冬の海に学ぶストレス回避術。“温かいの重要性”~北海道潜り歩き~
積丹で水温5度、知床でマイナス1度前後、気温マイナス1~9度という冬の北海道を潜ってきて、改めて思い知ったのが、お湯の重要性。
ダイビングの大敵といえばストレスですが、中でも“寒さ”は、身近でトップクラスのストレスです。
ネガティブな感情を引き起こし、寒さ以外のことにも不安を感じさせてしまいます。
水中での防寒ももちろんですが、エントリー前に、海に対して「冷たそうだな~」と思うのと、水温に不安がないのとでは心持ちがまったく違ってきます。
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“温める”ことにより、副交感神経を刺激して、リラックス効果を得られることは広く知られています。
また、実際に温めなくても、ストレスを感じた時、深呼吸と共に温かいイメージを持つことによりストレスを軽減することができます。
そういう意味では、防寒よりさらに一歩先にいって、エントリー前に“温かい”状態にして潜るととてもリラックスして潜ることができるのです。
北海道で、実際に現地の方々が行なっていた方法。
それは、お湯にグローブとフードをつけておき、潜る前に装着して潜ること。
最も冷えやすい頭と指先を温めることにより、お風呂に入ったかのような幸せな気分になってたちまちリラックス。
まさにいい湯だな♪気分でエントリーでき、しばらく熱が残っているので、最も緊張する最初の数分間をリラックスした状態で潜ることができるのは、大いなるストレス回避となるはずです。
実際、初めての北海道の海で潜る船上で、「寒そうだな~」と不安な気持ちになっていたのですが、温かいフードをかぶるだけで、気分もホッコリ。
ストレスがたちまちなくなっていきました。
よく1本潜った後、濡れて冷えてしまったフードやグローブをつけて2本目を潜るダイバーがいますが、これはとてもストレス。
エグジット後のことも含めて、お湯があるだけでかなり快適度アップします。
気の利いたお店では船上に用意されていることもありますが、もし用意していないなら、自分でペットボトルに入れて持っていくなどしてみるのもよいかもしれません。
また、実は意外と南の島でも船上は寒かったりします。
必ずフードをかぶるガイドさんもいますし、沖縄でも船上にお湯が用意されているダイビングサービスもあります。
潜る前に、“寒さを防ぐ”だけではなく、“温める”ことを意識して潜る。
特に僕のような“スイッチ持ち”にとっては重要なことかもしれません。
スイッチ持ちについての参考「えもいわれぬ不安の正体」