ダイビング界の勘違い①
最近、ダイビング界にある勘違いで気になるものがいくつかある。
せっかちな僕は一気に書いてしまいたいのだが、
もったいないオバケが出るので我慢してひとつずつ。
今日は、中性浮力の英語訳について。
Peak Performance Buoyancy
中性浮力=“ピーク・パフォマンス・ボイヤンシー”。
こう思っている人がかなりいる。
ネットで調べると、
多くのイントラまでもがそう思っていることにちょっと驚く。
これは単にPADIのスペシャリティの名前。
直訳すれば、
“浮力に対してさ、最高なパフォーマンスしちゃおうぜ”
ってな感じか。一部、訳しきってないが。
コースの中身の中心は、そりゃ中性浮力になるが、
中性浮力がピーク〜ではない。
ネットで調べると、
“最高の中性浮力”なんていう人までいる。
中性浮力の英訳には“neutral(ニュートラル)”とか
“balance(バランス)”とかが使われる。たぶん。
PADIのスペシャルティ名が一人歩きしてしまったのだろう。
“中性浮力”という言葉を作った人とたまたま今日話していて、
そのことを言うとビックリしていた。
その方は“ニュートラル”からいろいろ連想して作ったそうだが、
中性浮力はいい線だと思う。
しかし、ポジティブ・ボイヤンシーとか
ネガティブ・ボイヤンシーを訳すのが難しく、
特に後者を“マイナス浮力”と訳したら、
「浮力なのにマイナスってのはおかしい」とか
いろいろ反論もあったそうな。
でも、スキルの記事を書く立場から言わせてもらえば、
プラス浮力とマイナス浮力は便宜上、使いやすい。
個人的にはそれで良かったと思う。
とまあ、薀蓄を語ってしまったが、
中性浮力は“ニュートラル”。この語感がとってもいい。
“浮きも沈みもしない”とかいうから難しくなっちゃうのだと思うのだ。