び方、子どもたちとのキャンプ&シュノーケリング体験など、さまざまな形で利用が広がっている。
▶︎伊豆海の森スマイルキャンプ場 IZUMI RESORT
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PROFILE
IT企業でSaaS営業、導入コンサル、マーケティングのキャリアを積む。その一方、趣味だったダイビングの楽しみ方を広げる仕組みが作れないかと、オーシャナに自己PR文を送り付けたところ、現社長と当時の編集長からお声がけいただき、2018年に異業種から華麗に転職。
営業として全国を飛び回り、現在は自身で執筆も行う。2020年6月より地域おこし企業人として沖縄県・恩納村役場へ駐在。環境に優しいダイビングの国際基準「Green Fins」の導入推進を担当している。休みの日もスキューバダイビングやスキンダイビングに時間を費やす海狂い。