斜めから見る御蔵とイルカ③ 〜脳内イルカ〜
最近は男性も増えてきているというが、
ドルフィンスイムはまだまだ女性に人気が高い。
「可愛かった」
ドルフィンスイムを体験した女性のほぼ100%がこの感想だという。
男性の場合は「速かった」とか「〜という行動が興味深かった」とか、
少し違う感想をもらす人もいるとのこと。
ちなみに、僕は「なんで可愛いと思われるのだろう」とか
「どうやったらうまく撮れるか」とかあまり可愛くないこともつい考えてしまう。
容姿や行動など、人間に近い生き物ほど感情移入するのは当然のこと。
そういう意味では、つぶらな瞳にスマイルフェイス(に見える)で、
コミュニケーションまでとれるイルカを可愛く感じるのは当然だろう。
世間の汚物にまみれた自分でさえもイルカと泳ぐと胸がキュンとなる。
こんなのに見つめられた日にはキュン死にする。ってか、ずるい(笑)。
しかし、極端に擬人化したり、さらには偶像化する人を見ると、
なんだかな感が湧いてきて、果ては、
「イルカが病気を治す」という類の話になるとちょっと引く。
イルカへの想いが強すぎて、船上から初めてイルカの背ビレを見た瞬間、
想いが爆発して泣き出してしまった女性がいた。
研究者の小木さんはその姿を見て「もったいない」と思ったという。
ありのままのイルカは驚きと感動に満ちているのに、
「彼女に見えているのはきっと脳内イルカ」なのだと。
脳内イルカ。
青くて優しい人間のお友達。きっとこんな感じ。
せっかく何度も通っているのに、見えているのが脳内イルカで、
イルカの驚くべき能力や興味深い行動をまったく知らない人も少なくないとのこと。
それは、研究者からしてみればもったいないと思うのかもしれない。
ちなみに、小木さんのドルフィンスイムは、
ありのままを見たいので、「いかに気がつかれないか」がポイントとのこと。
もちろん、皆が研究者ではないので、脳内イルカもありだろう。
恋愛だって、付き合いたては脳内彼女(彼氏)。真実が見えない方が楽しいこともある(笑)。
青いイルカと灰色のイルカ。
右目と左目で使わけるくらいがちょうどいいのかもしれない。
■初めての御蔵とイルカの楽しみ方
http://diving-commu.jp/divingspirit/item_4166.html